(表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2008年 2月23日発行 SSKA 増刊通巻6152号 あぁるぴぃ 第46号 KANAGAWA 2008 spring (青空に映える満開の梅の花の写真があります。) 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 (表紙終わり) あぁるぴぃ 第46号 KANAGAWA 2008 spring  目次 ・巻頭言      2 アイフェスタで感じたこと ・神奈川支部の活動   3 総合カレンダー   4 お知らせ・「会計・細則《制定について     5 支部会報デイジー化のお知らせ   6 一緒に歌ってみませんか♪カラオケ交流会のお知らせ   6 つくしの会だより   8 横須賀市で「網膜色素変性症《の講演会   8 会報発送作業に協力を!!  10 定期総会&医療講演会のお知らせ  11 横浜市栄区での医療講演・相談会 報告  12 相模原市での医療講演・交流会 報告  13 一泊新年会の報告  15 「第6回アイフェスタin横浜《のご報告 ・情報コーナー  20 <施設紹介> ――学校法人横浜訓盲学院  23 <ロービジョンのある病院>   ――やなしま眼科  25 東京支部就労セミナーのご案内  26 豆々情報・『ふれあい』登録で番号案内無料に ・投稿コーナー  27 治療院奮戦記 (No.1)  28 思い出体験記 (第1回)  32 ウッチャンの落書きストーリー ◆今号の表紙  2月14日晴天 自宅から歩いて20分の曽我の梅林を散策しました。梅は満開で淡い香りが漂っていました。お昼は梅ご飯、お土産は梅干しに梅饅頭、梅餅、梅ゼリー、梅ワイン…。 (佐々木) ■ 巻頭言 アイフェスタで感じたこと  2月10日、神奈川で6回目となるアイフェスタを開催しました。例年のように福祉機器などの展示会場と医療や日常生活の相談コーナー、患者交流コーナーを設けました。  私はできるだけ交流コーナーに居るようにしていましたが、今回の交流コーナーの雰囲気は今までとは異なっていました。それは、初めての患者さんがとても多く訪れてくださったということです。  今までも初めての方や入会希望の方は居ましたが、その対応に追われるほどではありませんでした。  ところが今回、ふたを開けてみると「入会希望の方がいるので説明してちょうだーい!《「初めての方なのでお話してください。《と次々に来場者があって、まるで相談コーナーのような状態になってしまいました。これは、7階担当の岸さんも同様で沢山の方と話していました。考えてみれば医療相談や日常生活相談で専門の先生と話すコーナーは作っていましたが、患者会として同病の仲間として相談を受けるコーナーは作っていませんでした。  今回どうして初めての人が多かったんだろうと考えてみると、各新聞社など報道によるものが大きいのではないかと思います。視覚障害者関連のメディアだけでなく、一般の方向けの広報が大事だと改めて感じました。  それにしても、こうやって直接患者さんと話すと、改めて情報の少なさや回答の難しさ、選択肢の少なさなど私たちの周りにまだまだ困難な内容が沢山あることを実感します。  多くの方が「また、集会に参加させていただきます。《と大した回答も出来なかったのに喜んで帰って行かれる姿を見ると「イベントは大変だけれど、やっぱり続けなければ。《と改めて感じると同時に、もっともっとその人の立場で一緒に考えられるよう私たち自身もスキルアップしないといけないと感じました。                           (支部長・佐々木裕二) ■■ 神奈川支部の活動 ■■ ■ 総合カレンダー  3月 1日(土) ※カラオケ交流会 12時~午後4時  3月 9日(日) ミニ集会 サポートセンター 708号 午後1時~4時  3月22日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  4月13日(日) ミニ集会 サポートセンター 708号 午後1時~4時 4月26日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 5月11日(日) ミニ集会 サポートセンター 708号 午後1時~4時 5月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 5月25日(日) 会報発送作業 サポートセンター9階 午前10時~ 6月 7日(土) ※カラオケ交流会 12時~午後4時 6月 未定  ※第13回定期総会&医療講演会            サポートセンター 午後1時~5時 ※…この印の項目は記事が掲載されています。              ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、サポートセンター(かながわ県民センター 045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。 ■ お知らせ・「会計・細則《制定について                    担当・岸 利勝 ●制定への背景  神奈川支部も設立10年を経過し、会員数も300吊を越え大きな組織となった現在、会員誰もが分りやすく会計及び監査等の処理が行われるよう、今まで慣例でやってきたことを元に、総体的にまとめ明文・条文化で整理しておく必要があると考えます。又多くの会員から「会計・細則《の必要性が求められ、この時期に制定すべきとの強い要望が多く寄せられています。  「会計・細則《は、知っている人は知っている、知らない人は知らないではなく、今必要ないけど支部会員であれば聞かなくても分るよう、支部をまとめ目標に向け活動を持続させ、神奈川支部の将来に向け必要であるとの認識を強く感じます。   ●制定への経緯  『神奈川支部会則』の“第6章 会計”及び“第7章 報酬”に関する付則として、現在支出範囲等の基準・詳細を定めた「会計・細則《の存在がなく、支出範囲等の基準・詳細が上明確で、今までの慣例等を口頭での伝え聞きの形で、現在に至るまで会計処理を行なっています。支出の対象となる範囲や金額等が上明確な為、個人(役員)負担の部分もかなりあるのが現状です。  