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(表紙)
1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)
2025年 11月6日発行 SSKA通巻 第11608号
SSKA
あぁるぴぃ 第117号KANAGAWA 2025Winter

JRPS神奈川
**この会報誌は「NHK歳末たすけあい」の配分金により作成しています。 **
◆巻頭言
2 最近思うこと
◆JRPS神奈川の活動
3 総合カレンダー
【開催予定】
4 「川崎アイeyeセンターまつり」のお知らせ
4 得々講座 防災セミナーのご案内
7 「働く世代イベント」のご案内
【報告】
8 つくしの会音楽鑑賞会の報告
10 世界網膜の日2025開催報告
13 国立障害者リハビリテーションセンター病院
第二診療部長清水朋美先生 医療講演会報告
15 支援団体様への訪問
◆情報コーナー
17 特定医療費(指定難病)医療受給者証受給者数
19 「第八回ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」開催のお知らせ
24 サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(39)
27 ちょっと話してみませんか?(ピア相談のご案内)
28 読書の薦め
◆投稿コーナー
30 View-Net神奈川が取り組んでいる事 その2
31 音楽ってホントにいいなぁ、素晴らしいなぁ
32 ささやかなお手伝いを楽しみに!!
33 みんなの川柳・俳句・短歌
36 ウッチャンの落書きストーリー
40 井手 章さんを偲んで
◆編集後記
43 JRPSかながわ丸<船長今村の航海日誌>
(表紙:「世界網膜の日2025」にてJRPS研究助成受賞者を囲んで)
准役員 濱屋 慶一郎
私が病気を診断されたのは7年前になります。
当時の私は、視覚障害という事に向き合えていなく、視覚障害ということがよくわかっていませんでした。
見えなくなるという事は何も出来なくなる・・・
楽しい事は無くなる、不幸な事・・・
そんな自分自身の思い込みと偏見が自分自身を悩ませ、毎日毎日堂々巡りのように苦しめていました。そして、周りの人には隠し続けました。
いろいろなことが出来なくなっていくことは恥だと思っていました。そんな毎日を5年ほど過ごしました、心はもうボロボロでした。
そして、ひょんなことからちょうど2年前にJRPS神奈川と巡り会うことができたのです。
今までの生活をしていたら、おそらく会えなかった世代を超えた仲間が出来、ミニ集会や懇親会で同じような悩みや苦しみ困りごとを話せました。
最初は自分より見えにくい・見えていない方々を見て、戸惑うことは正直ありましたが、時間が経つにつれて悩んでいたことが段々バカらしくなっていきました。
そして知人や会社、周りの人にカミングアウトしてみました。
「少し楽になった!」
最近、1人で人混みの中を歩くのが苦手になってきたので、物凄く出すのに抵抗があった白杖を出して歩いてみると…。
「少し楽になった!」
色々な事に自信を失っていたが、気がつけばなんだか自信を取り戻せている自分がいる。
思考が変わった、物事の捉え方が変わった、価値観が変わった。
進行性の病ではあるので、今後の進行を恐れていないというと嘘になるがなんとか上手く病と付き合って行けそうな気がしてきています。
2025年
◆12月予定
12月13日(土) 川崎アイeyeセンターまつり *詳細は本紙参照
12月14日(日) ミニ集会 13時〜 県民センター709室
2026年
◆1月予定
1月18日(日) 得々講座「防災セミナー」 *詳細は本紙参照
1月24日(土) 働く世代イベント *詳細は本紙参照
◆2月予定
2月 8日(日) ミニ集会 13時〜 県民センター604室
2月22日(日) 会報発送作業
◆3月予定
3月 8日(日) ミニ集会 13時〜 県民センター604室
3月28日(土) 西湘地区交流会10時〜 (予定)
小田原市民交流センターumeco
予定は変更される可能性があります。最新情報はホームページをご確認いただくか、下記連絡先まで照会願います。
JRPS神奈川事務局 **********(留守番電話)
https://www.rp-k.com
●ミニ集会および会報発送作業の会場(かながわ県民センター:電話045−312−1121)は、横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100メートル程進んで、高速道路の先の音のデル信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。
役員 阿部 直之
来る12月13日(土)、川崎市視覚障害者情報文化センター主催による「川崎アイeyeセンターまつり」が開催されます。我がJRPS神奈川も参加し、ブース(会場2階)及び、相談コーナー(会場3階)を設置させていただきます。見え方についての悩みや困りごと、その他なんでも構いませんので相談したい、語り合いたいという方、ぜひいらしてみてください。
なお、「川崎アイeyeセンターまつり」の詳細は川崎市視覚障害者情報文化センターのホームページをご覧ください。
当日は例年実施される機器展示コーナー、マッサージコーナー、盲導犬体験コーナーなどに加えて今年はオーディオブック体験コーナーもあるようです。また、例年早々に売り切れてしまうとっても美味しいパン販売もありますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか!
日時:2025年12月13日(土)10時〜15時30分
会場:ふれあいプラザかわさき 1階・2階・3階
JRPS神奈川によるブースは2階、相談コーナーは3階で行います。
本件に関するお問い合わせ、相談のお申込みは下記宛先にメールをお願いします。
メール:**********
副会長 神田 信
災害は世界中で頻発しており、地震の他、異常気象による災害リスクも我々の生活に迫ってきています。
今回の得々講座では、防災において視覚障害者に向けて活動する二人の専門家にお越しいただき行います。
◆パート1 講演会
視覚障害者、災害時の実際と備えること
〜視覚障害者だからこそ必要な災害への対応
一人も取り残さない災害支援を目指して〜
講師:加藤俊和先生
略歴:
1968〜1979年 立石電機中央研究所で光電スイッチなど開発
超音波ケーン、防災システム等にも関与
2000〜2002年 日本ライトハウス:点字情報技術センター所長
視覚障害リハ所長、常務理事を歴任
2003〜2010年 京都ライトハウス情報ステーション所長
1961年から現在 様々な視覚障害関係ボランティア活動
通産省・経産省、文部省・文科省、厚労省関係委員、会委員歴任
ISOで点字ブロック・音響信号機関係ワーキング グループ活動
東日本大震災視覚障害者支援対策本部事務局長
現、(社福)日本盲人福祉委員会(日盲委)評議員・災害担当
視覚障害者の歩行の自由と安全を考えるブルックの会代表
点字楽譜利用連絡会(点譜連) 副代表
日本点字委員会(日点委) 委員
科学へジャンプ近畿実行委員会 委員長
◆パート2 講演&実技
災害用トイレについて知っておこう!!
