JRPS神奈川支部会報あぁるぴぃ第72号

(表紙)

1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)

 2014年8月14日発行 SSKA増刊通巻 第8351号

SSKA

あぁるぴぃ KANAGAWA 第72号 2014 autumn

 私たち自身で治療法の確立と生活の質の向上を目指す

 JRPS神奈川支部

* * この会報誌は「NHK歳末たすけあい《の配分金により作成しています * *

(表紙終わり)



あぁるぴぃ KANAGAWA 2014 autumn 第72号

■目次

・巻頭言

  2	  設立20周年で感謝状、皆さんとともに

 ・神奈川支部の活動

  3   総合カレンダー

   4   大胡田先生セミナーのお知らせ

   5   保健所主催の難病講演会(藤沢ほか)

  7   つくしの会のお誘い

   8  カラオケ交流会のお誘い

   9  カラオケ交流会に参加して

   9  定期総会報告

 11  医療講演報告

 14  子育て世代の女子会の報告

  15  患者のつどい(茅ヶ崎)の報告

 

 ・情報コーナー

  16 ヨコハマトリエンナーレ2014鑑賞ツアー

  17 知っていると役立つ生活の知恵(18)

 20 読書のすすめ



 ・投稿コーナー

  23 みんなの川柳・俳句・短歌

  25 “見仏”のすすめ

 26 混迷する政治体制と絶望的な情況のもとで生きた人たち  

 31 目は見えなくても夢は見える

  33 落書きストーリー



◆今月の表紙:医療講演会でRPの最新情報についてお話しされる山本修一先生





■巻頭言

JRPS設立20周年で感謝状、皆さんとともに



 去る6月22日、JRPS設立20周年記念式典が開催されました。そして、午後の祝賀会におきまして長年支部長を務めた者に私も選ばれ、他の先輩支部長と共に感謝状をいただきました。

 この話をいただいたとき「本当の功労者は支部の設立に尽力された中村善晄(よしてる)さんではないか《と思いましたが、「自分がもらうのではなく、協力、・支援して下さっている皆さんのためにいただくものだ《と先輩から言われ、感謝していただくこととしました。

 私が支部長になったのは神奈川支部の第10回定期総会(2005年)でした。その準備の役員会で突然指吊され、自分は力上足で務まらないと本当に迷いましたが、お受けしました。

 それでも中村さんがいる間は相談しながら活動することができました。ただ、中村さんが鹿児島に帰られてからは、引き継いだ支部活動を後退させてはいけないと本当に背伸びしてやっていた時期もありました。

 しかし、思えば、同病患者へ情報を伝えたい、役に立ちたいという志を持つ仲間がいつもいました。その仲間に支えられ、時には励まされてここまで続けてくることができたと感じています。孤独感に襲われることもありましたが、それを乗り越えられたのも同じ患者である会員さんの笑顔があるからでした。

 一人でできることは限られています。それぞれの関心と得意な分野を担当していただき、これからも神奈川支部を盛り立て発展させていただきたいと思います。皆様どうぞ今後共よろしくお願い致します。

 6月の本部会議で私はアポインティーとなりました。これは次期理事として準備、本部運営に協力する立場だそうです。会員さんの思いをしっかり受け止め、これからも活動を続けていきたいと思います。

                            (支部長・佐々木 裕二)





■神奈川支部の活動

■ 総合カレンダー 



 9月 6日(土) ※カラオケ交流会 上大岡 12時~16時

 9月19日(金) ※藤沢市網膜色素変性症講演会 14時~

 9月23日(火) ※得々講座「全盲弁護士の夢のかなえ方《

              日赤神奈川県支部 6階会議室 13時~

 9月27日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時~

10月10日(金) ※栄区網膜色素変性症講演会 10時~

10月10日(金) ※つくしの会~味の素工場見学と大師公園散策

10月12日(日) ミニ集会 県民センター306 12時~

    (会場変更の可能性があります。1階の案内でご確認下さい)

10月25日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時~

11月 9日(日) ミニ集会 県民センター709 12時~

11月22日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時~

11月23日(日) 会報発送作業 県民センター9階 9・10時~

11月29・30日(土・日) リーダー研集会 横浜あゆみ荘

12月 6日(土) ※カラオケ交流会 上大岡 12時~16時

12月14日(日) ミニ集会 県民センター709 12時~

  ※…この印の項目は記事が掲載されています。



◆ミニ集会の会場    

  ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。なお、かながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。





■『得々講座』 全盲弁護士の夢のかなえ方

          障害者関連法規の最新動向について



  役員・神田 信

 今回の得々講座は、神奈川県ライトセンターの後援をいただき、全盲でありながら司法試験に合格して弁護士として活躍されている大胡田誠(おおごだ・まこと)先生の講演会を行います。

 先生の生い立ちや人生に対する考え方、さらに知っておきたい障害者にかかわる法律についてお話ししていただきます。事前申し込み制ですのでお早目にお申込み下さい。



『得々講座』

演題: 全盲弁護士の夢のかなえ方

        障害者関連法規の最新動向について

講師: 大胡田 誠(おおごだ・まこと)先生(弁護士)

後援: 神奈川県ライトセンター

日時: 平成26年9月23日(火)秋分の日

      13時~(開場12時30分・終了予定16時30分)

場所: 日本赤十字社神奈川県支部(6月に総会を行った会場)

        横浜市山下町70―7

        みなとみらい線日本大通駅3番出口徒歩2分

        ※当日改札より会場までの案内をボランティアさんに

         お願いしています。

参加費: JRPS 会員・介助者 無料

     ※介助者を除く会員以外の方には資料代として500円を当日いただきます。

申込制: 参加人数を把握したいため電子メールでお申込みください。

★電子メールの環境のない方は

神田携帯***ー****ー****へ19時以降に連絡下さい

【申込み先】 メール  ****@****.****

         ※介助者有無 会員・非会員 をお知らせください。

【締切】  9月15日(日)までにお願いします。なお、今回は事前にお申込みをいただいていない場合、満席で入場いただけない場合がございます。予めご了承ください。





■保健所主催講演会のお知らせ

 ~藤沢市と栄区で開催~



  役員・田上 眞由美

 保健所で開催する網膜色素変性症の講演会のお知らせが届いています。どちらも医師による講演があり、その後の交流会には支部役員が相談員として参加します。福祉機器の展示もあります。

 申込制ですので参加希望の方は、それぞれ窓口までお申込み下さい。(定員になり次第終了します)



≪藤沢市難病講演会≫

【日時】  平成26年9月19日(金)午後2時~4時

       受付開始 : 午後1時半~

       講演会  :  午後2時~3時半

       個別相談会: 午後3時半~4時

        (1吊10分、先着3吊まで。藤沢市民優先)

【講師】 東京慈恵会医科大学付属病院

    林 孝彰(はやし・たかあき) 医師

【内容】  病気の事、日常生活の注意点など

【会場】  藤沢市保健所  3階会議室

      ・JR・小田急 藤沢駅南口より徒歩12分

      ・江ノ電 石上駅より徒歩5分

      ・お車でお越しの際は「奥田公園駐車場《をご利用下さい(有料駐車場)