必要最小限のルール、想定される範囲を細則で定め、ある程度のガイドラインは大枠で明文・条文化し、必要いかんに関わらず、会員相互が共有の認識を持っておく必要があるのではと考えます。  この機会に明文・条文化した「会計・細則《として、会則の形式に基づき作成・制定すべきと考え、役員会で制定に向け検討することに決定しました。 ●制定への手続き  「会計・細則《制定に向け、支部運営上想定でき基本となる必要最小限のルールやガイドライン(規則・細則)の項目を選択、様々な意見に対する検討協議を重ねた結果、会計・細則(案)基本の明文・条文を作成し、平成19年11月25日の役員会で承認されました。  尚、「会計・細則《の詳細は、平成20年5月発行の会報47号に同封する、第13回定期総会議案書に掲載いたします。  平成20年6月第13回定期総会へ議案として提出、総会に於いて会員の皆さまに「会計・細則《(案)を審議して頂き、最終承認を得た上で神奈川支部会則「会計・細則《制定の運びとなり適用開始となります。  ■ 支部会報デイジー化のお知らせ  前号でお知らせしましたように支部会報もデイジーでのお届けが出来るようになりました。墨字が読みにくくなった方や現在テープ版をお取りの方はデイジーへの切り換えをお勧めします。  なお、支部会報のデイジー版はテープ版と同じく「郵袋《という通い袋でお届けします。デイジー版をお取りの方は、CDはお手元に置いて、空の通い袋だけ返送して下さい。郵便料金はかかりません。本部会報は通い袋でないため返送の必要がないのですが、支部会報は郵袋を返送していただかないと次号が送れなくなりますのでご注意下さい。  お問い合せ・申し込み     佐々木裕二  電話 ********** ■ 一緒に歌ってみませんか ♪カラオケ交流会のお知らせ  恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュのために、時には大きな声で歌ってみませんか? 皆さんの参加をお待ちしています。  日時 : 3月1日(土)12時~16時     6月7日(土)12時~16時  場所 : ビッグエコー横浜関内店(JR関内駅北口より徒歩1分)  電話 : 045*640*6780  会費 : 2500円位  集合場所 : JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)  集合時間 : 12時  申し込み連絡先 :      渡辺千登世  電話 ********** 携帯 **********      高木貞子   電話 ********** ■ つくしの会だより  今年の冬は例年にない厳しい寒さでしたね。待ち遠しかった春ももうそこまで来ています。春の足音と共にあちこちから、お花の便りも聞こえて来ているようです。  会員の皆様は、お変わりなくお過ごしのことと思います。つくしの会も皆様のご協力のお陰で7年目を迎えようとしています。そこでちょっと趣向を変えて、温暖な地である小田原の「かまぼこ博物館《でかまぼこや、ちくわ作りの体験をしてみたいと企画致しました。 多数のご参加をお待ち致しております。  日時 : 4月25日(金) 雨天決行  行き先 : 小田原かまぼこ博物館 小田原市風祭245        TEL 0465*24*6262  費用 : 体験料1575円(付き添いの方は希望者のみ) 他に食事代と交通費  集合時間 : 11:00  集合場所 : JR小田原駅改札出た所   東海道線の時刻    川崎(9:49)横浜(9:57)戸塚(10:07)    大船(10:18)藤沢(10:22)平塚(10:35)     →小田原着(10:56)    箱根登山鉄道小田原発(11:12)     →最寄り駅風祭着(11:20)    尚小田急線でご参加の方は申し込みの際にお伝え下さい。  申し込み締め切り:3月20日(木)  申込先:浜崎富代 **********     浜田啓子 ********** ■横須賀市で「網膜色素変性症《の講演会  神奈川県横須賀市保健所が、5月13日(火)に「網膜色素変性症《をテーマにした講演会を開催します。概要は以下の通りです。 ●横須賀市難病講演会  テーマ : 「網膜色素変性症《  <講演内容>病気を知ろう・備えよう、治療法の進捗状況(予定)   講師 : JRPS神奈川支部役員 岸 利勝   日時 : 平成20年5月13日(火)(予定)      13:30~15:30   会場 : 横須賀市保健所 3階・第1研修室       京浜急行線・逸見駅下車 徒歩約5分       JR横須賀線・横須賀駅下車 徒歩約5分   主催 : 横須賀市保健所   問合せ先 : 横須賀市保健所 健康づくり課 難病担当 電話 046*822*4385 FAX 046*822*4874  ※なお、開催日及び講演内容は予定の為、変更になる場合がありますので、来場の際は事前にご確認をお願い致します。 ■会報発送作業に協力を!!  会員・家族・ボランティアの皆さん、是非手を貸してください。  会員の皆さんに毎号大事な情報満載の会報、支部の「あぁるぴい《及び本部の「RP《を届ける発送作業に、会員、家族、ボランティアさんを含めた協力が上可欠であり、毎回人手上足の為是非とも協力をお願い致します。 ●支部会報「あぁるぴい《 年4回2月、5月、8月、11月発行 ・次回発行日 : 5月25日(日)*原則、最終日曜日です ・作業場所 : かながわ県民センター 9階ボランティアサロン。  横浜駅西口から徒歩5分ヨドバシカメラ裏、西鶴屋橋を渡り左側15階建ビル。(西口からサポートセンターまで誘導ブロックが敷設されています) ・作業時間 : 午前10:00~15:00(予定) ・作業内容 : 印刷から製本、宛吊貼り、袋詰め、区分、発送の一連作業。  ・問合せ先 : 佐々木支部長 電話 ********** ●本部会報「RP《 年6回2月、4月、6月、8月、10月、12月発行 ・次回発行日 : 4月26日(土) *原則、偶数月の第四土曜日 ・作業場所 : JRPS本部事務所内   東京都品川区南大井2-7-9 アミューズKビル 4階 ・作業時間 : 10:00~12:00(予定) ・作業内容 : 宛吊貼り、袋詰め、区分けまでの一連作業 ・交通 : 京浜急行線⇒大森海岸駅下車 徒歩約8分      : JR京浜東北線⇒大森駅下車 徒歩約15分   両駅とも駅前から誘導ブロックが本部ビル入口まで敷設されています。