このパート後半では、携帯トイレを実際に触っていただきます。
講師:砂岡豊彦先生 通称寅さん
【寅太郎さんからのメッセージプロフィール】
寅太郎は、ビジネスネームで、寅と呼んでください。
一般社団法人日本トイレ協会 理事 副会長で、災害・仮設トイレ研究会の事務局長をしています。
前職は、株式会社レンタルのニッケンにて、仮設トイレのレンタルの黎明期に携わり、建設現場での立ちション対策の他、阪神淡路大震災、中越地震、東日本大震災ほか、熊本地震、能登半島の震災など、数多くの地震、水害、火山災害など、様々な災害に対応してきました。
当日は、災害トイレについてお話をさせていただき、実際に簡易トイレ、携帯トイレを触っていただきます。
【日時】
2026年1月18日(日)13時30分〜16時
・開場受付開始13時 終了時刻は予定です。
【参加方法】
会場にお越しいただく方法とオンライン参加の2つの方法があります。
今回は、簡易トイレ、携帯トイレを触っていただけますので是非会場にお越しください。
オンライン参加の方には、映像で見ていただくことは原則できないと思っています。
パート2については講演部分だけのご視聴とご理解いただきたく
お願い致します。
1.会場:かながわ県民センター305号室
2.オンライン:会議システムZoomで行います。
【参加費】
会員無料 非会員1,000円(ヘルパー等介助者無料)
会場参加総数を先着60名、同様にオンラインは100名とします。
【申込み・締め切り】1月8日(木)
事前申込制です。なるべく以下の応募フォームからお申込みください。
URL:https://ssl.form-mailer.jp/fms/8d54a1a1868856
登録が完了しますと、完了メールが届きますので必ずご確認ください。
上記登録がうまくいかない場合は、メール、それも難しい場合はお電話でお申し込みください。
メールの場合は、件名を「得々講座申込み」として以下を記載ください。
1.お名前
2.会員、非会員の種別
(県外会員も無料ですが、所属都道府県名をご記入ください。)
3.会場参加かオンライン参加をお知らせください。
(会場参加は参加人数をお知らせください。)
メール宛先:**********
電話:**********
留守電に、お名前と電話番号、参加申し込みの旨を録音ください。
後ほど折り返しさせていただきます。2日経っても確認の返信がない場合は、恐れ入りますが再度ご連絡をお願いします。
・オンライン参加に関して、当日のヘルプ対応は基本的にできません。
不安のある方は、お申込み時にご相談ください。
**この得々講座は『NHK歳末たすけあい』の配分金により開催します**
副会長 伊藤 つえみ
2017年に初めて開催しました「働く世代イベント」も、本年度で9回目となりました。ここ数年はお店での開催が続き、楽しく交流できる一方で、限られた方としかお話しできないという声もありました。
そこで今回は、より多くの方とじっくり語り合えるよう、二部構成にし、第一部に座談会の時間を設けました。
県や部会の垣根を越えて、同じRPで働く仲間と語り合いませんか?
現在お仕事を探している方や、他県からのご参加も大歓迎です!
◆開催日:2026年1月24日(土)
時間と開催内容
・第一部:12時30分〜14時30分
かながわ県民センター 709室にて座談会
・第二部:15時〜17時30分
横浜駅近くの居酒屋(2時間半飲み放題5000円予定)での懇親会
・定員:20名
・申し込み期間:2025年12月7日(日)〜12月28日(日)
第一部の座談会では、働く世代ならではの悩み相談や情報共有。
第二部は、居酒屋で楽しい交流ができたらと考えております。
◆申し込み方法
なるべく以下の申し込みフォームよりご入力ください。
URL: https://ssl.form-mailer.jp/fms/241668ce868857
ホームからの入力が難しい方は、下記メールアドレスより、件名を「働く世代イベント参加希望」とし、以下の必要事項を記入のうえ、お申し込みください。
E-mail:**********
【お申込み必要事項】
@ お名前
A 所属(県・部会等)
B 患者会員・家族会員・支援会員の種別
C 当日連絡の取れる携帯電話番号
D 介助者等同伴者の有無、盲導犬同伴の方はその旨
E 待ち合わせ希望の有無
※ 2日たっても返信がない場合は、再度送信ください。
**このイベントは『NHK歳末たすけあい』の配分金により開催します**
准役員 安山 徳子
8月30日(土)に横浜市青葉区の田園江田教会で音楽鑑賞会のイベントがありました。JRPS神奈川つくしの会で30名で参加しました。教会には100人を超す人数が集まり大盛況でした。
JRPSでいつも支援スタッフとしてお手伝いしていただいている阿久津さんはボーカルとして、実藤さんはハープ演奏者として出演しました。JRPS神奈川今村会長はピアノ演奏者として演奏しています。
演奏終了後に教会から手作りのお菓子とコーヒーもふるまわれました。参加していただいた皆さんからは、無料でこれだけの音楽を聴けて良かったといった声や、サポートの鈴木さん、桜井さんに大変お世話になり感謝しているなどの感想を頂きました。8月最後の夏の音楽会はとても楽しいイベントでした。
つくしの会のイベントについて、御意見、御要望がありましたら、JRPS神奈川までお寄せください。
これからもつくしの会をどうぞよろしくお願いします。
以下当日のプログラム
【ハープの調べ】
教会員の今村伸也の仲間の実藤由里による電子ハープ演奏
主よ、人の望みの喜びよ、バッハ
翼、武満徹
糸、中島みゆき
【SHOW−Onez(ショーワンズ)】
昭和歌謡 今村伸也とその仲間たちのグループ
Mrサマータイム、AIで愛したい、サーカスメドレー
フワフワ・WOWWOW、石川セリ
京都慕情、渚ゆう子
雨上がりのサンバ、森山良子
想いでのスクリーン、八神純子
vacation(皆さんで)、弘田三枝子
<フィナーレ>
ナオミの夢、ヘドバとダビデ
苦い涙、3ディグリーズ
その他、教会員による歌・演奏
見上げてごらん夜の星を、坂本九

写真:教会で音楽鑑賞を楽しむ人々と、ピアノ演奏する今村会長とボーカル阿久津さん、ショーワンズのみなさん)

(写真:支援サポーター右ハーブ演奏の実藤さんと、左ボーカルの阿久津さん)
会長 今村 伸也
9月20日、世界網膜の日2025「JRPS第29回研究助成授与式」が開催されました。
本報告は、本部協会誌RP179号での当該文面を一部修正してのものです。私は、本部の「世界網膜の日・実行委員」を兼務しておりまして、準備段階から当日の様子までを、順を追って(@からIと表記して)記載します。
●計画フェーズ(2024年10月〜2025年2月)
まず着手したことは、@実行委員会立上げ、A開催テーマ、B会場選定です。@は昨年秋のJRPS30周年式典メンバーを中心に組成しました。
そしてA、「首都」東京より全国津々浦々に伝えたいとの思いから、「治療法確立への歩み、いま全国へ」としました。
B会場はアクセスを最優先(駅前の立地)に決めました。
●概要検討フェーズ(2025年3月〜5月)
式典の中身(Agenda)の検討期です。
C受賞者の選定と第2講演を近藤先生(副理事長学術)にお願いし、D第1講演として「AIスーツケース(視覚障碍者向け誘導ロボット)の紹介」を発案し、日本科学未来館様に講演を依頼しました。こうして、協会誌RP175号に開催概要の掲載に至りました(以後176、177号で詳細内容を掲載)。
●詳細検討フェーズ(2025年6月〜8月)
新たな試みとしてEクラウドファンディングを創設、そして参加者のお楽しみF懇親会の準備と続きます。
またオンライン配信も検討開始。そして、AIスーツケースの説明に臨場感を持たせるため、G実証実験中の「大阪・関西万博」に行って体験し、映像にまとめたのです。
●そして開催(2025年9月)
RPの陸上長距離ランナー嶋津雄大氏から、Hビデオメッセージが届き、準備万端でその日を迎えました。会場に150名、YouTubeで延べ600名の方に参加いただきました。
I9月20日 「世界網膜の日2025」 スクワール麹町にて
13時 開会宣言 理事長、来賓ご挨拶他
13時10分 第29回JRPS研究助成授与式と講評(近藤峰生先生)
受賞記念講演
後藤健介先生(大阪大学):
ゲノム医療実現に向けた、高頻度病因変異の検証
小野喬先生(東京大学医学部附属病院):
リン脂質リサイクル経路不全に伴う網膜色素変性のメカニズム解析と新規治療法創成
14時20分 第1講演 高木啓伸(ひろのぶ)様 日本科学未来館副館長:
「AIスーツケースが拓く、街歩き新時代」。
講演後、実機説明(会場ホワイエにて)
●本体内部も公開頂き、参加者の大きな関心を呼んでいました。
15時 記念メッセージ 嶋津雄大(ゆうだい)様:
RP陸上長距離選手(元創価大学箱根駅伝、現GMOインターネットグループ陸上部所属)
15時05分 第2講演 栗原俊英(としひで)先生(慶應義塾大学):
「光遺伝学を用いた視覚再生技術の確立を目指して」
●メディアなどでも取り上げられている研究で、熱気に満ちた講演でした。