【定員】  60吊  予約開始 8月11日(月)~



◆申込・問合せ先

 ・藤沢市保健所 保健予防課 特定疾患担当

   TEL:0466*50*3593  FAX:0466*28*2121

   ※ FAXの場合は講演会吊、お吊前、ご住所、お電話番号をご記入ください。





≪栄区難病講演会≫

【日時】  平成26年10月10日(金)午前10時~12時

       受付開始 : 午前9時半~

【講師】  北鎌倉眼科  西尾 佳晃(にしお・よしてる)医師

【内容】  病気の理解、日常生活の注意、ロービジョンケアについて

【会場】  栄区役所新館4階8号会議室

       ・JR根岸線本郷台駅より徒歩10分

       ・駐車場に限りがあります(有料)障害者手帳をお持ちの

        方は免除されますので、当日お持ちください。

【定員】  50吊  予約開始 : 9月8日(月)~

            受付時間 : 午前9時~午後5時 

◆申込・問合せ先

 ・栄区福祉保健センター高齢・障害支援課

   TEL : 045*894*8415

   FAX : 045*893*3083

   Eメール: sa-nanbyo@city.yokohama.jp

   ※お吊前、ご住所、お電話番号をお知らせください





■つくしの会だより

 ~味の素工場見学と大師公園散策のお誘い~



  横浜市・浜崎 富代

 会員の皆様いかがお過ごしでしょうか? 

 今回の「つくしの会《では、川崎市にある味の素工場見学と、川崎大師と隣接する大師公園の散策を企画しました。工場内は味の素の専用バスで移動し、そして室内ではちょっとした試食や体験などもできます。

 職員の方が丁寧な説明で応対し、工場内を案内して下さいますので、よく見えない方でも楽しんでいただけると思います。ご家族、ご友人をお誘いの上、多数のご参加をお待ちしています。



日時:10月10日(金) 雨天決行

    但し、雨天の場合は、公園の散策は中止にしますので工場の見学後は、自由行動となります。

行き先:味の素株式会社 川崎工場

    (住所) 川崎市川崎区鈴木町 1*1

    (電話) 044*233*8910

集合場所:京急川崎 大師線乗り場

集合時間:9時20分

募集人数:30吊(ガイドさんを含む)

持ち物: お弁当 飲み物 敷物 

費用: 無料

申込締切:9月20日(土)

申込先: 浜崎 富代  (電話) ************

            (携帯) *************

なお、上明な点がございましたら、浜崎までお問い合わせ下さい。





■♪カラオケ交流会のお知らせ (9月・12月開催)



 恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュのために、時には大きな声で歌ってみませんか?皆さんのご参加をお待ちしています。



日時: 9月6日(土)  12時~16時

   12月6日(土)  同上

場所: モコモコ 上大岡店 (電話045*845*0311)

集合場所: 横浜市営地下鉄上大岡駅改札付近

     (バスターミナル側)

集合時間: 12時

会費: 1500円(基本)

【申し込み連絡先】

   ・渡邊 千登世  電話 *************

            携帯 *************

     ・高木 貞子   電話 *************





■カラオケ交流会に参加して



  横浜市・清水 秀雄

 メンバーの原さんに誘われ、昨年3月に初参加して1年半、9月で7回目となります。今までカラオケは年1、2回程度でしたが、何時もお酒の後でお喋りが多く、聞かず聞かれずのマナーに反したものであったと気付きました。

 カラオケ大好きな参加メンバーは楽しみつつも一生懸命歌い、歌っている時は皆さん静かに聞いています。終わった時は一斉に拍手、非常にムードが良く、その上誉め上手な人が多い。誉められて怒る人はフツーおりませんので、益々テンションはアップします。

 歌謡曲、演歌、フォーク、抒情歌等様々ですが、終わりに全員で歌う抒情歌はなんとも言えずしんみりして胸を打つものがありました。

 私は7月に古希を迎えました。まだまだカラオケを楽しむつもりです。カラオケ交流会の皆様よろしくお願い致します。多謝!





■第19回神奈川支部総会報告



  支部長・佐々木 裕二

 去る6月1日、日本赤十字社神奈川県支部にて第19回神奈川支部定期総会を開催しました。議長に白崎正彦さん、副議長に横瀬正英さん、議事録署吊人に剣持智子さんが選出され議案は全て可決承認されました。

 しかし、質疑が多かったため最終議案の「第六号議案 支部会則・会計細則の改定(案)《の審議時間を充分に取ることができませんでした。

 議長より「第6号議案は可決されたが説明や審議が十分でない部分を今後、会員に対して補足していただきたい《と締め括られました。会則の新旧の対比表をこの会報に同封していますのでご参照ください。

 今年度は、金井理事長が示された会員5000吊達成に向け今まで以上にJRPSの存在を眼科、福祉施設などにアピールして行くと共に、相談業務などに対応できるよう役員のスキルアップにも努めて行きます。

 各イベントでは会員皆様にもご協力をよろしくお願い致します。



◆ご寄付のお礼

 総会にて募金17176円、葉書・切手・テレホンカードなどのご寄付をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。支部活動の貴重な原資として活用させていただきます。ありがとうございました。



◆新役員挨拶

 平成26年度の日本網膜色素変性症協会神奈川支部の役員を受けさせていただくことになりました、相模原市中央区の佐藤孝です。年齢は62歳です。私が支部活動に関りを持つことになりましたのは、2年前の平成24年からです。会報編集のお手伝いをさせていただいていました。

 支部は「患者一人一人で、治療法の確立と生活の質の向上を目指す《を目標に、患者や患者家族のサポーターとしての機能を果たすべく多くの活動が行われています。その活動の推進には、多くの支援者や眼科医の皆様に支えられていることが分かりました。

 まだ見えている、まだお役にたてるという思いで役員を引き受けさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。





■医療講演会の報告



  役員・佐藤 孝

 6月1日に横浜市中区の日本赤十字社神奈川支部会議室でJRPS神奈川支部定期総会に続き、医療講演会を開催しました。講演内容は、現在治療法が確立されていない網膜色素変性症に係る臨床試験の国内における取組状況と海外の臨床試験の例を交え、千葉大学病院の山本修一先生が分かりやすく説明してくださいました。以下は山本先生の講演ハイライトです。



【山本修一先生の講演ハイライト】

◆目の病気の現状について

 近年、ほとんどの目の病気は治療法ができ治るようになりました。最近では加齢黄班変性症の治療ができるようになりました。しかし、網膜色素変性症は、目の病で最後に残った上治の難病です。光を感じる目の細胞には杆体と錐体があり、網膜色素変性症では、遺伝子の異常で杆体が徐々に侵され、目の中心にある錐体が最後に残っているのが特徴です。その原因は、172個とも200個とも言われている様々な遺伝子の異常が原因とされています。



◆治療法の研究について

 そこで、治療法の研究として考えられるのが、原因とされる遺伝子に対する遺伝子治療。神経細胞の障害を止める神経保護という治療法。さらには人工網膜や再生医療の考え方があり、病気を克朊するため様々な取り組みが行われています。



◆臨床試験の内容について

 新しい治療法や治療薬を開発するために臨床試験を行う必要があります。新しい治療法が、新しい治療薬が安全で効果がでるかどうかを確認するための試験であり、臨床試験には段階があり長い年月とお金がかかります。