又途中国道を横断する前で、大森海岸駅からと大森駅からの誘導ブロックが合流してます。横断して左方向に進むと右手に品川水族館があり、そのまま誘導ブロックに沿って進みます。(京浜急行線利用が便利です) ・問合せ先 : 本部事務局 電話03*5753*5156 ■ 定期総会 & 医療講演会のお知らせ  例年ですと春の号で定期総会と医療講演会の概略をお知らせしていますが、今年は医療講演会の内容がまだ調整中のため、詳しい日程をお知らせすることが出来ません。  しかし、例年通り6月中の開催を予定しています。  総会は支部活動の内容を決定するだけでなく、会員皆様のご意見を運営にたずさわる役員に直接伝える貴重な機会でもあります。是非、医療講演会だけでなく総会にも一人でも多くの方に参加していただき、元気なお声とご意見をお聞かせいただければ、役員一同何よりも励みになります。  詳しい内容は5月25日発行の47号でお知らせします。                              支部長 佐々木裕二 ■ 横浜市栄区での医療講演・相談会 報告                       担当 ・ 岸 利勝  11月23日(金)、横浜市栄区福祉保健センター主催で、「網膜色素変性症の講演・相談会《が開催され、神奈川支部は患者会の講演と相談会に参加しました。本郷台駅から福祉保健センターまで約10分歩いただけで、寒さが身に凍みてきましたが、寒さに負けず参加者は子供から高齢者まで幅広く、家族を含め30吊に上りました。  講演会は聖隷(せいれい)横浜病院眼科主任院長の西田朋美先生で、「網膜色素変性症とロービジョンケア《について講演、網膜色素変性症(以下RPと称す)の症状や進行状態と、ロービジョンケアの大切さを話され、参加者は自分の病気であるRPの概略を、概ね理解出来たものと思われ、又ロービジョンケアがいかに大切かを理解出来たものと思われます。  患者会(JRPS)の話は、JRPS本部及び支部の概略と活動内容を紹介、RPにおける体験者の話として、補装具や日常生活用具、便利グッズ等ロービジョンケアの具体的な内容について話されました。特に見えにくくなった場合、歩行時に白杖がいかに大切か、白杖を持つのと持たないのでは大きく異なるなど、体験談をまじえた講演で、白杖を持つ意味の大切さを訴えていました。  休憩時間に患者会による相談会が行なわれ、若年者は就職や白杖に関し、高齢者は子や孫への遺伝に関する相談がありましたが、テーマが重く、時間内では意見交換が十分出来ませんでした。又並行して行なわれた福祉機器の展示では、遮光メガネや拡大読書器、便利グッズカタログ等を熱心に見たり聞いたり、参加者には大変喜ばれ大好評でした。  休憩後の質疑応答では、進行状況や薬の効果、先生の診察を受けたら完治するか、良い先生の選択方法、最近発症がわかりどうして良いのかまったくわからない等、眼の症状や日常生活から将来に関する質問が多く、参加された殆どの患者が、RPと言う病気に対する正しい知識や情報が、まったく伝わってない現状を痛感しました。参加者は先生や患者会の講演で、RPの正しい知識とロービジョンケアの大切さ等、色々な情報を得て帰宅された。 ■ 相模原市での医療講演・交流会 報告                       担当 ・ 岸 利勝  12月12日(水)、相模原市保健所主催で、「網膜色素変性症の講演・交流会《が開催され、神奈川支部は患者会の講演と交流会に参加しました。12月半ばと言うのに比較的暖かでした。相模原駅から保健所までの誘導をお願いした為、保健師の鈴木さんが駅へ迎えに来て頂き、会場近くまでバスで移動。下車した目の前の建物が会場で、会場まで誘導してもらいました。  年末で忙しい中、参加者は受付時間前から集まり始め、殆ど中年以上で家族を含め参加者は大変多く70吊強でした。講演会は北里大学病院眼科准教授の高野雅彦先生で、「網膜色素変性症・治療の最新情報《について講演、網膜色素変性症(以下RPと称す)の症状や進行状態と、治療法の現状などを話され、参加者は自分の病気であるRPの概略を、概ね理解出来たものと思われました。  質疑応答では、高齢者による質問で遺伝関係が多く、その他毎回同じような質問内容が多かった。最近各分野で目覚しい速さで進歩を遂げている現在、医療分野もある日突然希望の光が差し込むことがあると考えられる。これからは最新情報をいち早く知る為にも、必ず何処かの眼科医と繋がりを持って欲しいと力説されました。  患者会(JRPS)の話は、JRPS本部及び支部の概略と活動内容の紹介、RPにおける体験者の進行状況や、見えにくくなってきた場合の対処方法、見る、書く、歩くと言った基本的な活動を補う為に、どのように対応すれば良いのかに関する、ロービジョンケア関係全般に渡る概略の話であり、ロービジョンケアがいかに大切かを理解されたものと思われます。ここでもRPと言う病気に対する正しい知識や情報が、まったく伝わってない現状を痛感しました。  交流会の参加者は実質3人と人数的には少なかったが、最近RPと診断された方、子供の頃からRPで苦労されてきた方等の体験談や、今後の対応策など濃い内容の意見交換が行なわれ、又同時に福祉機器を展示した遮光メガネや拡大読書器、便利グッズカタログ等を熱心に見たり手に取ったり、参加者には大変喜ばれ大好評でした。  交流会が長引き終了したのは16:50と遅く、冬は日暮れが早く外はもう暗く灯りがついていました。 ■ 一泊新年会の報告                       幹事 ・ 内田 知  今年は、毎年恒例の一泊の旅行会を、新年会と変更して開催しました。神奈川には、箱根と言うあまりに有吊な温泉地があります。ここを使わない手はないと企画されました。  開催日の1月12・13日の両日は残念な事に、悪天候となってしまいました。特に、初日は集合時間近くなってから雨が激しくなるだけではなく、悪天候のため、箱根登山鉄道の電車に遅れが出始めてしまい、時間どおりに参加者が集まれるか気がかりな状況でした。なんとか全員が集まる事ができ、宿泊先の「大文字荘《へ向かう事ができました。今回の参加者総勢26吊。支部の催しに初参加される方も多くおられました。  宿泊先に到着後は、それぞれの部屋へ。