16時20分 閉会宣言
このようにして成功裏に、世界網膜の日2025を開催できました。
JRPS神奈川からも多くの会員に参加頂き、お礼申し上げます。
今回は本部主催という事で、皆様の感想など頂ければ幸いです。

写真:WRDご講演後藤先生の様子。受賞された大阪大学後藤先生が、スライドを使って講演されています。)

(写真:WRD AIスーツケース体験の様子。
AIスーツケースを囲んでたくさんの人が説明を聞いています。)
副会長 神田 信
去る10月12日(日)14時から約2時間、かながわ県民センターの会場に清水先生にお越しいただき、「ともに支え合うロービジョンケア それぞれの立場でできること」と題してご講演いただきました。
ご講演では、国立リハビリテーションセンターをご紹介いただく他、ロービジョンケアとは何か?網膜色素変性症患者、すべての人にロービジョンケアを届けるには何が必要か?患者力とは?等々。網膜色素変性症の治療動向もお話しいただきました。
参加者は、会場68名、オンライン51名。神奈川県以外からの都道府県協会会員の他、非会員の方もご参加いただきました。
講演の模様は、JRPS神奈川ホームページの会員専用ページに録画データを掲載していますので、是非ご視聴ください。

(写真:講演時の会場全体の様子)

(写真:講師の清水先生がパソコンを見ながら説明している様子)
**この講演会は「NHK歳末たすけあい」の配分金により開催しました。**
会長 今村 伸也
この度、以下2団体様を訪問し、JRPS神奈川の活動を報告致しました。
@ 団体名称:あざみRC様
・代表者:坂口 米子様
・訪問日:2025年9月24日(水)
・訪問時の様子:昨年の訪問時以降のJRPSの活動を報告しました。特に世界網膜の日については、式典の内容のみならず、AIスーツケースの開発状況などを、YouTube画像も用いてお伝えし、治療法の確立とQOL向上に向けた取り組みをご理解いただきました。

(写真1枚目(左):坂口様(写真右)と今村会長(写真左)が、二人並んで映っている。)

(写真2枚目(右):今村会長が活動報告を行っている様子。)
A 団体名称:神奈川県眼科医会様
・代表者:宇津見義一様
・訪問日:2025年10月23日(木)
・訪問時の様子:長年ご支援いただいております。今回も私達と関連の深い、県内の盲学校様、日本盲導犬協会様、神奈川県ライトセンター様、川崎市視覚障害者情報文化センター様などと参加し、寄付金を頂きました。本紙面を借りて、深くお礼申し上げると共に、大切な活動資金として有効に利用させていただきます。

(写真:宇津見様(写真左)と白杖を持った今村会長(写真右)が、目録を手に二人並んで映っている。)
会長 今村 伸也
2024年度(本年3月31日時点)の受給者数を前3年と併せて報告します。昨年(113号)の報告時と同様、今回も減少傾向となっております。近年の傾向ですが、煩雑な手続きで更新されなかった方が多かったようです。
(表を展開して掲載しています。)
市区町村 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度
横浜市 565 579 605 620
鶴見区 42 40 49 52
神奈川区 29 30 30 32
西区 9 10 12 13
中区 15 16 16 19
南区 29 28 27 33
港南区 36 37 37 36
保土ヶ谷区 29 30 28 25
旭区 50 49 53 58
磯子区 25 30 30 32
金沢区 44 46 46 43
港北区 50 47 51 48
緑区 24 26 32 28
青葉区 39 37 34 36
都筑区 19 20 23 24
泉区 43 39 39 49
栄区 16 18 21 20
戸塚区 38 49 49 44
瀬谷区 28 27 28 28
川崎市 167 161 163 168
川崎区 28 29 29 30
幸区 26 26 28 28
中原区 27 22 21 26
高津区 19 18 16 18
宮前区 27 26 30 29
多摩区 22 23 21 19
麻生区 18 17 18 18
相模原市 159 168 175 180
中央区 71 72 76 75
緑区 42 44 48 47
南区 46 52 51 58
横須賀市 64 68 65 72
平塚市 35 38 37 39
鎌倉市 30 32 32 32
藤沢市 74 71 70 77
小田原市 33 33 38 39
茅ケ崎市 30 32 37 42
逗子市 9 12 12 10
三浦市 7 8 9 10
秦野市 36 36 37 39
厚木市 44 44 52 54
大和市 25 28 28 29
伊勢原市 17 20 20 20
海老名市 17 19 20 21
座間市 25 26 25 28
南足柄市 4 4 4 5
綾瀬市 9 7 7 7
三浦郡葉山町 5 5 5 5
高座郡寒川町 5 5 5 5
中郡大磯町 6 6 6 6
中郡二宮町 4 4 4 3
足柄上郡中井町 3 4 4 4
足柄上郡大井町 2 2 2 1
足柄上郡松田町 1 2 1 1
足柄上郡山北町 3 3 3 4
足柄上郡開成町 1 1 1 2
足柄下郡箱根町 1 2 2 1
足柄下郡真鶴町 0 0 0 0
足柄下郡湯河原町 6 6 6 6
愛甲郡愛川町 6 6 7 7
愛甲郡清川村 1 1 1 1
県合計 1394 1433 1483 1538
横浜市 神田 信
JRPS神奈川では「みんなの川柳」「ロービジョン川柳」などで川柳を楽しませていただいていますが、私の勤務する会社で視覚障害の理解啓発を目的に開催している「ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」にもこれまでにたくさんのご応募をいただき感謝しております。
お蔭さまで今年も開催することになりました。視覚障害の日常生活や想いを川柳にしてご応募いただけますでしょうか。
視覚に障害のない方も応募できますので、広く周りの方にもお勧めいただき盛り上げていただければと思います。未発表のものに限りますが、一度に5句まで、何度でも応募することができます。
【応募期間】2025年12月1日から2026年1月31日まで
応募部門は3つ。視覚障害に因んだ川柳をそれぞれの立場から募集いたします。
1.見えにくさを感じている方部門 視覚・色覚に障害のある当事者の方。
2.メディカル・トレーナー部門 医師・看護師・視能訓練士・歩行訓練士・その他訓練施設等の先生方、視覚障害者を担当する教員。
3.サポーター部門 家族、友人、職場の方、誘導ガイド、ヘルパー、商品開発、販売者などの支援者または一般の方。
ご応募は、「ブラインド川柳」で検索して「第八回ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」特設ホームページの専用フォームからお願いします。
URL:https://www.paris-miki.co.jp/lv-senryu/
最優秀賞と各賞、および入選作品は2026年3月下旬発表予定です。
問合せ先:ロービジョン・ブラインド川柳コンクール事務局
メール:lv-senryu@paris-miki.jp
※ホームページからの応募が難しい方はこちらへご連絡ください。
今回も沢山のご応募をお待ちしております。
以下、第七回に寄せられた神奈川会員さんの作品です。(敬称略)
◎できること 増えて楽しい 仲間の輪
作者解説 がんばって努力してできるようになることもあれば、あれ?いつのまに?自然にできるようになっていることもあります。仲間との交流の中で「見えなくてもできること」に気がつくこともあります。
おっちょこ女医 医師
◎知ってほしい! ロービジョンケアの 底力
作者解説 患者さん、家族や支援者、眼科医療従事者に、ロービジョンケア(視覚リハ)の本当の力を知ってほしいです。たとえ医学的回復が得られなくても社会的回復、心理的回復が可能になります。
ネタ切れ花子 医師
◎川沿いの そっと手触るる 彼岸花
作者解説 散歩の途中、彼岸花が咲いているとヘルパーさんが教えてくれました。その彼岸花に触れてイメージして秋を感じることができました。
眞田京子 ロービジョン
◎眼をこらし 見ようとしても 見えぬ母
作者解説 昨年母親が他界、葬式でも母親の顔が見えず、最後の見送りの時もどうにか見えないかいろいろと試しましたが、結局見えず。最後は母親が好きだったタバコを吸い口でふかして、見送りました。
Nobia★Kawaii ロービジョン
◎見つけよう できないことより できること
作者解説 中途の視覚障害者ははじめのうちは『できていたことができなくなる』というつらさに苦しむことがあると思います。でも、できることに目を向けると世界が変わってくることを伝えたくて詠みました。
みずたま ロービジョン
◎多様性 と言葉は耳に するけれど
作者解説 SDGsだ多様性だと言われて久しいが、現実は「見えるのが当たり前」の新たなサービスや製品ができていて、見えない見えにくい人はますます排除されてしまうことになっているのでは?