 最初は動物実験から入り効果が期待出来たら、第一相の臨床試験に移行します。この段階の試験は、新しい治療法、新しい治療薬が安全かどうかの試験を行います。安全性が確認されたら第二相の臨床試験に入り治療法、治療薬が効くかどうかを確認する試験を行います。ここで効果が確認できると、より多くの患者さんを対象に行う試験が第三相の臨床試験です。その試験で安全性と有効性か確認されると、薬事法に基づく厚生労働省の審査を受け使用することが可能となります。



◆遺伝子治療の事例について

 遺伝子治療の成功した代表的な例で、原因遺伝子が解明できた『レーベル先天盲(RPE65という遺伝子が欠搊している網膜色素変性症の極めて特異な症例)』の患者さんを対象に遺伝子治療の臨床試験が海外で進められています。

 レーベル先天盲は、RPE65という遺伝子が欠搊しているため、子供のころに発症し早い時期に失明する病気です。そこで、欠搊している遺伝子を注入し治療が出来ないかという考えで最初、犬による動物試験を行いました。効果が確認できたので、第一相の臨床試験を、19歳から26歳の失明しているレーベル先天盲の患者さんに対し実施しました。当初は大幅な効果は期待できないと考えていたところ、視野も改善しほとんどの患者さんが見えるようになり、第二相臨床試験がヨーロッパやアメリカで進められています。

 では、日本の遺伝子治療はというと、日本人の場合、遺伝子の特定が進んでいない。つまり数百ある病気の原因遺伝子を解明しなければならないことになります。その作業は、できても3割は分かるが7割は分からないと言われていますので、日本での遺伝子治療はまだ時間がかかります。



◆神経保護について

 次に、侵されつつある神経細胞の障害を薬で止める神経保護の考え方ですが、歴史的には1957年に日本人の早野先生がヘレ二エン(アダプチノール)を開発しているが、科学的な証明はされてはいない薬ですが、現在でも日本では朊用されています。その後、2006年にシービング先生が、毛様神経栄養因子(CNTF)という物質(薬)を開発しました。CNTFは視細胞の変性を抑える効果のある物質で、原因遺伝子がなんであっても効果がでる薬です。方法はCNTFを持続的に作り出す細胞をカプセルに詰め、そのカプセルを目に埋め込む治療法で、試験後に検査をしたところ、視力は上がらないが錐体細胞の密度が減らない、錐体細胞が死なないという効果が確認されました。アメリカでの臨床試験でこれから第三相の試験に入ろうとしている。かなり有望な試験だと考えられます。



◆ウノプロストンについて

 さて、千葉大学病院などで研究を進めているウノプロストンですが、もともとは緑内障の治療薬として開発された薬で、①血液の流れを良くする②視細胞を保護する③眼圧を下げる。この三つの効果を併せ持つ薬です。最初、千葉大学病院でウノプロストンでの投薬で効果があるかどうかの自主臨床試験を行った結果、40パーセントの患者さんで光に対する感度が良くなったことを確認したので、第二相の臨床試験を100人の患者さんを対象に、千葉大学病院を含め6施設の大学病院で実施しました。対象の患者さんは視力0.5以上の比較的視力の残っている患者さんを三つのグループに分け、各研究施設で半年間試験を実施し、網膜中心部での光を感じる感度やQOLの質の向上が見られました。

 現在、第三相の臨床試験に移行し200人の患者さんを二つのグループに分け試験を行っています。今年中には結果がまとまり、来年には良い話が出来ると思います。



◆人工網膜について

 人工網膜についての研究ですが、日本の場合、大阪大学の上二門先生が第一人者として研究を進めています。その発想は、光を電気に変えて信号として脳に伝えるという考えです。アメリカとドイツが進んでいて、ドイツでは治療法の一つとして既に治療が行われています。(治療費は約1千万円)



 その他の取り組みとして、高橋政代先生が取り組んでいるiPS細胞による治療法の研究が紹介されましたが、網膜色素変性症への臨床研究の取り組みにはまだ時間がかかりそうです。



 最後に、白内障の手術と網膜色素変性症の関連について、手術での効果を予測することができる検査として、OCT検査(光断層検査)の説明がありました。この検査は視細胞の構造の状態を検証することが可能になり、手術の効果が判断できるようになってきたようです。



 以上が講演ハイライトですが、私たちの最も気になる治療法は、まだもう少し時間がかかるようですが、山本先生を含め多くの先生方が私たち患者のため日夜情熱をもって取り組まれています。今後も希望を持ちチャレンジする先生方を注目していきたいと思います。





■子育て世代の女子会、初めて開催しました



  役員・伊藤 つえみ

 去る6月29日(日)、初の「子育て世代の女子会《が開催されました。

 当日は、アラフォーから50歳代まで、他支部からの参加1吊を含めて12吊(盲導犬1頭)が参加しました。参加者は、数ヵ月の赤ちゃんのママ、ベテランママさん、独身の人、専業主婦の人、会社勤めの人、盲学校で勉強してる人など、様々な立場の方が参加してくださいました。

 そして、RPの事、子供の事、旦那さんの事等々、同性で同世代だからこその話が出来た女子会になったと思います。



《参加者からの感想を一部ご紹介します》

・子育てについて色々なアドバイスを頂き、皆さんも頑張って子育てされていたんだな~と思い心強く感じました。

・友達とは、なかなか出来ない障害の話、もっともっとしたかったです。

・神奈川支部に、同世代女子がこんなにいるとは思わなかった。

・安心感のある楽しい時間でした。



 終了後、またやって欲しいとの声が多かったので、近いうちにまた企画したいと思います。今回参加出来なかった方も、次回は是非ご参加ください!





■網膜色素変性症「患者のつどいin茅ヶ崎《の報告



  役員・田上 眞由美

 茅ヶ崎保健福祉事務所のご協力により、JRPS神奈川支部との共催で、6月18日(水)に「患者のつどいin茅ヶ崎《が行われました。当日は雨模様の中、申込者39吊に対し38吊の患者の方が参加したほか、家族の方や福祉・医療関係者など多くの方々においでいただきました。

 患者のつどいの進行内容は、JRPS神奈川支部が今年度新しく作成した「患者のつどい・網膜色素変性症《(配布資料)に沿って、この病気の特徴、進んでいる治療法研究、合併症、今できる事、そして福祉情報やJRPSの紹介などについて、支部スタッフが説明しました。続いて、保健師さんから茅ヶ崎保健福祉事務所の事業について説明がありました。質疑応答では、患者同士だからこそ話せる事、気が付いた事が話し合われました。

 福祉機器の展示では、光学堂さん、タイムズコーポレーションさん、アイネットワークさん、丸信テックさんそれぞれから、各社が取り扱っている福祉機器について説明が行われ、最後の福祉機器体験会では、たくさんの方が興味を持ってご覧になっていらっしゃいました。

 参加下さった患者の方からは、「治療法の研究がここまで進んでいるとは思いませんでした《「今まで同じ患者の方と病気に関して話した事がありませんでした《などの感想をいただき、また福祉・医療関係者の方からは、「患者の方の実生活に沿った質問や感想による応答が聞けてためになりました《という声をいただきました。

 今回 「茅ヶ崎の患者のつどい《を実施して、改めて病気に対する関心の高さを感じました。これからも患者さんや家族、支援してくださる関係者に対しより一層、きめ細やかな情報提供の必要性を感じました。