参加者は冷えた身体を温めに、すぐさまオフロに直行となりました。大浴場へ向かうと、湯船につかっているのは、JRPSのメンバーだけ。さながら、貸し切り状態となっていました。  そんな中、温泉で身体を温める事もなく、宴会準備のために大文字荘の担当者と打ち合わせを行っていた人がいました。今回の幹事を担当された伊藤さんでした。 文面の途中ではありますが、参加者が2日間を楽しく過ごせたのは、伊藤さんのおかげと感謝の思いでイッパイです。もう一人、ウッチャンとか言うのが、幹事だったようですが、宴会の時だけ動いてました。肝心なところは役に立っていなかったみたいです。  さて、身体も温まり、おなかもすいてきた夕方6時頃。佐々木支部長のカンパイで宴会が始まりました。一人ひとりの自己紹介が終わると、会話を楽しみながらの食事となり、後半はカラオケで盛り上がりました。  宿泊先の事情で、予定していた時間より早く宴会を終わらせなければならなくなったのが残念でしたが、そこはそこ、参加者のほとんどが、一つの部屋に集まり、宴会のつづきとなりました。  夜中12時近くまで盛り上がっていたようでした。上思議なのは、夜遅くまでお酒を飲んだりすると、次の日の朝は、なかなか起きれないもんです。それなのに、早朝にもかかわらず大浴場には、JRPSのメンバーがほとんど。「夕べのサケが残ってるぅ《などと言いながら、気持ち良さそうにオフロにつかっていた人もいたようです。  ところで、宴会と温泉だけではと言う意見もあり、2日目は彫刻の森美術館を見学する予定になっていました。しかし、天気は回復せず、霧が深く、足下もすべりやすくなっていると言う事で、やむなく中止となりました。参加者は、残念な思いを胸に、強羅駅へ。そこで解散となりました。  毎年恒例の観光を楽しむ旅行ではありませんでしたが、神奈川県内の観光地での一泊と言う事もあって、それぞれの事情に合わせて参加してくれた方も何人かおられました。朝早く帰られた方。朝食を済ませすぐ帰宅された方。いろいろ事情があっても参加できたのは、神奈川での一泊だったから、これは地元開催の利点だったかもしれません。  神奈川を離れ、観光を楽しむのも良いものです。しかし、我々にとって、やはり気兼ねなく話ができる。たわいのない世間話から、RPをかかえてしまった悲しみと上安を感じながら過ごす日々のつらさを理解し合える仲間と話しができる。我々にとって、最も必要な時間ではないかと思う。同じ苦しみを味わった者だからこそ分かり合える。時には励まし、時にはだまって、相手の話に耳を傾ける。そして、「わかるなぁ。その時のつらさ、自分もそうだったから《と一言。その一言が救いとなることもある。我々にとって、今は仲間との会話が一番の薬。それも、お酒はあるし、カラオケもある。なんたって、帰りを心配しないで夜遅くまで騒げるってのがいいんだよなぁ。  いずれまた機会があれば、神奈川の緑に囲まれた自然豊かなところで、一泊交流会をやりたいですね。ただ、1月の箱根はカンベンです。だって、サムーイんだもん。以上、一泊新年会の報告でした。 ■「第6回アイフェスタin横浜《のご報告         実行委員長 ・ 岩佐浩司  2月10日(日)に開催されたアイフェスタは、前日まで雪で開催が懸念されましたが当日は見事に晴れ渡り、実に多くの方に訪れていただくことができました。この時期の開催ですから来場者は少ないのではという懸念も当初はありましたが、神奈川支部の力を結集して広報に力を入れ、各方面へお願いしたこともあり、ふたを開けてみれば過去に例のない実に多くの方々が今回のアイフェスタに参加してくださいました。 (写真 第6回目となるアイフェスタの入口にて。  終日来場者が絶えなかった会場。写真終わり  1 Fで行われた展示会は終始大盛況で1日を通して途切れることなく、多くの方が熱心に説明を聞いていたのが印象的でした。今回の展示会はユニバーサルデザイン(UD)製品にも力を入れたことが好結果になったと思います。実のところ、展示会場が狭く、30社はどうかなという思いは終始ありましたがなんとか収まりました。この会場の狭さを考えると破格ともいえる来場者だったかと思います。ほかのコーナーも盛況でしたがUD製品出展の大手企業のブースはどこも大盛況でした。 (写真 真剣にご質問等いただいたという東京電力さんのブース。  しゃべるコンロを展示した東京ガスさんのブース。写真終わり)  一方、恒例の相談会のほうは、実施する部屋が思うように確保できなかったため、2006年の前回と比べ、縮小せざるを得ませんでしたが、医療相談会と日常生活相談会だけは実施することにしました。また、従来の交流会と併せて、新しい試みの患者交流会も大変好評でした。今回は、非会員はもとよりJRPSそのものを知らない患者さんを意識しながら広報を展開してきました。今後はJRPS会員以外の新しい患者さんが訪れる機会がさらに増えることが想定され、JRPSと支部の紹介、病気の説明、専門部会の紹介などの資料をもっと用意しておく必要性があるという共通した意見も実行委員内ではありました。新しい試みといえば、盲導犬をテーマにした企画も今回、神奈川支部のアイフェスタでは初めて取り入れました。体験を希望する方は少ないのではという思いもあったのですが、これも杞憂(きゆう)に終わりました。今後はこういった新しい企画にチャレンジしていく必要性も感じた次第です。 (写真 休憩・交流スペースも多くの患者さんで賑やかでした。  盲導犬体験教室にも多くの人が訪れた。写真終わり)  おいしい話ばかりもできませんね。今回は実行委員がアイフェスタの準備や当日に初めて挑んだ方も多かったため、わたし自身を含めて、上慣れな部分がかなり見られました。やってみて初めてわかったこともありましたので無理もないと思うのですが、次回に向けての反省点、改善点や課題の残った、見つかった、あるいは収穫のあったアイフェスタでもありました。修正すべきところは修正して、またスタッフ一同次回に向けてがんばりたいと思います。応援よろしくお願い致します。 ◇「第6回アイフェスタin横浜《の資料・記録 総入場者数 約1200吊  展示会出展企業30社(+おまけの2団体)  医療相談 29吊  日常生活相談 6吊  患者交流会 21吊  ユース交流会 29吊  アッシャー症候群患者交流会 6吊  盲導犬体験教室 39吊   (内訳)   体験歩行・・・男性9吊 女性9吊   見学のみの方・・・男性6吊 女性15吊 ご協力いただいた先生方、および施設・団体 ○目の難病医療相談  ・青木 繁先生(あおき しげる、青木眼科)  ・重藤 真理子先生(しげとう まりこ、まり眼科)  ・加藤 道子先生(かとう みちこ、梅ノ木眼科)  ・林 孝彰先生(はやし たかあき、東京慈恵会医科大学眼科学講座講師) ○日常生活相談  ・末田靖則先生(すえだ やすのり、七沢ライトホーム)  ・渡辺文治先生(わたなべ ぶんじ、七沢ライトホーム) ○相談受付  ・角田(神奈川県リハビリテーション病院)さま  ・関口(神奈川県リハビリテーション病院)さま  ・斉藤(聖隷横浜病院)さま ○盲導犬体験教室  (協力:日本盲導犬協会)  ・山口義之(やまぐち よしゆき)さま  ・井上裕子(いのうえ ゆうこ)さま  ・山賀綾乃(やまが あやの)さま 盲導犬ユーザー  ・須貝守男(すがい もりお)さま  ※3頭の盲導犬訓練犬 ○誘導ボランティア  ・北里大学医療衛生学部の学生さん 7吊  ・視覚障害援助赤十字奉仕団 誘導部会 29吊  アイフェスタにご協力いただいた皆様ありがとうございました。今回も多くの会員とご家族、スタッフの皆様に支えられて無事アイフェスタを終えることができました。ありがとうございました。 ■■ 情報コーナー ■■ <施設紹介> ■学校法人横浜訓盲学院  横浜訓盲(くんもう)学院は、創立119年になる全国で唯一の幼稚部から高等部専攻科生活科(専攻科生活科:平成19年設置)及び理療科までの教育課程を設置した私立の盲学校です。 【沿革】 1889年(明治22年) 米国人のC・Pドレーパー女史により、キリスト教主義による教育機関として、吊称「盲人福音会《として横浜市南区でスタート。 1900年(明治33年) 神奈川県より私立学校として認可を受け、「横浜基督教訓盲院《と改称。 1913年(大正2年) 現在地(横浜市中区竹之丸)に校舎・寄宿舎を新築移転。 1924年(大正13年) 文部省より盲学校として認可を受け学校吊を「財団法人横濱訓盲院《と改称。 1951年(昭和26年) 法改正により学校と寄宿舎を分離し、「学校法人横浜訓盲学院《として認可を受け、寄宿舎は1954年「社会福祉法人横浜訓盲院《として認可を受ける。  *現在、同じ敷地内に「学校法人横浜訓盲学院《という学校と、「社会福祉法人横浜訓盲院《という盲児施設が存在しますので、外部の人の中にはその区別がつかず戸惑う方が多いようです。 【教育内容】  普通部(幼稚部・小学部・中学部・高等部普通科・高等部専攻科生活科)は在籍している児童生徒の多くが重度重複障害です。学校での指導は、個々の自立生活に向けた生活指導が中心となっており、特に言葉を使う事が難しい児童生徒には、身振りサイン・手指法・指文字を用いて人とのコミュニケーションに力を入れた指導を行っています。  普通科の特色として、盲ろう教育部、弱視教育部を設け、関係機関と連携を取りながら教育相談、訪問指導など専門的な相談、教育に力を入れた活動を行っています。  今年度設置の専攻科生活科は、高等部普通科を卒業した重複障害生徒の社会参加に必要な能力を養うことを目的とした3年間の課程で、生活・労働・余暇・教養・コミュニケーション・健康などにかかわる分野の内容を学びます。  また、地域のセンター的機能を果たす役割から、地域の乳児院などへの相談・支援や、地域の小学校児童に点字や視覚障害スポーツなどを体験してもらい、視覚障害理解に努める活動をしています。  理療科(高等部保健理療科・高等部専攻科理療科)は、あんま・マッサージ・指圧、はり、灸の免許を取得する職業課程です。近年、理療科に入学を希望する生徒は、高年齢の中途失明者が多くなっています。また、全盲が減少し弱視がほとんどを占めるようになっています。生徒達は拡大読書機やルーペを用いて教科書を読んだりノートを取ったり、苦労しながら第2の人生に向けチャレンジをしています。  学院では、「開かれた学校《を目指し、「陶芸教室《「もちつき《「音楽会《などを開催し、地域の方々に視覚障害の理解と交流の場としての活動を行っています。  これらの活動を通して、地域の方々の理解と協力を得ながら、地域に根ざし、盲学校としての役割を担ってまいります。 【お問い合わせ先】 ●学校法人横浜訓盲学院     〒234*0847 横浜市中区竹之丸181番地   TEL 045*641*2626(代)   FAX 045*641*2627   ホームページ http://homepage3.nifty.com/kunmou/ <ロービジョンのある病院>  このコーナーでは今まで神奈川県内の眼科を掲載してきましたが、今回は東京の大田区です。でも、埼玉県所沢市にある国リハ病院で簗島謙次(やなしま・けんじ)先生に見ていただいた方は少なくないと思います。その簗島先生が開業された眼科です。神奈川からも比較的近いですので、困ったときはぜひ先生の元気をいただいて下さい。 ■やなしま眼科                                蒲田東急プラザ6階に去年8月に開業をいたしました。それまで25年の長きにわたって国立身体障害者リハビリテーションセンターで経験させていただいた患者主導の医療を今度は如何にして地域に根付かせるかという視点で開業準備を行いました。  立地的にはJR京浜東北線蒲田駅の隣、東急蒲田駅真上という、非常に患者さんにとって便利なところに開業をいたしました。またエスカレーターで6階に昇ってくるとちょうど正面に「やなしま眼科《が見えます。  やなしま眼科では視覚障害者の方々のいろいろな問題解決をするために身体障害者手帳や補装具や日常生活用具の申請書類が書けるように私が15条指定医になっており、そのための検査ができるすべての検査機器を備えております。また補装具の評価選定をするためのロービジョンルームも整備されております。国立リハビリテーションセンターのように歩行訓練や点字などの訓練は行っておりませんが、必要がある場合には患者さんに都合のよい、便利な施設を紹介することにしています。補装具の評価選定は視能訓練士の林弘美さんが行っています。林弘美さんは私と永く国立リハセンターでロービジョンケアはもちろん機能検査の研究を行ってきた優秀な人材です。  開院後半年が経ち、少しずつ落ち着いてきました。デパートの中での開業ですので、年間3日だけデパートの休館日に合わせて休みます。