クラリス ブラインド
◎仲間たち 目は見えずとも 口達者
作者解説 地元の視覚障害者団体に原則70歳以上を対象とした同好会を立ち上げたところ、毎回予想以上の方が集まりおしゃべりや食事を楽しんでいます。
てるてる坊主 ブラインド
◎ゴミ袋 探しているうちに ゴミなくす
作者解説 とほほ。ごみを探すのに苦労したのに、手探りだとこうなります。
川柳花太郎 ブラインド
続きまして、神奈川県外の方の作品。
◎思いやり 合理的配慮 これいかに
作者解説 視覚に頼ったタッチパネルは情報が伝わりません。マイナ保険証の使用も単独でできないなど、一人ひとりが多様な人のことを思いやる、安心して生活できる日が待たれます。
えんちゃん ロービジョン
◎あらシャツが 後ろ前 ほらタグが右
作者解説 シャツや洋服をすっぽりかぶって着る時、裏表や前後ろを左下に付いているタグを触って確認して着ますが、間違えることがあります。
おのおのちゃん ロービジョン
◎喜寿迎え 短い未来 どう生きる
作者解説 人生の半ばでほぼ失明となりました。まだ人生は続いています。たとえ障害を受けても自分なりの生き方を続けることで、天国に行く時に満足なそして幸せな気分で行きたいものです。
けいちゃん ロービジョン
◎見えずとも 一人で読めた AIさまさま
作者解説 これまで家族に確認してもらっていた書類や写真など。スマホアプリで自分ひとりで確認できて大感激。AIさまさまです!!
じゅんこ ブラインド
◎新薬で 見えたら怖い 老いた顔
作者解説 もしも、この先、病気が治る、新薬ができて、自分の顔が見えたら、老婆の顔で、まずいなぁ!
だめもとふくば ブラインド
◎親切に 笑顔でお礼 白い杖
作者解説 白杖をフリフリ街を行くと、みなさんとても親切にしてくださいます。とても困っているときに助けてもらい涙が出るほどうれしかった経験があります。親切には笑顔でお礼を言います。
トラネコさん ブラインド
◎きっとなる 今の私も 好きになる
作者解説 今の自分が好きだと思える日がいつか来ると信じてる。
ひまわり ロービジョン
◎鳴きやんだ ピヨカッコウが 無念泣き
作者解説 頼りの音響式信号機、だが、音の消えた早朝の死亡事故。引き裂かれる思いのピヨピヨ、カッコウが無念を訴える。
ブラインド・事件事故たる・番外の・句 ロービジョン
◎物事を わたし抜きで 決めないで
作者解説 配慮のマニュアルやバリアフリーの計画など、色んな事が当事者抜きで進められていると感じる事があります。この配慮はどこに向けているんだろう?私たちの意見は聞いてもらえてるのかな?と感じます。
ポン 盲ろう
◎災害時 情報難民 どう防ぐ
作者解説 視覚障害や聴覚障害などの情報を取りにくい人たちの、発災時や避難場所での情報保障は、まだまだ課題だらけです。
まゆ ロービジョン
◎ばあちゃんの 靴はここよと 声と手で
作者解説 帰ろうと靴を探す私、4歳の孫が来て靴ないの?と聞く。手を靴まで持って行き「これが婆ちゃんの靴よ」と教えてくれる。いつも探しているのを見ていたんだなとうるうるしました。優しい大人になって欲しい。
まりちゃん ロービジョン
◎帰路急ぐ 日没前の シンデレラ
作者解説 網膜色素変性症で夜盲があるため、暗くなる前に帰宅しようと、日没前に急いで帰宅します。やるせなくて切ない気持ちになるのですが、シンデレラに例えて気持ちを上げるようにしています。
モーリン ブラインド
◎障害者 でもでも気持ちは 前向きです
作者解説 65歳で視覚障害者になりましたが、これも苦難に立ち向かう貴重な経験とし、まだまだ成長過程であると思いこみ、ポジティブに人生を歩んでいきたいと思う。
よき春 ロービジョン
◎白杖に 促され出る 散歩道
作者解説 一人で出歩くのが不安な気持ちから、つい家に引きこもりがちになる毎日です。そんな時、白杖が「さあ今日も行こうぜ」と私に語りかけてるような気がして、今日も白杖片手に一人散歩に出かけています。
黄昏れ人 ロービジョン
◎やってみた。 レンジで焼ける 指レシピ
作者解説 視覚障害者仲間の勧めで電子レンジでも焼きができる調理器具を購入しました。これが優れもので、周りが熱くならず安全。付録のレシピ本を見ずに食材を指で触りながら、新しいレシピに挑戦しているこの頃です。
若松茂夫 ブラインド
◎米作り カメムシに敗け 不作なり
作者解説 昨年の米作りは猛暑の影響が大きく、カメムシによる被害も大きかった。その為収穫量と品質が低下した為等級が下がってしまいました。カメムシに悪気はないのであきらめるしかありません。
淡州 ロービジョン
◎白い杖 ひとのやさしさ 引き寄せる
作者解説 白杖を突いてバス停に辿り着くと、「どちらまで行かれますか?」と、声をかけてくれた若い女性から、最後に「ガンバッテください!」と励ましの言葉をかけられ、心が温まった思いを詠みました。
池田雅彦 ブラインド
まだまだ紹介したい作品は尽きません。また、私の知る限りで会員さんを抽出して、その中から私の好みで作品を選ばせていただきました。見落としやお名前を存じない会員さんには大変申し訳ございませんが、ご容赦ください。
応募には、所属を書く欄がありますので、「JRPS神奈川」とお書きください。
「第八回ロービジョン・ブラインド川柳コンクール」へのご応募お待ちしております!!