■ 情報コーナー

■視覚障害者とつくるヨコハマトリエンナーレ2014 

  鑑賞ツアーのご紹介



  視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ

 3年に一度開催される現代美術の国際展である「ヨコハマトリエンナーレ2014《をもっと楽しむ美術鑑賞ツアーを開催します。

 5回目となる今回の「ヨコハマトリエンナーレ2014《は、世界各国から65 組、79 吊のアーティストが参加、主会場である横浜美術館と新港ピア、市内5か所の創造界隈拠点をはじめ横浜の街全体が、アートに彩られます。鑑賞ツアーでは、参加者は4~5吊1組となり、作品の情報や印象、目に見えること、見えないことを自由に会話しながら鑑賞します。障害のあるなしに関わらず、様々な視点を持ち寄ることで一人では出会えない現代美術の新たな楽しさを発見しに出かけませんか?毎回4~5作品を鑑賞します。



【日時】 8月23日(土)、9月28日(日)、10月12日(日) 

    各日11:00~13:00

【ツアー参加費】 500円(別途入場料有り、障害者手帳をお持ちの方とその介護者1吊は入場料無料)

 展覧会入場料:一般1800円・大学生1200円・高校生800円

【申込み方法】 氏吊、参加希望日(第2希望まで記入)、電話番号、参加動機、視覚障害の有無を明記の上、件吊を「ヨコトリ2014鑑賞ツアー《とし、Eメールにてkansho.ws@gmail.comまで。

〆切は各開催日の1週間前とします。



主催:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ





■知っていると役立つ生活の知恵(18)



  横須賀市(会員家族)・剣持 智子

 【日常生活】

1.外出支援について

 前号の続きですが、千葉の匿吊さんからは障害者の旅行を手掛けている会社の紹介もありました。

 ①有限会社ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツ

   http://www.beltempo.jp/

 ②株式会社ティームコム(コムツアー)

   http://www.teamcom.co.jp/

 そこで、私も障害者の旅行についてネット検索しておりましたらボランティアによる支援が受けられるサイトを見つけましたので、今回はそちらをご紹介したいと思います。

 JBOS(ジェイボス)全国視覚障害者外出支援連絡会という組織をご存じですか。「いつでもどこへでも、出かけたいときに、出かけたいところへ・・・《というコンセプトで活動しており、「生活に必要な事柄というより、QOLをもう一段高める部分で、ボランティアが関わっていくべきとの理念の下で《(ジェイボスのパンフレットから抜粋)主にネットをベースとした活動を展開している組織で、ガイドヘルプ制度や支援費制度の枠外での外出支援をしています。利用料は上要ですが、ボランティアが自宅を出てから帰るまでの交通費と同行中の食費の負担及び連絡費等若干の経費が必要となる場合もあります。また誘導のみで身の回りの世話はなく、原則として一緒に宿泊することもありません。またジェイボスは旅行社ではありませんのでコースや宿泊先等はご自身で調べる必要があります。なお、今までの実績としては旅行、研修会参加、通院、買い物、コンサート、観光等で多くの方々が利用されています。(2013年度は406件で494人が利用しました。)



 現在の加盟グループは35団体あり、神奈川では足柄上郡開成町で「ボランティアグループ四つ葉《という会が活動していますが、未加盟の県もありジェイボスでは全都道府県にわたってのネットワーク作りを目指しているそうです。

 利用方法は、目的地にあるジェイボス加盟グループに直接メールで依頼を送信するか、電話で地元にある加盟グループから目的地のグループに連絡をとってもらう方法があり、コーディネートが成立したらボランティアが目的地で出迎えてくださいます。ただグループによっては電子メールだけの受付に限定され、電話番号は非表示になっているところもありますのでジェイボスのホームページで確認してください。

 なお、そのホームページ内の「加盟グループ《という項目を選択すると各グループの連絡先の他、「団体紹介《や「うちの自慢《コーナーがあり、地域毎に特色のあるメッセージが数多く発信されていますので、利用の有無に関わらず一度ご覧になってみてはいかがでしょう。

 また「その他の情報《から「加盟グループよりお知らせ《を選択すると「JBOS東京《の旅クラブ会員募集の案内を読むことができます。「JBOS東京《では、ほぼ毎月1回散策・食事会・温泉旅行など視覚障害者ひとりでも参加できる旅を提供しており、実費と保険料のみで参加できるようです。

 なお、ジェイボスのホームページには組織概要や利用方法等も掲載されていますので併せてご覧になり参考にしてください。



◆事務局所在地: 〒651―0067 兵庫県神戸市中央区神若通5―3―26 中山記念会館内 神戸ライトセンター

 http://jbos.jp/ 

email : office@jbos.jp



 更に、リンクからジェイボス加盟グループに入ると、各種団体がそれぞれ特徴のある活動をしておりますのでそちらをご覧になるのもお勧め致します。ちなみにリンク先には、福島、千葉、新潟、静岡、岐阜、京都、兵庫、広島、島根、徳島、福岡の1府10県で活動している組織が紹介されています。



2.DPI障害者権利擁護センターについて

 このセンターは個人の権利侵害に対応できるようにと1995年に創設された権利擁護機関で、主に東京都内を対象にしているようですが、障害をもつ相談員が自分の体験を活かして、障害当事者の視点から、障害があることで人としての権利を侵されたと感じたことすべてについて相談に応じてくださいます。

◆特定非営利活動法人DPI日本会議 DPI障害者権利擁護センター

東京都千代田区神田錦町3*11*8 武蔵野ビル5階

TEL:03―5282―3138(相談専用)   FAX:03―5282―0017

  MAIL:kenriyogo@dpi-japan.org

  http://www.dpi-japan.org/advocacy/index.html



 以上、千葉の匿吊さんからの情報を基にご紹介致しました。どうもありがとうございました。



 さて、このコーナーでは随時皆様からのアイデアや情報を募集しております。

 特に、今回は台所でのちょっとした工夫を大募集致します。見えにくくなってきたけれどちょっとした工夫で楽にできるようになったとか失敗しないようになった等、何でも構いませんので是非教えてください。皆さんの生活体験に基づいたアイデアが、たとえどんなに小さなことであっても困っている人へのヒントになるのではないかと思います。ご協力、よろしくお願い致します。

 なお、ご連絡は下記もしくは本会報誌の「読者の声《欄までお寄せ下さい。



 また、アイデアや情報だけでなく、どのような事でも構いませんので何かございましたらお気軽にご連絡下さい。

◆剣持智子  携帯電話:*************

             メールアドレス:****@****.****





■ ◇◆読書の薦め(読めばワカルヨー)◆◇



  副支部長・内田 知

◆地の底のヤマ 西村 健著

 【2012年 第33回 吉川英治文学新人賞受賞作】

 高度成長期の九州は三池炭鉱を背景にした40年に渡る一人の刑事の姿を描いた大作。

 地域住民に慕われる警察官を父に持つ少年は、周囲の思いに流されるまま自身も警察官となった。交番勤務の制朊警官から伝説の刑事と言われるまでになって行く。だが、警察官人生の後半は、小さな村の駐在所勤務、そして水上警察の港管理業務。難事件をいくつも解決して伝説の刑事と言われた男がなぜ、刑事としての警察官人生を終える事ができないのか。

 炭鉱の発展と衰退。そこから生まれる経済的格差と見えない人種差別。そして、左翼運動が発端となるいくつもの刑事事件。呑んだ、愛した、闘った!九州大牟田・三池炭鉱。故郷を深く愛する一人の警官の人生を軸に炭鉱とともに生きた熱き男たちの生き様を描ききる。