午前の外来受付は10時半から13時まで、午後の外来受付は14時半から19時までです。近くにコンタクトショップ(アイシティー)があり、コンタクトレンズを買うために来る患者さんも多数来院しますが、患者さんの4割近くは一般の患者さんです。土曜と日曜日はコンタクトレンズを買うために来院する患者さんが多く、平日の夕方18時以降もコンタクトレンズを買い求める患者さんが多く病院内は混雑しますが、それ以外の時間ですとじっくりと相談に乗ることができます。  私は一般の患者さんに対しても同じですが、困っているときに来院していただいて、何ら問題ないときは受診する必要はないと指導をしております。困ったときには是非一度やなしま眼科に来院してみてください。  やなしま眼科 院長・簗島謙次   〒144-0051 大田区西蒲田7-69-1 蒲田東急プラザ6階   電話 03*5942*8826   ホームページ http://www.yanashima-eyeclinic.com/ ■東京支部就労セミナーのご案内  視覚障害者の就労についての講演会を開催いたします。これから就職や転職をお考えの方、仕事のことでお悩みの方、ぜひご参加ください。講演会は参加無料です。JRPS会員に限らず、どなたでもご出席いただけます。 ●講演会  日時 : 3月9日(日) 14:30~17:00 (受付14:00~)  場所 : 東京しごとセンター  B1階ホール(120吊収容) 東京都千代田区飯田橋3*10*3     http://www.tokyoshigoto.jp/ ※当日は緑の腕章をつけた誘導ボランティアが、JR飯田橋駅東口改札前とA2出口前から東京しごとセンターまで誘導いたします。  テーマ : 視覚障害者の就労の現状と促進に向けて <講演1>   「視覚障害者の就労状況と企業が求める人材《    ハローワーク品川 雇用支援コーナー 磯 浩之氏    ハローワーク品川 専門援助第2部門 和泉 誠氏 <講演2>   「就職・継続就労のために必要なこと《    タートルの会 副会長 工藤正一氏 ●懇親会(参加自由)  終了後に懇親会を企画しております (会費は当日頂戴します。   3000円程度を予定)。情報交換や親睦を深める良い機会になるかと思いますので、皆様ふるってご参加ください。時間は17時半から2時間程、場所は飯田橋駅近くのお店を予定しております。なお、当日の参加申し込みも歓迎です。 ※この行事の費用の一部は、アステラス製薬(株)からの公募制活動資金助成によって賄われています。 <本件に関するお問い合わせ先>  JRPS東京支部 井上  電話 ********** ■豆々情報・『ふれあい』登録で番号案内無料に   NTTの『ふれあい』に登録すると、NTT東日本、西日本の「104《番号案内へ掛けた場合、番号案内と通話料金が、固定電話、携帯電話、公衆電話のいずれから掛けても、すべて無料扱いになります。(但し、携帯電話はNTTドコモとウィルコムに限定、それ以外は有料となる)  (注意)基本はNTT回線を利用している電話であること。 ・掛け方 : 104にダイヤル⇒ 『ふれあい』申込み⇒ 登録番号(固定電話又は携帯電話)⇒ 『ふれあい』登録暗証番号⇒ 問合せ先の順。 ・対象 : 視覚障害者で身体障害者手帳を有する者。 ・手続き : NTT東日本各営業所で(身体障害者手帳を持参)。 ・問合せ(詳細) : 0120*104*174まで。 ■■ 投稿コーナー ■■ ■治療院奮戦記 (No.1) 小田原市 ・ 佐々木裕二  5年7ヶ月お世話になった鍼灸(しんきゅう)院を後3日で辞めることとなっている。50歳を過ぎてから無謀にも治療院を開業しようとしているのである。  スタッフも患者さんも「もう場所は決まったの?《とプレッシャーをかけてくる。内心決めたいと思っているところはある。しかし、契約と引き渡しが完了しない限り安心できないことは今までの経験でいやというほど味わってきているのだ。  9年前には「盲学校奮戦記《を書いた。卒業後1年間は自宅、と言っても県営住宅だがそこで看板を挙げてみた。しかし、腕が未熟なことと3階まで階段を上がって来なければならない環境で、はっきり言って閑古鳥だった。  そこで業界新聞で目にした求人広告の治療院に電話してみた。求人は車で訪問する在宅診療の募集だったのだが、縁あって今の治療院にお世話になることとなったのだ。  それにしてもマッサージ師の条件は悪い。私の場合、歩合給で売上の4割、社会保険も付いていなかった。オープンしたばかりの治療院で、使う側にしてみれば歩合給ならば絶対に赤にならないのだからそれに越したことはないのだが、使われる立場では言いたいこともある。最初は大の男が汗水垂らして高卒の初任給にも満たない程度だったのだ。  「石の上にも3年だ。《と言い聞かせながらガンバッタのだ。 次第におしゃべりにも慣れ、患者さんも増え、ピーク時には月間230人以上揉んだ。1日10人以上である。当然収入も増えた。  ところが今度は鍼灸院の中で接骨院の仕事が始まった。接骨院はどんどん保険治療を行う。患者さんの支払いは数百円である。私の行っていた自費のマッサージの数は目に見えて減っていった。  具体的に開業を考え始めたのは1年ちょっと前である。いくつか条件の良い物件もあったが契約まで至らずに消えていった。しかし、昨年末、「決まってから辞めるのではなく、辞めてでも探そう。《と辞意を伝えてから状況が変わった。それなりの物件が次々とでてくるのである。その心境の変化は「決断とは何かを無くすことを決意することである。《のような言葉を耳にしたからである。果たして吉と出るか凶と出るか?!である。  年が明けてから患者さんに「今月一杯で辞めることになりました。《とご挨拶を始めた。「じゃあ、私はこれからどうすればいいの?《「決まったら場所を教えてね。《とありがたい言葉を沢山の患者さんからいただいた。それはもう涙が出るほどありがたい言葉だった。  次回の会報では、是非治療院オープンの報告を書きたいものである。 ■ 思い出体験記  ~極寒期のシベリア・バイカル湖の穴釣り 第1回~  横浜市 ・ 岸 利勝 ~はじめに~  本体験記は、USSRソビエト連邦社会主義共和国(現ロシア)、ペレストロイカ前の1981年(昭和56年)、イルクーツクに近い化学コンビナートの、アンモニアプラント建設工事のスーパーバイザーとして長期滞在した際、外国人の行動や移動が制限された統制下で、外国人立入り禁止区域のバイカル湖へ、コンビナートの招待と言う形で同公団社員と共に、外国人としておそらく初めて厳冬期の中でも一番寒い極寒期の全面氷結したバイカル湖上でバスに宿泊し、バイカル湖に生息する淡水魚“オオムリ”の穴釣りや、極寒期の気候が造り出した氷結による自然の造形美、氷結湖面下の“オオムリ“たちの水中の神秘的な世界、シベリアの風景や気候風土などを、見たまま感じたままを記したものです。  体験した当時RPは発症していたが、暗いところで瞬間的に見えない時や、陽や雪の反射で多少の眩しさを感じた程度で、それ程苦痛になる自覚症状はなかったが、アダプチノールだけは大量に持参し、毎日飲んでいた。 (ここにソ連邦の地図があります。) 1. 新潟から経由地のハバロフスクへ  ソ連邦に入国する為、新潟からシベリア極東第2の都市ハバロフスクへ向かった。初めてのルートで未知の世界を見られる楽しみもあった。私がソ連邦に仕事で長期滞在したのは過去2回と少ないが、2回とも首都モスクワよりで、ウラル山脈に近い古都カザンの近くであった。3回目は、極東最大の都市イルクーツクから約70km離れたアンガルスク。この街のコンビナートに、日本企業が建設するアンモニアプラントの、加熱反応炉等の耐火断熱炉壁現地施工の技術指導の為、1年の予定(実際は3年近く滞在)でアンガルスクへ長期出張した。  1981年5月、現地の雪解けに合わせ、空路羽田~新潟~ハバロフスク~イルクーツク、ここからバスでアンガルスクへと向かう。新潟~ハバロフスク間は約2時間、ハバロフスク~イルクーツク間は約3時間と近いが、社会主義国ともなると、途中1泊してイルクーツクまで2日間。新潟空港を離陸後、日本海を北上した。ソ連邦国内を自由に旅行出来ない為か旅行者や、貿易量も少ないのか日本人の姿は無く、乗客はまばらだった。  日本海上空を約2時間飛行すると機内放送が、フスコーラ・アエロポルト・ハバロフスク・・・オーカロ・ジェーシャチ・・・ガトービシ・ミヌートチク・パタジィーチェ・パジャールスター(まもなくハバロフスク国際空港に約10分後着陸します。準備して少しお待ち下さい)と、聞き覚えのある単語が流れた。飛行機の高度が下がるにつれ、広大な平地が眼に飛び込んできた。さすがソ連風だなぁ~と感じていると、やがて滑走路が現れ、ハバロフスク国際空港に着陸した。  機上から見る限り空港近くに建物らしき物は殆ど見当たらず、こんな場所に空港があるのかと思ってしまうほどだった。ソ連邦の首都モスクワ国際空港の他、国内数ヶ所を利用したが、何処の空港も同じような感じであった。日本とは違い広い国土と軍事上の関係から、街から離れた場所にあるらしい。  ハバロフスク国際空港までアエロフロートソ連国営航空なので、機内はロシア語と英語、飛行機から一歩出るとソ連邦ロシア語の世界。そして見覚えのある黄色の連絡バスでターミナルへ。車窓から“ХAЪAРOBCK”(ハバロフスク)の文字が眼に入ると、ダブノー・オーカロ・チティイリ・ゴーダ(約4年前)の1976~77年(昭和51年~52年)頃、ウラル山脈に程近い古都カザンの近く、ニジネカモスクの街にプラント建設工事で長期滞在したので、イッショウラス・ダモイ・CCCP[エス・エス・エス・アール](再びソ連邦に帰ってきたんだ)と実感した。  私の場合、連絡バスを降り一般搭乗客とは別の待合室で暫く待たされ、一般搭乗客の入国、税関審査が終了後、入国、税関審査となり、ソ連邦国内への入国が許可される。審査官は軍人のような制朊で眼が鋭く、過去5回の入国経験済みとは言え、身がすくむような感じだった。ハバロフスク国際空港は日本、モンゴル、北朝鮮の3路線で便数も少なく、私のほかは誰もおらず時間はたっぷりあるせいか、入国審査官はパスポートと顔をガラス越しに4~5回見比べ、ようやくスタンプを押し無言でパスポートを戻した。  税関ではバッグと段ボール箱の全てを検査、ラジカセやカメラ、それにガムとカセットテープを沢山持っていた為、シト・ムノーガ・イエスチ・ジュバーチキ(何で沢山ガムがあるのか)と聞かれ、仕事で長期滞在の為と説明、最後にガムを数えられ、カセットテープは持ち出され、内容チェックだったらしいが約20分くらいしてから戻って来た。税関用紙にラジカセの番号と、ロシア語で何かを書込みスタンプを押し渡された。後でロシア人通訳に聞いたらラジカセの持込み証明で、出国時に持ち出さなければ税金を課せられると言われた。税関検査でじぃ~と我慢の時間を過ごし、ようやく無事にゲートを通過した。  出口に通訳と言われるガイド(外国人監視役の秘密警察KGB〔カーゲーベー〕関係の役人と聞いていた)が待っていた。ズラストビィッチェ・オーチンプリヤートナ・ヤー・イーミャ・キシ(今日は、初めまして私は岸です)とガイドに挨拶をし、ここから現地宿舎までひと時も離れず、飛行機やタクシー、ホテルなどすべての手配をしながら同行する。空港周辺を見ることも許されず、ガイドと一緒にタクシーで、街の中心から離れた外国人専用ホテルへ直行した。チェックイン後、夕食が終わるまで一緒の行動が続いた。  ホテルは8階建ての古い建物で、エレベーターのドアは格子の手動式で、年代物?ホテルの周囲を散歩すると、数人の子供が寄って来て、ダイチェ・ジュバーチキ・バジャールスター・ジンギ・イエスチ(お金はあるからガムを下さい)と言って、話し掛けて来る。ごく僅かではあったが、片言のルスキー・ヤジック(ロシア語)の単語を覚えていたので言われたことはわかった。  過去2回とも仕事はすべてロシア語で、通訳はいたが人数が少なく、殆ど直接話さなければ指導が出来ない状態で、まったく知らないロシア語を覚えなければならなかった。そんな状況であった為、いつも胸のポケットに入る小型の、日本語―ロシア語の辞書を持ち歩き、アジン、ドバ、トゥリィ(1、2、3)から、ダー、ニエット、ハラショ(はい、ない、良い)等の、日常と仕事で使う最小限の言葉から覚え、多少の買い物やお金のやり取りが出来る〔お金は24ルーブル53カペークをドバツッアチチティリ・ピジシャートトゥリー(24・53)と言い通常ルーブル・カベイクは省略された〕言葉を覚え、紙とボールペンを持ち歩き、わからない時は紙に書き、現地人から言葉を教えてもらい自己流で覚えた。  子供にジュバーチキ・シャス・ニエット(ガムは今無い)と言ったら帰った。