役員 佐々木 裕二
前号ではiPhoneの文字入力について学びました。今回は一歩進んで、文書を編集する方法について学びたいと思います。編集とは、文字列を削除、挿入、コピーしたり、貼りつけたりする操作のことです。
●ローター操作
文書編集に欠かせないのがローター操作です。ローター操作で独自のメニューを出すことで、画面が見えなくてもカーソルを移動したり、コピー、貼り付けなどの操作ができるようになります。
◆操作方法
画面に2本の指を接触させたまま右または左に回転させることで、ローターが現れメニューが読み上げられます。画面には、つまみの画像が現れます。
必要なメニューが読み上げられたら、指を離して、今度は上下スワイプすることでそのメニューが実行されます。
内容によっては、更にメニューが読み上げられる場合もあります。
操作がうまくいかない場合は、iPhoneを机において、右手の人差し指は上方向に、左の人差し指は下方向に滑らせることでローターを操作することもできます。
●文書の確認と編集
@入力した文字列を確認します。
以下の方法で文字列を移動して漢字変換などが正しいか確認することができます。(カーソル移動時は文字を詳細読みします。)
・テキストフィールドでダブルタップすると、カーソルが先頭と末尾に交互に移動します。(カーソル=挿入ポイントと読み上げます)
・ローター操作で語句または文字に合わせて上下スワイプすると、その単位でカーソルが移動します。
A誤っている語句を削除します。
・削除ボタンで削除されるのは、カーソルの左側の文字です。
・文字単位で移動して読んでいた場合は、カーソルが通過した文字を読み上げます。
したがって、前方から読んでいた場合は読み上げた文字が削除され、後方から読んでいた場合は、まだ読まれていないカーソルの左の文字が削除されます。
B正しい語句を入力します。
●文字列のコピーとペースト
文字を選択する方法
@コピーしたい文字列の先頭にカーソルを移動します。
Aローター操作で「テキスト選択」を選びます。
B下スワイプで、選択単位を選びます。選択単位は、文字、単語、行、ページ、全てから選べます。
C希望の選択単位を読み上げたところで右スワイプすると、その単位で文字列が選択されます。左スワイプすると、選択範囲が縮小します。
コピーする方法
@ 選択した状態で、ローター操作で、編集を選びます。
A下スワイプで、コピーと読み上げたら、ダブルタップします。
→選択していた文字列がクリップボードにコピーされ、読み上げられます。
ペーストする方法
@貼りつけたいテキストフィールドの目的の位置へカーソルを移動します。
Aローター操作で「編集」と読み上げたら、下スワイプで、「ペースト」と読んだところでダブルタップします。
→コピーしていた文字列が貼りつけられます。
●読み上げた文字列をコピーする方法
3本指の4回タップで、ボイスオーバーが読み上げた文字列をコピーできます。
上記と同じ、ローター→編集→ペーストで貼りつけられます。
●貼りつけ操作をジェスチャコマンドに登録する方法
設定→アクセシビリティ→VoiceOver(ボイスオーバー)→コマンド→タッチジェスチャ
「2本指で4回タップ」を選択し、ダブルタップします。
→コマンド一覧が表示されます。
ペーストを見つけてダブルタップします(かなり下の「編集」カデゴリーにあります)。
これで、2本指の4回タップで貼り付けが実行されるようになります。 これは一例です、お好みのジェスチャに割り当ててください。この他にも、カーソルを移動するコマンドを登録すると、漢字の確認や文書編集がローター操作なしで行えて便利になります。
心理相談員 石井 史子・板嶌 憲次郎
ピア相談とは、病気などの悩みを同じ境遇の人が話を聞き、お互い前を向いていきましょう、というものです。
同じ患者同士、共感し合えることは多々あるはずです。なかなか周りの人に理解してもらえず困っている・・・。そんな気持ちをちょっと話して心を軽くしてみませんか。
形式として、電話でのご相談を基本とし、40〜50分程度を目安としてお話を聞かせていただきます。ご相談の内容・個人情報については「守秘義務」を厳守いたしますのでご安心ください。
【申し込み方法】
●お電話:********** (留守番電話状態です)
お名前と簡単な相談内容を録音してください。
●代表メールアドレス
**********
●JRPS神奈川お問い合わせフォーム
◆ホームページからは こちらのフォームからご連絡下さい。
※メールとホームページからお申し込みの方は、お名前・電話番号・簡単な相談内容をご記入ください。
後日、こちらからお電話させていただきます。
●対象:JRPS神奈川会員の患者本人とその家族
役員 内田 知
◆『逃亡者は北へ向かう』 柚月 裕子(ゆづき ゆうこ)著
物語の冒頭、警視庁の特殊部隊SAT(サット)の狙撃手が、2人を殺害したとされる青年を狙撃しようとしていた。しかしその場所は、東北のとある小学校だった。警視庁の管轄は東京、それがなぜ管轄外の東北なのか?
この冒頭シーンを読み終えたらもう本書のラストを知りたくなるのは確実。震災さえなければ、この人生は違ったのだろうか?
大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。
自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。
被災地で繰り広げられる逃亡劇。あの大震災から何年たったのだろうか?
忘れかけたあの時、忘れてはいけないあの時をミステリーで描く。
以前に紹介した、孤狼の血シリーズ・盤上の向日葵の著者が地元東北を舞台に描く震災クライムサスペンス。登場人物たちの心理描写に眼が潤み、登場人物の「もう、誰の命も失いたくない」の言葉に目頭が熱くなる。
◆『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』
青柳 碧人(あおやぎ あいと)著
名探偵・明智小五郎を生み出した江戸川乱歩。ナチスドイツの迫害から逃れるユダヤ人のためにビザの発行をしつづけた外交官・杉原千畝。この二人が、若き日に出会い友となるという、斬新な発想で描かれる歴史エンターテーメント小説。江戸川乱歩はペンネーム、では本名は?外交官・杉原千畝は、何を目的として外交官を目指したのか?ユダヤ人たちのためにビザを発行しつづけた思いとは?
偶然の出会いから友となり、夢を語り合い、それぞれの道へ分かれて行く。大正・昭和と、激動の時代を、二人は自らの道を歩む。中心人物二人のサイドストーリーが読む手を止まらせず最終章へと読む者を招く。登場人物たちは実名で描かれている。史実とフィクションを織り交ぜて描かれた、再生時間約13時間、決して長いと感じることなく読み終える事が出来る作品。
◆『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』
門田 隆将(かどた りゅうしょう)著
2011年3月、福島県を襲った大津波は、福島第一原発の原子炉を破壊した。全電源喪失、注水不能、放射線量増加。このままでは故郷・福島が壊滅してしまう。その最悪な状態の中、使命感と郷土愛に貫かれて原発と壮絶な闘いを展開した男たちがいた。
あの時、何が起き、何を思い、人々はどう闘ったのか。ヴェールに包まれた未曾有の大事故を当事者たちの実名で綴るノンフィクション。陸上自衛隊の基地に、1台は消防車が配置されているのを本書で知った。
本書は、映画化され、DVDにもなっているようです。読むより見たいと思われる方は、映画をご覧ください。
◆『ディア・オールド・ニュータウン』
小野寺 史宜(おのでら ふみのり)著
母が亡くなったことを機に会社をやめ、父がやっていた日本そば屋を継いだ主人公。父の時代にやっていなかった出前サービスで商機を見いだそうとした主人公は幼なじみの女子に声をかけて、二人のそば屋が開店する。そんなそば屋にやってくる客や、出前先の客との、店と客という関係を超えた交流が生まれていく。
そば屋があるのは、歳をとったニュータウン。オールド・ニュータウン。そんな町に暮らし、さまざまな結びつきを持つ人々が織りなす、心に染み入る人間模様。そば屋が舞台なのに、なぜか不二家のケーキが食べたくなる。なぜかって、読んで確かめられたし。
◆『高橋竹山に聴く 新版 津軽から世界へ』
佐藤 貞樹(さとう さだき)著
高橋竹山がいなければ、今の津軽三味線の独奏は生まれなかった。生きて行くために三味線を手にして、津軽民謡を覚え、貧困に耐え三味線を弾き続けた。その苦難の日々の中から生まれたのが津軽三味線の独奏である。
全米ツアーを成功させ、スティーヴィー・ワンダーが会いたいと願った高橋竹山とはどんな人物だったのか?