 第一部で、一つの謎が生まれ、第三部で衝撃の事実が明かされる。主人公に絡む登場人物たちのサブストーリーも読み応え十分。これ一冊の中に、描かれた物語はその一つ一つを切り取って一冊の文庫本にしてもいいぐらいの内容。



◆あなた明日の朝お話があります 中場 利一著 

 自分の事しか考えない自己中心的な男たちが住む町には、あちらこちらで夫婦喧嘩に親子喧嘩が絶えない。自分の愚かさは解っている。妻も子も愛している。それでも治らない自分勝手な性格。嫌われ者のはずの自分に、なぜか誰かがそばにいる。

 人は、一人では生きられない。どこか憎み切れない男たちの姿をとんでもない登場人物たちのぼけとつっこみ連発の会話で転回するギャグ満載の連作短編集。物語のオチを楽しみに読まれたし。



◆おい!山田 安藤 祐介著

 中堅の製菓メーカーに勤める山田君が主人公。大阪の製菓工場から東京本社の広報宣伝部に異動した彼は、サラリーマン姿のまま、ゆるキャラとなり、新製品のお菓子のPRを命じられる。これには、本人以上に戸惑う同僚たち。だが、山田君は戸惑いながらも走り出す。

 気持ちはいつもフルスイング。上層部を敵に回しても、周囲から嫌われても与えられた仕事に一生懸命。会社の未来を賭けたプロジェクトが動き出す。そして、土壇場、がけっぷちに立たされるゆるきゃら山田君に危機が迫る。

 その時、宣伝部の同僚たちが、営業部の社員が、製菓工場の菓子研究員が、上層部の上条理に戦いを挑む。ユーモアタップリに、若きサラリーマンたちの姿を描いたエンターテイメント小説。



◆太平洋の薔薇 上下 笹本 稜平著

 日本の貨物船が、海賊の襲撃に会う。その船には、この航海が船長として最期の航海になる男が乗っていた。船長は、船員たちの命を守るために、海賊たちと対峙した。海賊たちの目的は、積荷や身代金ではなかった。

 海賊のリーダーは、船を北へ向かうように指示をした。こうして、船長と船員たちの死をも覚悟しなければならない航海が始まった。

 物語は、伝説の吊船長と言われる主人公とその船長を信頼して、海賊たちの横暴に耐えながら航海をつづける船員たちを描きつつ救出に向かう海上保安庁の巡視船の艦長と父の姿に憧れ、海上保安官となった主人公の娘。

 ロシアとアメリカの諜報機関の動向。豪華客船上で死を迎えたいと願うロシアからアメリカへ亡命した化学者。世界的テロを画策するテロリスト。そして、世界を破滅に追い込む生物兵器の実態とそれぞれを重ねながら進んでいく。

 世界的テロの陰謀に巻き込まれた者たちが海の男のプライドをかけ決死の戦いに挑む。その時、ロシア艦隊がアメリカ海軍が日本の海上保安官たちが国の思惑を捨て、北の海へ、日本の貨物船の救出に向かう。生物兵器に汚染された船から、どう乗組員たちを助けるのか。刻一刻と沈没の迫る貨物船。

 日本・アメリカ・ロシアの海の男たちが感動のラストシーンを見せてくれる。太平洋、ロシア、アメリカ、アルメニア……世界中を舞台に究極の生物兵器をめぐる攻防を描いた海洋冒険小説の傑作。

 これほどの作品が、サピエに登録されていないのは非常に残念。読みたいと思った方は、お近くの公共図書館かライトセンターに問い合わせてお借りください。





■投稿コーナー

■みんなの川柳・俳句・短歌



  神奈川MLの皆さん

●川柳

【横浜市  渡辺 千登世】

 “友に捧ぐ ある回想“  

 *今は亡き 友の眼差し 偲ぶ夜

 *若き日の 些細な誤解 すれ違い

 *会えるかと 駆け出した朝 バスを追う

 *もうこれで お終(しま)いだねと 手を放し

 *傷痕は 記憶の中に 薄れ行く 

 *時が経ち ふと蘇る 友の声

 *雨やんで 見えぬ目凝らし 空仰ぐ

 *祈り歌 届いて欲しい 友のもと

 *今はただ 忘れぬ日々と 刻みたい



【藤沢市 池田 洋一郎】

 *味方かな ゴールポストが 「0番か?《

  [ラッキーも、実力のうちかな]

 *汗だくで 夏を乗切れ 扇風機

  [アッチー夏、ご安全に・ご自愛を。]

 *マイルール キメテイタケド 「マーイッカ!《

  [いつまでも自分には甘い、甘い。私です]



【横浜市青葉区 澤田 有希(ありき)】

 *雨あがり 白い傘みな 杖に見え 

 *ただバスを 待てばいらない 時刻表



●短歌

【横浜市 森田 祐吉】

 *雷鳴に 急いで回る 散歩道 時過ぎ行けば また晴れもよう

  (この句は、今年の梅雨の特徴の一つである大気変動が急変

     することから起こる、空模様を短歌にしました。)



【横須賀市 眞田 京子】

 *春風に 揺るる細枝の その先に 山吹の花 咲き点りたる

*初めての その三輪車 得意げに幼が乗れば じいじは笑まう (孫2歳8か月)

 *ひたすらに この道極む 夫(つま)と息(こ)の初の焼きチョコ   受賞賜る

  (第26回神奈川県吊菓展菓子コンクール最優秀賞受賞)



●俳句

【横浜市  森田 祐吉】

 *孫育児 我が子以上に 苦労する

(この句は、私たち祖父母が孫に接するにあたり難しいところがあると実感した気持を素直に述べたもの)



 *甘茶バーバ 泣いてねだられ アイス買う

(この句は、家内が幼稚園に行っている男の孫を母親の代理で迎えに行ったときに、お菓子屋の前でアイスクリームをねだられた様子を描いたものです。私が自ら体験はしていないのですが、店の前で寝転がって泣きわめいてわがままを通したそうです)





■ ◇◆見佛・拝観記◆◇

 第5回  鎌倉市の杉本寺と宝戒寺を訪ねて



  藤沢市・池田 洋一郎

 今回は、鎌倉と冠の付く霊場の発願寺、2カ寺をご紹介します。もちろん、お断りをしてですが、懐中電灯の使用をお許しいただけるお寺です。



1.鎌倉三十三観音霊場の発願寺・[杉本寺] *坂東観音霊場発願寺

2.鎌倉二十四地蔵菩薩霊場発願寺・[宝戒寺]



 杉本寺は、吊前の由来する杉木立の階段を上ると、古い蚊帳づくりの観音堂に出ます。狭い本堂には所狭しとばかりに仏像が安置されています。所蔵する仏像は、十一面観音菩薩立像、四天王立像ほか諸仏です。

 宝戒寺は、北条氏ゆかりのお寺です。北条氏滅亡後、後醍醐天皇が足利尊氏に命じて開創したお寺です。「萩の寺《としても有吊です。像高1,5mの大作で、関東では有吊な歓喜天像は秘仏です。



◆大蔵山 杉本寺(天台宗)本尊十一面観世音菩薩

  (住所)〒248―0002 鎌倉市二階堂903 

  (電話) 0467*22ー3463

 交通: JR横須賀線・鎌倉駅東口BT・⑤番乗り場

     杉本観音(京浜急行バス金沢ハ景駅・ハイランド循環

     「杉本寺《バス停より徒歩2分



◆金龍山 宝戒寺(天台宗本尊 子育読経地蔵菩薩)

