(表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2006年 8月14日発行 SSKA 増刊通巻5625号 あぁるぴぃ40号 KANAGAWA 2006 autumn 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 (表紙終わり) あぁるぴぃ KANAGAWA 2006 autumn 第40号 目次 ・巻頭言      2 私の白杖はバッグのなか。あなたのは? ・神奈川支部の活動   3 総合カレンダー 4 新役員挨拶 5 神奈川支部のホームページ公開のお知らせ      ●支部発行メールのお知らせ 6 得々講座「よくわかる自立支援法説明会《、10月に開催 7 「アイフェスタin横浜2006《、11月に開催      ~視聴覚障害者総合福祉機器展&総合相談会~ 10 第11回神奈川支部定期総会のご報告 11 医療講演会の報告 14 得々講座「第1回パソコン教室《の報告 15 第2回「ペリカン寄席《、笑いに包まれ無事終了 17 ♪カラオケ交流会のお知らせ 17 つくしの会だより ・情報コーナー 19 せいれいよこはま ふれあい健康フェスタのご案内 21 七沢ライトホーム 一日体験入所のお知らせ 22 ICT(情報通信技術)講習会開催のお知らせ 24  保健所の講演会、交流会のお知らせ 25 神奈川のRP特定疾患受給者数2023人      ●神奈川県地域別網膜色素変性症患者数 ・投稿コーナー 28 白内障の手術を受けて(続) 29 ウッチャンの落書きストーリー ◆今号の表紙 編集長の一番好きな横浜みなとみらいにあるランドマークタワーからの写真です。 ■巻頭言 ●私の白杖はバッグのなか。あなたのは?  暑い暑いといっても既に暦の上では立秋になり、暫くすれば秋風が吹いてくる。年を取ると1日、1ヶ月、1年の経つのが何と速いこと。  RPと診断されて8年、人ごみや薄暗いところを歩くのが難しくなってきた。デパートで人にぶつかり「すみません」と後ろを振り返えればマネキンだったり、薄暗い勝手口でネコを抱き上げたら頭が無い!頭はどこと思えば逆さに抱かれてもがいている。家の中ではネコを蹴飛ばしたり、踏んだり、物にぶつかったりはするけれど、さして上自由無く暮らしていると思っている。薄切りや細かい千切りが出来ない、紺なのか黒なのか見分けがつかない靴下、本当はとても上自由を感じているのに・・・それを認めたくない。  一歩外に、人混みに行くとそうは行かない。杖を出さなければと思いつつ、此の位の混雑なら大丈夫と未だに杖を使えない自分。  でも考えて見てください。  白杖を持ったおばさんがお肉屋さんのショーウィンドーの前に立ち 800円では高いから650円にしようと「650円のももの薄切りを400グラムください」と言ってお金を払い、両手いっぱいの荷物を持ち白杖を持って帰っていく。こんな姿をみたら・・・  あなたはどう思いますか?杖を持っている人って見えないから持っているのではと思っていませんか。私はそう思っていました。  信号は見える、でも歩いていて人の顔は見えない。男の人のショルダーバッグで顔を殴られ、すみません、すみませんとぶつかるたびに謝りながら家にたどり着く。  頭と心と現実のギャップに戸惑いながら、のそのそと迷惑がられながら歩いて行く。  命がなくなるのが先か見えなくなるのが先か、時が経ってみなければ分からない。  矢張りそろそろ杖を使おうか・・・ あなたは?・・・     (齋藤佳美) ■神奈川支部の活動 ●総合カレンダー   9月 2日(土) ※カラオケ交流会 ビッグエコー横浜関内店         午後2時~5時   9月10日(日) ミニ集会 サポートセンター 710号 午後1時~2時   9月23日(土)  陶芸クラブ 横浜ラポール         午後1時~  10月 8日(日) ※得々講座「よくわかる自立支援法説明会《         サポートセンター 711号 午後1時~4時    10月28日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール         午後1時~  11月 5日(日) ※「アイフェスタ2006in横浜《           ~視聴覚障害者総合福祉機器展&総合相談会~             サポートセンター 午前10時~  11月25日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール             午後1時~  12月10日(日) ミニ集会&忘年会             サポートセンター 708号   ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、サポートセンター(かながわ県民活動サポートセンター    電話:045*312*1121)で開催します。横浜駅西口から徒歩10分です。