竹山の音楽プロデューサーとして三十年共に歩んだ著者が記した竹山の真実の姿。竹山と共に生きた妻となった女性の半生も綴られている。この女性の半生も波乱に満ちている。
同じ故郷の出身の、視覚障害者同士である版画家・棟方志功との出会いと交流が短く語られている箇所もある。
本書のタイトルの最後に新版と記されている。これは、大手出版社から出版された本が絶版となっていて、今は古書店に行かないと手に入らないのを、竹山の故郷の小さな出版社が再販したかららしい。再販された本書には、著者によって加筆修正された部分もあるらしい。
本書を読んで、高橋竹山の津軽三味線を聞いてみようと思われた方はCD選びに気をつけてください。今は、高橋竹山の二代目がいますので、高橋竹山 初代でCDをお探しください。「ユーチューブ 高橋竹山 初代」で検索するとかなりの数の結果が出てきますが、やはりCDで聞かないと、竹山の迫力ある演奏は楽しめないかもしれません。
横浜市 小泉 暁美
今日は、私がどのようにしてView-Net神奈川と関わることになったのかを、前身団体のことを紹介しながらお話しします。
1977年5月7日、「神奈川県視覚障害者の雇用を進める会」が誕生しました。この前年に針灸マッサージの資格取得のために勉強している学生たちが、就職問題で大きな壁に阻まれていることで、教員たちに協力要請をしました。それを受けて1977年2月ごろから雇用問題に取り組む組織を立ち上げるべく取り組みが開始されました。労働組合や社会人の視覚障害団体も加わり、「神奈川県視覚障害者の雇用を進める会」が結成されました。
公務員の点字受験での門戸を開いたり、ヘルスキーパーとしての就職の道を大きく前進させたりと、様々に目の見えない見えにくい人の就労環境の前進をさせました。さらに、全国では神奈川県内の盲学校にしかない「視覚障害者技能習得援助資金貸付事業」を実現させたのもこの団体です。
当時の東京ワークショップとも連係し、「録音タイピスト」という職種の開拓もしてきました。
1984年、私は視覚障害者を対象とした電話交換の仕事で就職しました。就職後、この職が「雇用を進める会」の働きかけで開かれた雇用だと知り、雇用を進める会の構成団体に入会し、就職と同時に進める会(現View-Net神奈川)とのかかわりが始まったのです。
次回は「雇用を進める会」から「View-Net神奈川」へと名称変更をしていく時期に移っていきます。
横浜市 岩井 敬子
私は現在リコーダーを習っています。きっかけは、久しぶりに会った元同僚に「ハンドベルをやりたかったけど、私には無理」と言ったところ、友達が「私、リコーダーを習っているのよ。ちょっと覗いてみない?」と誘ってくれたのです。少し迷いましたが、練習にお邪魔してびっくりしました。想像していたのとは違い、アンサンブルの素敵な曲が流れてきたのです。できるかどうかわからないけれど、やってみようと思い始めました。快く私を受け入れてくれた先生や主催者、そして自主練習に付き合ってくれた友人や仲間たちのおかげで、早いもので、もう10年になります。
私の参加しているグループは、小学生から80代の方まで老若男女、今年は合わせて57人の参加者です。地域のイベントやお祭りへの出演、毎年3月に行われる定期演奏会、そして北は北海道から南は沖縄まで、年に一回の地方への演奏旅行があります。私は一昨年から演奏旅行に参加しています。一昨年は宮古島の特別支援学校と保育園、昨年は御殿場の知的障害の方の施設、そして今年は9月7日に那須地域の方との合同演奏、9月15日からは岩手の北上で地域の方との合同演奏、そして花巻では知的障害の方の施設で演奏をしてきました。知的障害の方の施設では、どちらもそうですが、涙を流して聴いてくださる方もいたり、こちらがもらい泣きをしながら演奏するような場面もありました。帰り際には「上手だったよ」と声をかけてくださり、こちらが元気をもらって帰ってきました。音楽って本当にいいなぁ、素晴らしいなと思えた瞬間です。
演奏の後はちょっとした観光気分。宮沢賢治記念館や、大谷翔平さんの母校・花巻東高校へ立ち寄ったり、遠野では語り部の方のお話を伺ったり、とても楽しいひとときを過ごすことができました。「一緒に行こうよ、一緒に楽しもうね」と言ってくれた友人や仲間たちに感謝です。
私の視力は現在、右が光覚、左が手動弁です。歳を重ね、集中力、記憶力も衰えてきます。でも、下手の横好きで、みんなの助けを借りながら、細く長くリコーダーを続けていこうと思っています。
支援サポーター 横浜市 桜井 真代
JRPS神奈川との出会いは、ガイドヘルパーとしてミニ集会に同行させていただいたことでした。当時、会長は佐々木さんで、初代会長の中村さんが鹿児島へ帰る直前のミニ集会だったと思います。網膜色素変性症という病気についての知識もないまま患者会に同行してしまい、その頃はスマホがなかったため、自宅に帰宅してからインターネットで調べた記憶があります。
ミニ集会にはコロナ禍までに何回も参加させていただきました。その頃は、佐々木さんの大きな声で始まり、参加されている方の近況報告のお話を聞くのがとても楽しみでもありました。時には悲しいお話もあり、涙ぐんでしまうこともありましたが・・・。ミニ集会にガイドという仕事として参加させていただきながら、本当にいろいろなことを学ばせていただきました。ライトセンター、障害年金や日常生活用具のことなど、知らないことばかりで、私にとってはミニ集会に参加させていただくことは研修会に参加しているようなものでした。ミニ集会後の夜のミニ集会?にも参加させていただき、皆さんのお酒の強さにびっくり、盛り上がりにもびっくりしながら、こちらも楽しい時間を過ごさせていただきました。「ツタヤ飯」美味しかったです!!
コロナ禍でミニ集会が開催されなくなってしばらくJRPSの方とは接点がなかったのですが、昨年の12月、逗子文化プラザで行われたブラインドワールドで、またまたガイドヘルパーで来場した時に今村会長とばったり(男子トイレの前でした)お会いし、今年の1月にひょんなところでお会いして、3月からミニ集会やイベント等のお手伝いをさせていただくことになりました。
今まではガイドヘルパーとして来場者、参加者として関わらせていただいていましたが、3月9日のアイフェスタで初めて主催側としてのお手伝いをさせていただきました。初めてのことで役に立てたかどうかはわかりませんが、迷うことなく安心してボランティアができ、皆様の企画力や当日までの準備・段取りのすばらしさに驚くばかりです。夏のつくしの会でもなかなか聞けない生演奏を聞かせていただき(しかも無料!!)、なんだかお手伝いしているというより、楽しい時間をすごさせていただいているという感じで、この会のいつも明るく楽しい雰囲気が大好きです。
これからもJRPSの活動が少しでも安心して安全にできるよう、少しばかりですがお手伝いを続けさせていただきたく思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
JRPS神奈川会員の皆さん
●川柳
【横浜市】 RP80号
1)まだ平気 汗をふきふき 妻が言う
解説:熱中症で倒れる人の気持ちが分かりますね。電気代を心配しなくていいのなら、クーラーつけっぱなしでしょうね??