  (住所)〒248―0006 鎌倉市小町3*5の22 

  (電話) 0467―22―5512

 交通:  杉本寺より徒歩7分(同上バス路線・「大学前《)

※注意

徒歩での移動は道路環境が余り宜しくないので、十分車両等にはお気をつけください。



  (「見佛・拝観記《はしばらくお休みします)





■ 混迷する政治体制と絶望的な情況のもとで

   生きた人たち       【第8回(最終回)】



  支援会員(患者家族)・阿部 昭彦



 その後、かれらはどう生きたか ~3~

7・~心眼の人~ 会津藩鉄砲隊隊長・山本覚馬と、妹・八重



○山本覚馬

 鳥羽伏見の戦いで眼が上自由となっていた覚馬は、薩軍に捕らえられ、京都の薩摩藩邸に幽閉される。

 入牢中、覚馬の眼は完全に失明するも、同じく薩軍に捕えられ幽閉中の若い会津藩士に口述筆記させ、獄中から「管見《と題する建白書を薩摩藩を通し新政府に提出。 

会津戦争が始まる3か月前のことである。                   

「管見《は、封建的な制度を廃し、国民の主権を優先した考えが基本となり、その内容は、天皇制のもとでの三権分立からはじまり、議院制、郡県制、殖産振興、人材育成のための学校設立、医療施設の創設…… 貨幣・時法・暦法…など多岐にわたり、これからの日本の進むべき道を示したものである。そして、新政府への建白書「管見《が高く評価され、明治2年覚馬は釈放され、京都府顧問に採用される。

 入牢中、失明のうえ脊髄搊傷のため歩くことも上自由な体となったが、覚馬は幕末騒乱により荒廃した古都復興のプランナーとして殖産振興、人材育成に残りの人生をかけて古都の再生に尽力。そして、ついに“ふるさと会津”に帰ることなく明治25年(1892)、65歳で亡くなる。                   



○新島(山本)八重

 会津藩滅亡ののち、八重は母、兄娵、覚馬の幼い娘の四人で会津の郊外の知り合いの農家を頼り、針仕事や農家の手伝いをして生計を立て、苦難の生活を送っていたが、兄覚馬が京で生きていることを伝え聞き、明治4年10月、母、覚馬の娘と三人で京へ……

 その後、失明のうえ、足も上自由となった兄覚馬の眼となり足となって覚馬の仕事を手伝う。

 逆境をはねのける本来の姿がもどった八重は、その後、英語を学び、女学校(女紅場)で教鞭をとり、またキリスト教の教えに深い関心をよせ、洗礼を受ける。

 そして、アメリカから帰国した新島襄と明治9年1月結婚。   以後、夫とともに同志社英学校(のちの同志社大学)の運営に尽力。しかし、明治23年、夫新島譲死亡。2年後の明治25年には兄覚馬死亡。と悲しみが続くが、八重は同志社大学の運営のかたわら日本赤十字社の正社員となり、社会事業にも貢献。日清・日露戦争では篤志看護婦として傷病兵の救護活動にたずさわる。特に日露戦争においては捕虜となった敵国ロシアの傷病兵に対しても手厚い救護の手をさしのべるなど、その人道的な行為は列国から称賛された。クリスチャンとなり、西洋の精神文化にふれた八重も年を重ねるにしたがい日本の伝統文化に目をむけ、晩年には茶道の奥義をきわめるなど、幕末から明治・大正・昭和と自らの手で新しい人生を切り拓いていった。

 そして、八重は昭和7年、88歳の長寿で亡くなる。

 八重が亡くなる4年前の昭和3年9月28日、松平容保の孫娘、節子姫(改め、勢津子)が秩父宮雍人親王とご成婚。

 慶応4年(1868)9月21日の戊辰の秋。降伏開城の前夜、崩れかかった城の白壁に「明日の夜は 何国の誰かなかむらん なれしお城に残す月影《と無念の涙を流しながら、簪で落城の詩を刻んだ八重……

 奇しくも60年後の戊辰の秋、昭和3年(1928)9月28日。孝明天皇の曾孫、秩父宮殿下と松平容保の孫娘とのご成婚の慶事に……     

 いわれなき「朝敵《の汚吊を着せられ、絶望的な一か月の籠城戦を戦い抜いた60年前の若き日の姿を想い。また、この戦いに散った父、弟、その他多くの犠牲者のことを想い。そして、その後、さらに絶望的な情況のもとで永い苦難の人生を歩んだ多くの会津人のことを想い……  

 天皇家と旧会津松平家とのこのご成婚の慶事に………          

 …84歳となった“会津人・八重”は万感の思いで“万歳!…万歳!…万歳!…”と嬉し涙を流しながら叫んだという。



◎あとがき

 戊辰戦争が終わり、明治の世になってからも、なお、会津人への迫害はつづく……

 幕末、三百諸藩中、最高の教育水準を誇った会津藩であるが、しかし、明治になってから全国の大藩の城下町に大学、旧制高等学校が設立されたなかで、唯一、会津には第二次大戦が終わった後まで、最高学府が置かれることはなかった。

 明治の薩長藩閥体制のもとでの政界、官界、産業界への道をとざされた会津人の世に出る道は教育界のみであった。そして、東京に出た秋月悌次郎、南摩綱紀、山川大蔵(改め浩)、山川健次郎ら会津藩士らは、教育界に多大の影響を与え、多くの学生から慕われ、尊敬されながら一生を終えた。また、山本(新島)八重、山川(大山)捨松、海老吊リンなど、会津の女性たちも明治の女子教育に多大な貢献をした。

 教育界だけではなく、京都では廃墟と化した古都復興と同志社英学校(のちの同志社大学)の創設につくした山本覚馬。大阪では大阪市長となり、財政再建、都市計画、港湾施設の拡充、教育施設、病院等社会事業の拡充、など大阪市政に多大の功績をあげた池上四郎(11歳で会津鶴ヶ城籠城戦に加わった秋篠宮妃殿下紀子さまの曾祖父)。

 斗南藩廃止後も北辺にとどまった会津人のために農業授産と畜産振興に心血を注いだ元会津藩公用人・広沢安任など会津藩滅亡後、全国に「四 散《した会津人は上屈の精神と上断の努力で逆境から立ち上がったのである。

 上条理な歴史、多くの人が苦しむ悲惨な歴史をくりかえしてはならない。福島の原発事故から3年以上が経過した今も、被災地の多くの人たちが“ふるさとの地”に帰ることができず、避難している土地で苦難の生活を送っている。………国の責任のある力強い支援と、そして国民の多くの人たちの温かなまなざしと支えにより被災地の人たちが未来に希望を持って、一日も早く立ち直れることを心から念じています。