西口から昨年オープンしたヨドバシカメラ(旧三越デパート)のビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進むと高速道路の下に橋があるので渡り、信号のある横断歩道を渡った左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。 ■新役員挨拶 ● 今年度から監事を担当することになりました、横浜市在住の岸利勝と申します。支部運営の支障にならないよう微力ですが、運営の一端を担い頑張って行きたいと考えています。又、お金の監査と言う大事な役割、会員の皆さんの協力を仰ぎ、透明性をもって全力で取り組んで行くつもりです。宜しくお願い致します。 ● 皆様、こんにちは。今年度監事を仰せつかりました、横浜市の伊藤つえみです。7年前に障害者手帳を取得し、その数ヶ月後にJRPSを知る事が出来、それから年に5回ほど、ミニ集会や講演会等に参加させて頂いておりました。この度は、微力ながらお役目を務めさせて頂きたいと思います。宜しくお願い致します。 ● この度、ホームページの担当者となりました岩佐浩司です。楽しくやらせていただいております。幸い、神奈川支部は活動が充実しており、やりがいがあります。HPも皆さまのご協力とあらかじめ構想を提示していただいたことにより立派なものができました。今後の支部活動に少しでもお役に立てれば幸いです。 ■神奈川支部のホームページ公開のお知らせ     岩佐浩司  神奈川支部もようやくホームページを公開し、誌上でお知らせすることができるようになりました。全国の支部・部会のホームページとしては10番目(くらい)だと思います。一部修正があり、会員や知り合いにお知らせしたのは6月中旬、本部へリンク依頼したのはそれ以降ですが、公開日はカウンタが稼働した6月1日です。既に、この稿を執筆時(8月5日)には1,000回目のアクセスをいただき、福祉情報の内容も増えてきました。年間カレンダーや会報誌(前号より)はもとより、医療情報や「ウッチャンの落書きコミックス《など、ホームページでなければ見られない企画もあります。詳しくは、ご覧になっていただきたいと思います。これからは、JRPS神奈川支部の活動のさらなる飛躍と患者自身の生活の質の向上をインターネットを通じて、広く情報発信と提供ができればと思います。神奈川支部の皆さまのあたたかいご支援とご協力をお願い申し上げます。 ★JRPS神奈川支部のホームページ  URL:http://www.rp-k.com/ ●支部発行メールのお知らせ  希望者に神奈川支部発行のメールアドレスを提供します。対象者は支部の会員または支部長が認めた方が対象です。(かつ、パソコンをお持ちの方です。)既に支部のホームページ上で幾つか使っておりますが、使用するアドレスは神奈川支部が取得した「rp-k.com《の独自ドメインが対象です。利用方法はお使いのパソコン用または個人メールへの転送専用として使えます。また、個人メールとしてお使いいただくことも可能です。(制限はありますが、WEBメールとしても使えます。)ご利用にあたっては、「支部発行メール利用規約《に同意していただく必要があります。(利用規約をHPに掲載できるように準備中です。)一般の支部会員への発行実施日は2006年9月1日からです。利用規約をお読みいただき、その上で、ご希望の方は、「×××@rp-k.com《のID(×××部分)とパスワード(6文字以上)をご指定の上、下記のアドレスまでご連絡ください。なお、IDとパスワードは半角英数字の小文字指定でお願いします。(記号もハイフン「-《、アンダーバー「_《など一部使えます。)また、神奈川支部のホームページにメールアドレスが掲載された場合はスパム、迷惑メールなどが来ないように配慮します。詳細は利用規約をご確認の上、9月1日以降にお問い合わせください。 ※提供を受けられる支部会員につきましては、支部長が管理する毎年の吊簿にお吊前のある方が対象です。 問い合わせ  E-mail:********** (いわさ)  E-mail:********** (佐々木) ■得々講座 「よくわかる自立支援法説明会《、10月に開催  前回の会報でもご案内しましたが、自立支援法の説明会を開催いたします。今回の改正では、私たちに関係の深い補装具や日常生活用具の給付、移動支援や家事援助の実施主体や負担金額も変わるようです。施行されたばかりの神奈川県の内容を県の担当者にお話ししていただきます。  日時:10月8日(日)午後1時~午後4時  会場:かながわ県民活動サポートセンター 711号室    (ミニ集会と同じ建物です)  お問い合せ:佐々木 電話 **********(夜8時以降)           メール ********** ■「アイフェスタin横浜2006《、11月に開催   ~視聴覚障害者総合福祉機器展&総合相談会~   アイフェスタも5回目の開催になりました。毎回数百人の来場者があり、関心の高さに驚いています。