2)行ってらっしゃい そう言い妻は 出て行った
解説:外出から戻った夫と外出する妻が玄関でばったり。お帰りなさい、でも、行ってきます、でもない台詞を残して笑顔で出て行きました。
【横浜市】 ジョージ カスミーメ
1)頑張ります 卒寿米寿を 追う傘寿
解説:先輩の後を追う後輩でした。
2)家の中でも 方向音痴 ゴッツンコ
解説:狭い我が家でもヘルメットが必要です。
3)五七五 脳内浄化 リフレッシュ
解説:頭の中はいつもクリアにと心がけています。
4)おはようの 枕詞は あついなー
解説:暑いと言ったら百円の拠出は中止しました。
5)頭下がる 世界陸上 この暑さ
解説:頑張っている選手には敬意を表します。
【横浜市】 吉川 弘
1)さようなら まさか定年 タンマ君
解説:週刊文春で50年以上続いた東海林さだおのタンマ君が終わりました。もてない系の代表的存在の愛すべきサラリーマンでした。
2)舞台から 楽しさ送る 生き生きと
解説:つくしの会で、支援サポーターの実藤さんのハープ、阿久津さんの歌声を今村会長のピアノと共に楽しんできました。何より舞台の皆さんの楽しんでいる様子が、伝わってきました。
3)チビゴミムシ チリゴミムシと 聞こえてた
解説:この頃、聴きづらいとか聞き間違いとかでよく失敗しています。前号川柳ではムシの名の聞き間違えを編集の人に訂正してもらい、事なきを得ました。先日、耳が聞こえなくなったことで大恥をかいた件は、いずれまたー。
4)赤子抱く 女性に席を 譲られる
解説:もちろん丁重にお断りしましたよ。ところが後で横にいた友人から、あの人はリュックを抱いていただけといわれました。では、赤ちゃんの頭に見えたのは何だったのでしょう??
5)青空に 浮かぶ綿雲 超低空
解説:ふと見上げると、すぐそこに白くて大きな雲が浮かんでいます。ところが妻には遠くにあるように見えています。そうなんです、こんな雲が見られるのは私たちだけです。あなたも空を見上げてみませんか、凄い迫力ですよ!!
●短歌
【横須賀市】 眞田 京子
1)大玉の スイカの皮を 漬物に
塩昆布入れ 母の味なり
2)愛着の ズボンの膝に 穴開きし
継ぎはぎしては 足通すなり
3)夜の明けし 花に水やり お湯になり
異常気象に 花々耐えぬ
4)いつしらに 鉢の四方に あらくさの
スベリヒユの葉 愛し水やり
5)夜もすがら フェンスに絡む 葛の葉の
虫の音すだく 涼風やさし
【作品募集】
患者会員、医療従事者会員及び支援会員(患者家族を含みます)の皆様から広く募集しています。
締め切り:令和8年1月9日(金)
投稿句数:5句以内(川柳・俳句・短歌含めて1ペンネーム当たりの句数)
ただし、1人当たり2ペンネームまでとします。
(応募状況によっては、掲載数の調整をさせていただくことがあります。
送付先: ◆ホームページからは こちらのフォームからお送りください。
横須賀市 内田 知
ウッチャンの日常生活訓練の指導を担当した職員は、Aさんという中年の女性だった。訓練初日、訓練室に行くと、Aさんがウッチャンを出迎え「内田さんの訓練を担当するAです。よろしくお願いしますね」とウッチャンに挨拶をした。ウッチャンも「よろしくお願いします」と言葉を返した。Aさんは、ウッチャンをダイニングキッチンとなっている部屋に案内した。時計回りに動いて、流し・ガス台・電子レンジ・冷蔵庫などの位置を、Aさんはウッチャンに教えた。その後、部屋の中央にあるダイニングテーブルに座るように言った。ウッチャンは言われたように動き、テーブルに座る。
この日から世間が視覚障害者にはできないと思われている日常生活でやらなきゃいけない家事一般を、約1年半をかけて覚えていった。なんと言っても、食事である。自分で何かを作って食べる。料理をするために、視覚障害者用に作られた調理器具を使うのは無論だが、こんな物がこんな風に使われるのだと思う物もあった。調理をするとき、必ずといっていいほど使うものは菜箸である。ウッチャンは、子供の頃から箸の持ち方というか、使い方がヘタだった。なので、菜箸もちゃんと使えない。調理訓練で、アジの開きを焼いたとき、アジをうまくひっくり返す事ができなかった。この時、Aさんがウッチャンに手渡したのが、手作りパン屋さんに置いてあるパンを掴むための道具で、トングという物だった。渡されたウッチャンは「コレはイイ」と思いながらアジの開きをひっくり返した。そして、魚を焼くだけではない、皿の上にのせたアジの開きの骨の取り方まで教えられた。
調理訓練では、色々作ったのだが、定番メニューであるカレー・野菜炒め・肉じゃが・おでん・チャーハン・チキンライス。数えたらきりが無いほど作った。作るために絶対必要な料理道具といえば包丁である。包丁を使って最初にやったのが、リンゴの皮むき。剥いた皮の方が分厚くなってしまいリンゴの実の方は小さくなった。しかし、包丁を使う怖さは感じなかった。怖さより、リンゴの皮を剥けた事にウッチャンは驚いた。
料理をするときの包丁の使い方は、持っている包丁より、持っていない方の手をどう包丁に沿えるか、だろうか。包丁を使う時にやらなきゃいけないのは、猫の手の形である。キャベツのみじん切りを初めてやった時に、Aさんに「猫の手」と言われた時、ウッチャンは左手を軽く握り、左耳の位置に持って行き「ニャン」と鳴いた。
Aさんは苦笑いしながら「ニャンと鳴かなくていい」と言った。主婦にとっては勿論、料理人たちにとっても当たり前である猫の手の形だがウッチャンにとっては(ナルホド)と思うしかなかった。
さて、米を研ぎご飯を炊く。炊き上がるまでの時間におかずを作る。このおかず、先にも記したようにたくさん作った。この時、必要なのは火と油。視覚障害者が使うと知れば、世間は危険だと思う。確かに危険なのだが、一つ一つの確認を怠らなければ、安全に料理を作ることができる。事実、ウッチャンは包丁で指を傷つけた事がない。鍋やフライパンを焦がして、後でたわしや金だわしで焦がしてしまったところを洗った事がほとんどない。
オフクロに「もう、横須賀に戻ってきなさい」と言われて横須賀の実家に戻った。一人暮らしの間、きれいに大切に使っていた鍋やフライパンを持って帰ってきた。それを、オフクロやオヤジが使って焦がした時は「ナニヤッテンダ」と声を荒らげた。
一に確認、二に確認、三・四も確認、五も確認。
ガスレンジに鍋やフライパンをのせる時は、五徳にのせて、五徳の中心にのせられたかを確認。煮物や炒め物の具材を鍋やフライパンに入れるときは火を止めてから入れる。晴眼者が料理をするときにやらない確認作業をやることで、世間が思うほど、視覚障害者の調理は危険ではない。
フライパンを使って何かを炒めるとき、フライパンにどうやって油を落とすのかと聞かれた事がある。ウッチャンの答えは「お好み焼きを作る時、鉄板に油をひく時に使う油引きブラシってのを使う」これに「そうなんだ」と言葉を返してきた。そう、世間は、知らないのだ。視覚障害によって不自由を感じている当事者たちが、その不自由さを創意工夫で100パーセントとは言わないが、そこそこできる事がたくさんあることを・・
ウッチャン自身が、こんな事までやらされるのかと思う訓練がかなりあった。針に糸を通す道具があって、それで針に糸を通してボタン付け、ぞうきん、巾着袋を作らされた。やっているウッチャンが、「俺やれてる」と驚きながら作った。Aさんは
「これは訓練の一環です。内田さんがボタン付けなどすることはないと思います。ただ、できないと思っていた事ができるんだと思ってください。まぁ、こんなの役に立つのかって、勉強させられた数学の方程式を解いていると思ってください」
と言った。確かに、ライトホームを退所してから、ボタン付けやぞうきんを作るなんてことはやったことはない。ただ、指導を受けながら、針に糸を通して縫いものをやらされた記憶は消えてはいない。