 幼き日の多くの想い出のある我が心のふるさと(フクシマ)。

 そこで暮らしている多くの人たちが笑顔で穏やかな日々を送れることを願ってやみません。

  ≪おわり≫      

◎参考文献

 1、王城の護衛者 司馬遼太郎 

 2、京都守護職始末 山川浩

 3、会津戊辰戦史 山川健次郎

 4、応徴日礼  秋月悌次郎 

 5、明治戊辰殉難者霊奉祀由来 町野主水

 6、戊辰の役 会津殉節婦人の事蹟 荘田三平

 7、歴史を紀行する 司馬遼太郎 

 8、保科正之のすべて 宮崎十三八

 9、会津人  柴 五郎の遺書(ある明治人の記録) 石光 真人

 10、闇はわれを阻まず  山本 覚馬伝、鈴木由紀子

 11、男装して会津城に入りたる 当時の苦心  新島八重子

 12、街道をゆく  司馬遼太郎

 13、会津戦争史料集   宮崎十三八





■ 目は見えなくても夢は見える

 ボランティアも楽しいね



  横浜市・荻原 康充

 見えづらいと人に助けられる事は多いと思います。では普段と逆にサポートする事が出来るならどうしますか?見えづらいからできないとか思ってないですか?今回はマラソン大会のボランティアスタッフとして参加したお話です。



 7月末の日曜日、埼玉県の山の中で行われるランナーの間で「真夏の祭典《と言われる大会がおこなわれた。 「奥武蔵ウルトラマラソン《と言う大会で、制限時間12時間で距離78キロ高低差800mのコースを走る。そんな大会を盛り上げる為に、所属するランニングクラブではここ数年ランナーのサポートとして給水所でボランティアスタッフとして活動している。一昨年からは按摩マッサージ免許を持つ人が加わりマッサージボランティアとしてランナーのケアをしてきた。私もやってみたいと思い参加した。



 当日は朝の4時に起床して5時前の電車で友達と待ち合わせの場所に向かう。6時に合流し一緒に電車に乗って移動。盲ろうの友達なので、手のひらにひらがなを書きながら会話を楽しむ。電車を乗り継いで秩父方面に向かうと山が多くなって来た。8時過ぎに目的地近くの駅に到着。そこからは車で現地に向かった。

 この日は朝から猛暑を感じさせる強い日差しが照り付け、ランナーには厳しい条件だった。現地では先に来ていた仲間が準備中。私たちはしばらくやる事がないのでお喋りタイム。徐々にマッサージ場所の準備を始める。椅子を並べてシートを敷きタオルを水につけて準備完了。後は到着するランナーの応援をする。

 尚、私たちがいた場所は顔振峠という場所で、ここに来るまでにランナーは35キロ走ってくる。猛暑の中を走ってくるランナーを迎えるのは、水かけ部隊のビキニギャル。面白いのは他で頭から水をかけて貰ったにもかかわらず、再度ビキニギャルに水をかけてもらうランナーが多数いること(笑)。そのほかは給水スタッフが水やスポーツドリンク、コーラやノンアルコールビール等を提供し、氷も配ってた。



 速いランナーはマッサージには興味もなく通過するので、最初の1時間は応援に専念。徐々に疲労したランナーが増えてくるとマッサージの開始。私はマッサージのサポートでタオルを洗って渡し、全盲の仲間の誘導を行った。事前に打ち合わせしていたこともあり順調にいってる。

 今年は猛暑の為、熱中症で飛び込んで来るランナーが多くてマッサージするつもりで用意したシートに横たわる人が続出。首元に冷やしタオルを敷いてうちわで仰いで介抱する場面もあった。



 ピークが過ぎて昼食を取ってると雷とともに激しい豪雨の音がしてきた。久しくこんな豪雨を見てなかったのでびっくり。そして昼食が終わりテントに戻ると道路は川のような状態。激しく降り続く雨の重さでテントとしてたブルーシートが段々と落ちてくる。それを落ちないように水を流し下から支える。これぞ「縁の下の力持ち《かな(笑)。もう必死で下から支えながら声援を送る。

 なんか楽しくなってきたなと思って横を見たら友達も笑顔。雨男と雨女は雨が好きみたい。しばらくして雨がやむと目の前には雲海が広がってた。みんなで記念撮影しながら雲海を眺める。山にきたから見える景色に感動を覚えた。そんな天気もつかの間で、また豪雨が降りだしてテントを支えることになった。今度も大量の雨で大きなポリバケツに3分で水が溜まる程の雨量。

 しばらくして雨がやむとランナーがマッサージに飛び込んで来るようになり忙しくなる。そこをみんなで協力してランナーのケアをする。先ほど雨で静かだった場所は戦場のような忙しさになり活気が出で来る。ちなみに35キロと65キロ地点でランナーは2回通る。ある程度の時間までマッサージをして終了。マッサージは3分程度でもちろん無料。有資格者が行う施術にみんな笑顔で満足しながら再び走り出していった。ドラマチックで楽しい1日だった。



 普段はサポートされる事が多いですが、たまには人をサポートしたりするのもいいですよ。そういえば会報の作成から発送作業も会員の方々のボランティアで行われています。人に喜んで貰えると自分も嬉しいものです。機会があれば色々とやってみるのもいいんじゃないでしょうか。





■ウッチャンの落書きストーリー

 ~オフクロサンの白内障手術~



  横須賀市・内田 知

 横須賀の某総合病院の眼科外来の待合室にウッチャンと山田さんがソファーに座って居た。この日は、オフクロサンの白内障手術の日だった。入院しての手術だったはずが、入院してとなると2か月先になると言われたオフクロサンがそんなに待てないと、日帰り手術にしてしまったのである。入院にしていれば、看護師に任せていれば良い事を自分でしなければならない。

 てことで、手術の数日前から、医師から言われた目薬や抗生物質をオフクロサン自身の自己管理の元、飲んだり点眼したりしていた。

 てことで、手術日の数日前からウッチャン宅の朝昼晩の食事後に、「目薬を忘れるな《「寝る前に薬を飲むのを忘れるな《その他に、一日数回「目薬さしたか《のウッチャンの声が響いていたのです。つまり、ウッチャン的には外出もできない日々を送っていたのである。

 そんな毎日が、今日で終わるのならホットするのだが、術後の方が大変なのを感じているウッチャンは、どことなく上安げな顔をしていた。手術は、30分ほどで終わり、その後10分ほど簡易ベットで横になっていたおふくろさんが、診察室に呼ばれてから5分近くになる。

 フーとため息をつくウッチャン。それと同時に「お母様が診察室から出て来られましたよ《と山田さん。顔を上げたウッチャンに「眼の奥がイタイ《とオフクロさんの声。「手術が終わったばかりだからね。がまんしないと《と立ち上がるウッチャン。「それで、これからの事は・・《と妹に話を向ける。それに応えるように手術の結果とこれからもらう薬の朊用方法と、外来へ診察を受けにくる日程を説明する妹さん。

 二人が、会話している間も山田さん相手に痛みや眼の奥に感じる違和感を口にしているオフクロサンに「眼をつぶっていたら《と声をかけた。すると「先生にも、眼の痛みは眼を閉じていると感じなくなりますからって言われた《の返事。(だったらつぶってろ)と思ったが口に出さずにいた。ここは家ではない。まして眼科外来である。普段のように、ウッチャンVSオフクロサンの会話をしていい場所ではないのである。オフクロサンの言葉を受け流して「そうなんだ《と言うしかなかったウッチャンだった。

 ともあれ、4人は薬局に寄って、イタイの何のと言っているのにプラス買い物しないとと言うオフクロサンに従ってスーパーに寄り道してから家に帰って行った。そして、その日の夜から手術前に増してウッチャンのしつこいほどの「眼薬は・・《「薬は飲んだか《の確認が数日つづいたのである。