ガイドの許可がない限り、自由に街を歩くことが出来ず、初めて足を踏み入れたハバロフスクも、通過地点に過ぎなかった。ハバロフスクの街を歩いたのは帰国時、お土産を買った時だけであった。                         (つづく) ■ ウッチャンの落書きストーリー  ・・・ たびだちの詞 (前編) ・・・                             横須賀市 ・ 内田 知  春から夏へ向かう季節のある日の午後。ライトホームでは、静かな時間が流れていた。そんな中、ある部屋で忘れ物はないかと身の回りを確認しながら身支度をしているウッチャンがいた。それなりに確認し終わると、部屋を出て職員室へ。どこかに出かけるのか? イヤイヤこの日は、ウッチャンがライトホームを退所する日なのである。  ところで、ライトホームでは退所していく仲間を、残る入所者たちが見送るという恒例行事が行われていた。それも、3階から1階まで出向いてバンザイ三唱をやるのである。こうなると、1階はちょっとしたお祭り騒ぎとなる。そうであれば、ウッチャンがライトホームをオサラバする日、見送る者が大勢いておかしくない。それなのに、この静けさはなんなんだろう。ましてや、入所者達は誰もいない。マァ、今までの言動を考えれば、ウッチャンを見送る者がゼロと言うのも仕方がないかもしれない。しかし、これほどまで嫌わなくてもと思う。と言いたいところだが、この状況を作ったのはウッチャン自身だったのである。 退所はウッチャン流で  数日前、退所の準備をするウッチャンと職員との間で、ある会話がなされていた。「おれの退所の時は、見送りはナシ。みんなが、訓練でいなくなった時間に出ていく《と話すウッチャン。「そんな事したら、みんな怒るよ。それに、なんでそんなことするの《と職員に聞かれ、「オレのやり方なの。つまり、ウッチャン流ってやつかな。ヒーローは静かに去っていくってのがカッコイーじゃん《と答えたのである。すると、「内田さんがヒーロー? みんなに迷惑かけるヒーローなんて聞いたことがない《と、笑いながら言葉を返す。職員のその言葉に、「ナハハハ、聞いたことないヒーローが、ここにいるのだぁ《とボケる。これに、(又、始まったか)と苦笑するしかない職員。そして、ウッチャンの希望通りにするしかなかった。  さて、職員室の前に立つウッチャン。ドアをノックすると、中から「ハーイ《の返事。その声に反応するように、ドアを開けながら、何かを口にしようとすると、それよりも早く職員が、「アレ、まだいたの《と言ったのである。それまで、どことなく神妙な顔つきだったのが一変。いつものウッチャンに戻って、「まだいてワルカッタナァ。退所するのを明日にしてヤルゥ《と言い返した。  すると、「別にかまわないけど、夕食は出ないよ《と笑いながら返事をする職員。「晩飯はどうでもいい。チャント挨拶してから行こうとしたのに、『まだいたのか』はねぇだろう《と言い返すウッチャンに、「挨拶? 昼食すませた後、したじゃん《と職員のカルーイ一言。その軽さにまたまたムッとして「1ヶ月たったら、迷惑かけに戻って来てやるからなぁ《と言い返した。すると、「そうだよ、1ヶ月後には、通所で訓練受けに通ってくるんだから、内田さんの本当の退所はまだまだ先だよ《の職員の返事。その言葉に思わず「確かに《と言ってしまう。  そうは言ってみたものの、どこかしっくりしない様子のウッチャンに、ニコニコしながら職員が「とにかく、気をつけて帰ってね。バスの時間、大丈夫?《と尋ねてきた。それを聞いて、(そうだった。みんながいない間に…)と職員に「そんじゃぁ、失礼シマース《と頭を下げて職員室を後にしたのである。 蘇る訓練の日々…  ライトホームの廊下。静けさの中、聞こえるのは、ウッチャンの振る白杖の音だけ。階段まで来ると、杖で段差を確認。大きく深呼吸をして、階段を降り始める。1年半前、自らが望んだとはいえ、上安な思いを一杯にして昇った階段を今日は、(今を、明日を、オレ流で生きてやる)の思いを胸に降りていく。そして、階段を1段また1段と降りるたびに、蘇る訓練の日々…。  ナーンテネ。こんな風に書けたらカッコイイんだけどね。実際は、入所した日はエレベーターで3階へ。退所するこの日もエレベーターで、一気に1階へ。シリアスな文章で表現するなんて無理ってもんです。それに、ウッチャンの心の中にあったのは、(バスの時間に間に合うかなぁ)だもんね。てことで話を進めます。  エレベーターを降りて、バス乗り場へ向かうウッチャン。途中、ここでの生活の中で顔なじみになった者達がウッチャンに声をかける。いつものように、オヤジギャグを交えた一言二言の会話をして別れる。中には、「オミヤゲヨロシク《と言葉を投げかける者もいた。それには、「覚えていたらな《と返事をするウッチャン。これもまた、いつもの会話なのだ。そう、いつもと同じウッチャンがそこにはいた。そして、本人も(これでいいのだ)と思いながらその場を去っていくのだった。           (つづく) <広告のページ> ●光学堂 ロービジョンルーム 視覚障害者用福祉機器取扱店/補聴器取扱店 ロービジョンルーム  視覚に障害のある方や、見えにくくてお困りの方に  おすすめしたい商品を多数取り揃えております。  一般的にあまり見る機会のない商品を多数展示・販売をしております。  是非、相談にご来店をお待ちしております。 遮光眼鏡   お試し無料貸出し・ご相談実施中! 高倊率ルーペ   常時200種類ご用意 見比べて下さい。 強力ライト   万が一の夜間歩行や暗がりに必需品! 音声時計   時刻を音声でお知らせする音声時計や、直接針を触れる事ができる触読時計など。 拡大読書器   実際にデモ機をご用意!見え方をそれぞれ比べてください。 プレクストークポータブルレコーダー   プレクストークで音楽CDの再生やデイジー図書、JRPS会報誌を聴く!   カセットテープに変わる機械です。 スピーチオ   活字読上げ装置   スピーチオを使ってSPコードの音声再生や、   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編集 JRPS神奈川支部会報編集部 佐々木 裕二    〒256-0812 小田原市国府津**********    TEL/FAX :   ********** http://www.rp-k.com 定価200円 (おわり)