洗濯した衣類の畳み方も覚えさせられた。なんと言っても、畳敷きの部屋の掃除の仕方である。水に濡らしたぞうきんをよく絞って、畳の縫い目に沿って拭く。それが終わったら乾いたぞうきんで拭き直す。今では畳敷きの部屋は少ない。畳敷きの部屋を掃除する事があるだろうかと思うのだが、Aさん言わく「覚えておいて損はしません」とにかく、やるときがあるないではなく、覚えておくという事が必要なのだ、日常生活訓練だと説く。
さて、小説の中で顔は笑っているが、眼は笑っていないと表現される描写がある。その逆で、顔は厳しいが、眼は優しく微笑んでいる。と表現していいのがAさんの指導であった。
カレーを初めて作った時、下ごしらえのため肉を切り、ジャガイモの皮を剥いた。で、四苦八苦しながら、包丁でジャガイモの皮を剥き終わった後で「内田さん、こういう便利な物があるんですよ」と皮むき器をウッチャンに手渡した。形は、安全カミソリのようなTの字の形をしている。
「内田さん、こんな便利な物があるなら早く教えてよって思っているでしょう」
これに、ウッチャンはうなずく。
Aさんは言う「便利な物の使い方だけ覚えたら損するだけです。不便だと思う道具の使い方も覚える。包丁の使い方、皮むき器の使い方、二つを覚えておく方が、内田さんの役に立つんですよ」この言葉にウッチャンは「はい」と答えた。
にんじんを切り、タマネギを手にしたウッチャンに
「タマネギを切ると涙が出てくるのを知ってますか」
「はい」
「涙が出ないようにする調理の仕方を教えますから覚えてくださいね」
「はい」とウッチャン。そしてAさんは言った。
「涙が出てくる前に、素早く調理を済ませることです」
この言葉に、ウッチャンは「エッ」とポカンとした。そして、「ハハハ」と笑い出した。それを見て「そんなに面白かったですか」とAさんは言った。「まあ、それなりに・・」とウッチャンは答えた。
実際は、笑うほどの冗談ではない。Aさんも訓練中に冗談を言うんだと思ったら、笑いがこみ上げてきただけなのだ。
さて、タマネギは冷蔵庫で冷やしてから切る、または水に5分ほどさらして切るのだと、Aさんは説明した。そして、ウッチャンの手にしたタマネギは冷蔵庫の野菜室から出したばかり。涙を出すこと無く調理を終えた。
どんな訓練を受けたのかを書いていたらきりがないほど、日常生活に欠かせないだろう知識と動きを教えられた。
ただ、それじゃあ煮物を作ってみろ、カレーを作ってみろと言われたら今は作れる自信はない。今も自信を持って作れるのは、野菜炒めに目玉焼きとゆで卵ぐらいか。まあ、何かを作れと言われたら、何かは作れる。炊事洗濯の基本は、身体が覚えてくれた。後は覚えた基本を、ウッチャンの脳みそが、どう応用していくか考えればいいだけかもしれない。
日常生活訓練の最後の訓練となった日に、がんばったご褒美に、とAさんが剥いてくれたリンゴがおいしかった。
役員 佐々木 裕二
去る、10月20日、小田原市在住の井手 章(いで あきら)さんが逝去されました、享年74歳。ご親族の皆様に謹んでお悔やみ申し上げるとともに井手さんのご冥福を心よりお祈り申しあげます。
私が井手さんと出会ったのは、2015年3月の小田原保険福祉事務所でおこなった患者のつどいのことでした。その場で入会され、その後はミニ集会など会の活動に積極的に参加されました。とりわけ、小田原で開催してきた西湘地区交流会では、会場の確保から企画の立案、会員さんへの連絡までとても熱心に活動してくださいました。
「俺は晴れ男だ」と言いながら、春は小田原城址公園の散策、秋は一夜城や鎧塚ファームの散策、トトコで食べたアイスクリームも懐かしい思い出です。
見えなくなったといって部屋のあちこちにランプをつけていた井手さん。音声パソコンなのに一生懸命見ていた井手さん。お酒とお寿司とラーメンが好きだった井手さん。
どうぞ安らかにおやすみください。

(写真:井手さんの誕生日を祝うご家族)
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音声体重計・音声血圧計
音声で誘導して体重などをお知らせ。
音声機器はいろいろ便利にございます。
単眼鏡 弱視眼鏡 など
光学堂ロービジョンルーム
〒220−0051 横浜市西区中央2丁目6−5 めがねの光学堂内
毎週水曜日定休日 営業時間:am10:00〜pm7:00
完全予約制:ご来店の際は必ずお電話でご予約して下さい。
045−290−0048
詳しくは、http://www.kougakudo.jp/
検索 光学堂 横浜市
アイネットワークからのお知らせ 「新モデルのご紹介です。」
アイネットワークでは、見え方、使い方に応じて選べるよう、他社には無い
もので、ご要望の有るモデルを開発して、お試しいただいています。
◎ アイビジョンデジタル・A4書面・即時読み上げ・軽量・携帯型
217,800円(税込み) 家で使うだけでなく、携帯していって、会議室で、書面を読み上げて、情報を得たいという方がおられます。
組立式の専用台に本体を乗せて使います。百ボルト電源の無い所や、WiFiなどの環境の無い所で使えます。
スキャナーなど取込み用の機器は不要です。
本体の表面に貼り付けてあるテープのガイドに指先をあてて進み、穴にタッチする方法で、ほとんど見えないという方もお使いいただけます、読み上げ開始の穴にタッチすると、即座に書面を読み上げ始めます。 (非課税申請中なので、現在は課税品です。)
※ もう一つの使い方があります。
本体を専用台からおろして、机の上に置いて、本体の表面にマジックテープで貼り付けてある、読み上げ専用穴の有る薄いイタを外すと、少し見えるという方が使えるようにしてあります。
本体を手で持ち、内蔵カメラを書面に向け、本体の表面に貼り付けてある薄いイタに有る、拡大、縮小、反転の穴にタッチする方法で、自分に見えやすい表示にして使えます。
本体は約540グラム、画面は11インチです。このように、読み上げで使う方法と、画面を見て使う方法が出来るモデルです。
(既に非課税になっている下記のモデルがあります。)
◎15.6インチ画面の 高性能ノート型のモデル。 198,000円(非課税)
◎アイビジョンスピーチオ99,800円(非課税)。活字文書読上げ装置の項目で、手帳1級と2級の方が、給付を受けられます。拡大読書器を使用中の方も項目が別なので給付を受けられます。書面を読上げします。
◎ ご自宅でお試しいただけます。送料、返送料を含め、すべて無料です。
◎ カタログ、紹介のCDが有りますのでお送りします。無料です。
ご連絡は、下記へお願いいたします。
アイネットワーク有限会社 担当は みやたけ です。携帯電話 080-8034-1163
〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 TEL&FAX 042-583-7450
メール miyatake@js7.so-net.ne.jp
◎ スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。
◎ アイビジョンはアイネットワーク(有)の登録商標です。
1971年8月7日第三種郵便物認可(毎月6回1の日・6の日発行)
2025年 11月6日発行 SSKA通巻 第11608号
117 KANAGAWA2025Winter
変更を希望されるかたは、下記連絡先までご連絡ください。
1)墨字版:印刷物、大きめの文字
2)デイジー版:デイジー形式の録音CD
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・編集 JRPS神奈川編集部
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定価 200円