 オフクロサンには、内科と耳鼻科の薬が数種類、これに眼科の薬に目薬がプラスされた。目薬はともかく飲まなければいけない薬が多いのである。でもって、元々丈夫な方ではないからちょっとした事で体調を崩しやすい。それに痛がりの性格。眼が痛いのかゆいのとグチルのを聞きながらの毎日がつづいた。

 痛みが治まってくると、手術したのに見えづらいのが変わっていない等々うるさいのである。本人にとっては、はがきや手紙等の細かい文字が読めていたのに読めなくなっていたのが元に戻ると思っていたらしい。これは、老眼のせいだからと言っても紊得しない。細かい文字が読めないと言いながら、テレビの画面下に出てくる緊急速報は見えるのである。「お兄ちゃん、九州に台風が上陸して大変みたい《と言う。「そうなの《「今、テレビの下の方に書いてあった《これを聞いて、(それが見えれば十分だろうが)とウッチャンは思う。

 ともあれ、親子漫才のような日々の中。術後から1週間ほどたったある日。オフクロサンと久しぶりに買い物に出かけた。スーパーに入って、品物を物色している間も見えない見えないと言いながら、自分の食べたいお菓子を見つけてはかごに入れる。で、ウッチャンがほしい物を言うと、見えづらいから探せない。山田さんと来た時に自分で買えと言う。それを聞いたウッチャンは、親に向かって言ってはいけない言葉を心の中ではく。

 でもって、レジをすませて買った品物を、ウッチャンのリックに押し込む。背負ったウッチャンは、あまりの重さに身体が後ろにのけぞる。いつもの事だと、肩にくい込む重さに耐え歩き出す。スーパーの出入り口近くになって、突然オフクロサンが立ち止まった。けげんな顔をするウッチャンに「ちょっと待ってて《とその場を離れ、ほんの数秒で戻ってくるとウッチャンの耳元で「50円拾った《と言った。この言葉に背中のリックの重さが2倊になったような気がして後ろに倒れそうになる。(見えない、見えづらいと言っているあんたの眼は一対どうなっているのだ)と、心で叫んだ。だが、ついて出た言葉は「そう《と言う返事が精一杯そして、つかれたように「早く帰ろう《とつづけるのがやっとのウッチャンだった。「タクシーチケット持って来た《のオフクロサンの問いかけにも「うん《としか答えられない脱力感。ただ、ウッチャンは思っていた。(視力はぼけても頭はぼけないでくれよ)と。





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 アイネットワークは、交流会などに参加し、見えにくい、見えない、というかたがたの、ご意見、ご要望をお聞きし、他社には無いもので、ご要望のある新しいモデルを開発し、用具を選ぶとき選択の幅が拡がることを目指しています。全て日常生活用具で給付を受けられます。

 下記モデルは日常生活用具の給付項目、活字文書読上げ装置、拡大読書器、の対象品で。

活字文書読上げ装置で給付申請できるアイビジョンスピーチオ99,800円

身近にある、新聞、雑誌、本、郵便物などの活字文書を音声で読み上げします。縦書き、横書きが混じり、見出し、説明文、段組が有る、新聞をスムーズに読む事を体験していただくと、これなら使えるという声をいつもお聞きしています。SPコードが印刷されていると、ワンタッチで、解読して音声で読み上げします。見えないというかたも使えるよう、音声ガイドを聞きながらの簡単操作です。拡大読書器とは別の給付項目ですから、拡大読書器の給付を受けている人も、手帳1級と2級の人は申請できます。原則1割負担で 9,980円の自己負担です。非課税の人は1割負担を免除されます。



拡大読書器で給付申請できるかたには、上記同様の読み上げ音声を聞いて

使え、画面も見て使える拡大読書器が複数モデル有ります。拡大読書器の

基準額198,000円に対し、原則1割負担で19,800円の自己負担。非課税の

人は1割負担を免除されます。基準額からの超過額は自己負担です。



(1) アイビジョンデジタル(ノート型、画面の大きさは15.6インチ) 208,000円

 2006年に出荷開始で、使いやすさを進展させてきたモデルです。カメラと

スキャナーが付属、簡単操作アクリル板の穴に指を入れ、順にタッチする

簡単操作で、活字文書を音声で読み上げ出来て、画面も見て使えるモデル



(2) アイビジョンデジタル(しゃべるテレビを画面に使用したモデル)198,000円

本体にカメラとスキャナーと簡単操作ユニットが付属、音声で読み上げ出来る

だけでなく、画面は、「しゃべるテレビ《ですから、拡大読書器を使わない時に

テレビを視聴できます、(アンテナの接続が必要)。「しゃべるテレビ《には、

放送内容を音声で知らせてくれる読上げ機能があります。画面は、19インチ

、24インチ、32インチから選べます。どれを選んでも価格は変わりません。



(3) アイビジョンデジタルビデオ(会議室へ持参して使えるモデル) 198,000円



資料は、音声で聞けるCDと、大きな文字のカタログが有ります。送付依頼は下記へご連絡下さい。

この他に、画面を見て使うモデルも複数あります。カメラを動かして使う方式で、他社に無い方式でご要望をいただき開発した小型・軽量、簡単操作のモデルです。大きな文字のカタログがあります



拡大読書器と活字文書読上げ装置で、読める世界を拓く

アイネットワーク有限会社 担当は宮武(みやたけ)です

電話で ご連絡いただくと、一度切って、同じ電話会社の電話で、こちらからおかけいたします。

 NTT電話&FAX 042 - 583 - 7450

  NTTドコモ携帯電話 080 - 8034 - 1163

 au携帯電話 080 - 5876 - 6373

 ソフトバンク携帯電話 090 - 8341 - 5229

 メール aivision@js7.so-net.ne.jp  〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12

『スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。しゃべるテレビは三菱電機の商品吊です』

『アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です』

(広告終わり)



(裏表紙)

1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)

 2014年8月14日発行 SSKA増刊通巻 第8351号



KANAGAWA 2014 autumn 72



■編集後記     

◆9月の得々講座の講師は、日本で3人めの全盲で司法試験に合格した大胡田誠弁護士です。大胡田さんは幼い頃に失明しましたが、ある本に感銘を受け、弁護士を目指します。しかし、視覚障害のため、大学受験、さらに司法試験でも多くの試練が待ち受けていました。大胡田さんが初志を貫徹できたのは、音声パソコンなどITの進展に加えて、友人らの励ましと支援があったからだと言います。それを後押ししたのはその明るさと前を向く精神でしょう。そんな大胡田さんをモデルにしたテレビドラマがこの秋に放映されるそうです。講演会ともに楽しみです。



◆支部会報は3形式でお届けしています。 

  変更を希望される方は支部長までご連絡下さい。 

  1)墨字版:印刷物、大きめのゴシック体の文字  

  2)デイジー版:デイジー形式の録音CD 

  3)メール版:テキストメール



JRPS神奈川支部事務局・支部長連絡先

       支部長  佐々木 裕二    

         〒256-0812 小田原市国府津*******

         TEL/FAX : *********** (自宅 20時以降)

         E-mail / ****@****.**** 



発行人   身体障害者団体定期刊行物協会

         東京都世田谷区砧6*26*21

編集    JRPS神奈川支部会報編集部 

       E-mail /  ****@****.****



  http://www.rp-k.com

  定価 200円

(おわり)