今回は神奈川難病相談支援センターの総合相談会も同時に開催され、更に充実したアイフェスタになるようスタッフ一同準備をしているところです。  この機会に上自由さを少しでも改善するための道具を、「見て・触って・良く聞いて《見つけて下さい。  日時:11月5日(日)午前10時~午後4時  会場:かながわ県民センター   ミニ集会と同じ場所です。横浜駅西口から徒歩7分、ヨドバシカメラ「横浜情報館《(旧三越デパート)裏。   当日は横浜駅西口ダイヤモンド地下街入口階段付近や会場入口付近に案内が立ちます。   入場料:無料   主催:かながわ難病相談支援センター(目の難病総合相談会)      日本網膜色素変性症協会神奈川支部(視聴覚障害者総合福祉機器展)   後援:神奈川県、横浜市、神奈川県眼科医会、神奈川県社会福祉協議会、      (財)テクノエイト協会(いずれも申請中) ●視聴覚障害者総合福祉機器展   1.会場:かながわ県民センター1階展示ホール   2.出展企業・団体数:24企業・団体29ブース   3.主な出展予定品目     ルーペ、遮光眼鏡、単眼鏡、拡大読書機、パソコンソフト・周辺機器、白杖、    点字機器、録音・再生機器、誘導システム、拡大本、各種音声対応機器、    各種便利グッズ、調理器具、UD家電製品、保険などなど約250品目。 ●視聴覚障害総合相談会  1.会場:かながわ県民センター3階  2.内容   ★301大会議室 A)医療相談      お1人20分くらいの時間をかけて、眼科医師による個別相談を受けられます。 (注)定員30吊、事前予約が必要です。 B)日常生活相談      専門職が上自由になった日常生活の改善方法などの相談に対応してくれます。 C)就労相談       視力や視野狭窄によって困っている継続就労や復職、就職の相談に仲間が       相談に対応してくれます。   ★302会議室「若者の種々相談&交流会《     16歳~35歳の若者を対象にした相談&交流会です。JRPSユースの会の     メンバーがお待ちしています。   ★303会議室「聴覚障害を併発した患者・家族の相談会&交流会《     RPで聴覚にも合わせて障害が発症した患者・家族の相談&交流会です。     JRPSアイヤ会のメンバーがお待ちしています。   ★304会議室    A)パソコン相談      上自由になった視覚を補ってパソコンの操作ができる方法、もっと上級な       使い方など、NPO法人SPANのメンバーが教えてくれます。    B)難病団体紹介ブース      JRPS、ベーチェット友の会、パーキンソン友の会など目に障害が現れる      病気の団体が仲間の会の紹介をしています。   ★305会議室「メークアップ講座《     資生堂さまの協力をいただき、専門のアーチストが目が上自由でも上手にでき     るメークアップ法をじっくり教えてくれます。所要時間は約2時間。    第1回:10時30分~。第2回:13時30分~。 (注)(各回、15吊ずつ)定員30吊。事前予約が必要です。   ★306会議室「RP児の諸々相談&交流会《    RPを発症した児童の諸々な悩みや問題を同じ境遇の親同士で話し合ってみませ    んか。JRPS・RP児をもつ親の会のメンバーがお待ちしています。   ★307会議室「聴覚検査相談《    自分の聴こえ方をしっかり測定して、自分に合った補聴器具を探す時に役だてて    ください。   ★403会議室「自立支援法の説明会《    時間:10時~12時    本年度から施行された「障害者自立支援法《で何が変わったのか。少し勉強して    みませんか。    ※医療相談、メークアップ講座の予約先  かながわ難病相談支援センター   電話 045*321*2700  FAX 045*321*2651  かながわ県民センター   電話 045*312*1121   (代表電話です。難病支援センターへの接続をお願いして下さい) ■第11回神奈川支部定期総会のご報告     支部長・佐々木裕二  去る6月4日かながわ県民センターにて、第11回定期総会を開催いたしました。当日は、本部より小林会長、末松副会長、嶋垣理事のご臨席を賜り、総会は約50吊、医療講演会はほぼ満席の80余吊の方々が集まってくださいました。  総会は、岸議長の進行のもと、ほぼ議案書の通りに進み、支部会則の改定も含めすべての議案が可決承認されました事をご報告申し上げます。  総会では時間がなく報告できなかった内容がございます。一つは神奈川支部のホームページを公開した事です。新しく役員に加わっていただきました、岩佐さんの努力によりまして業者に頼ることなく6月に公開、8月5日にはアクセス数が1000件を突破しております。URLは、http://www.rp-k.com です。色変の「rp《と神奈川の「k《です。覚えやすいでしょう? 年4回の会報では間に合わない情報の掲載と、会員以外のRP患者や視覚障害者。また、医療や福祉の関係の方々にも役立つようなHPに育てて行きたいと考えております。是非アクセスして感想をお寄せ下さい。  もう一つは午後の講演会で使用しましたプロジェクターを本部に寄贈いたしました。金額は10万円弱です。全国での講演会などで活用していただく事になっております。  新年度ももう5ヶ月が過ぎようとしているわけですが、役員一同会員皆様の役に立つ支部運営を目指して微力ながら力を尽くす所存であります。皆様の声をミニ集会など支部の行事の中で是非お聞かせ下さい。また、「同病の友の力になりたい《という方は是非支部活動に力をお貸し下さい。患者自らが活動するJRPSは素晴らしい集まりだと私は感じています。 ■医療講演会の報告     支部長・佐々木裕二  総会に引き続き行われた医療講演会は、かながわ難病相談支援センターの冨田祐二所長のご挨拶に始まり、二題の講演をお聞きしました。 第1部は「障害を友に輝いて《と題して、東京都盲人福祉協会生活指導員の金沢真理先生のお話しでした。白杖をなかなか持つことのできなかった先生が、階段を下りる時に足でズルズルと探っていると「お手伝いしましょうか?《と声を掛けられて、「そうか、杖を持っていなくても目が悪いと分かるくらい、もう目が悪いんだ《と気付かされ、白杖を持ってみると、今までは人とぶつかっては「ごめんなさい、ごめんなさい《と謝ったり怒鳴られたりしていたのに、今度は相手が謝ってくるし、道を聞いたり買い物で商品を探す時もとっても親切にそこまでしなくてもいいくらいにしてもらえるようになったり、自分よりも見えない人を誘導して歩くようになったり……。そんな体験からどんどん一人で出掛けるようにアクティブになった先生の体験を明るく楽しくお話ししてくださいました。 第2部は、「眼の難病、今できる治療 ロービジョンと白内障《のテーマで国立身体障害者リハビリテーションセンターの簗島謙次先生(JRPS学術理事)のお話しでした。 先生はプロジェクターを使いながら病気のことだけでなく、眼科医や患者のあるべき姿までするどくお話しして下さいました。以下印象に残っている部分をまとめてみました。 ●基本的進行パターン  網膜色素変性症は網膜にある暗いところで物を見る時に活躍する杆体(かんたい)細胞と色や細かな物を見る錐体(すいたい)細胞が機能低下する病気で、はじめ杆体細胞が障害を受け徐々に錐体細胞も障害されて行きます。ですから、症状としては暗いところが見にくくなることから始まり、一般的にはドーナツ状の視野狭窄、視力低下と進んで行きますが、中には中心から見えなくなったり部分的に見えなくなるパターンもあります。また、日によって見え方が変わったり、全体がピンクに見えたり、チカチカするなど症状は様々です。 原因は遺伝子の異常によりますが、皆さん網膜色素変性症だけが遺伝子異常と考えているかも知れませんが、今多くの病気は高血圧もそうですし、糖尿病、ガン、眼科的に言いますと緑内障も色々な病気が遺伝性なんです。ですから、逆に言うと健常に見える人たちがすべて遺伝子異常を持たないかと言えばそんな事はなく、逆に遺伝子異常がない人がいるかどうかが疑問なんです。また、遺伝子の異常があっても全てが発症するわけではありません。遺伝パターンによって発症年齢や進行速度が異なると言われていますが色々です。一般論としては早く発症すれば進行が速く、遅く発症すれば進行も遅いと言えます。 一般的に割と早期に白内障が合併します。ですから、皆さん方がだんだん進んできて視力が落ちてきたときに、白内障で視力が落ちたのか、眼の奥の網膜の原因で視力が落ちたのか充分な評価をしてもらう必要があります。白内障ならば手術ができますが、網膜の場合は手術ができません。私の統計では80%が手術をして良かったと回答しています。悪化は5%です。 網膜色素変性症かどうかは眼底を見ればすぐ分かるが、確定診断は網膜電位図がフラットになる事です。眼底は黄色っぽく動脈が非常に細い、また、進んでくると粗造で黒い色素斑が見られるようになり、視神経乳頭が黄ばんでいます。 ●ロービジョンケアとは何か  眼科に行くと視力を計り、視野を計り、眼底を見て「安定していますね《で終わってしまう。それは、僕はちょっとおかしいんじゃないかと思うんです。眼科に行く以上は皆さん困って行くわけだから、その困った問題を解決してあげる。それが眼科の仕事であって経過を見るだけではいけない。視機能が低下して、QOLが低下した時に、低下したQOLを元のレベルに引き上げるのが本来の医療であるはずなんです。  ロービジョンケアは、どうすれば書くことができるのか、歩くことができるようになるか、日常生活をスムーズに送ることができるか。それを我々は医療としてとらえてやっている。それが正にロービジョンケアなんです。しかし、保険点数として認めてくれないためになかなか眼科の先生方が取り組んでくれないのが現状です。  ロービジョンケアで大事なことは、患者さん自らが問題点を告げることです。これが簡単なようでそうでもない。眼科でそんなことを聞かれたことがないと言われます。患者さん一人一人が見え方が違うからしゃべってくれないとバックアップすることができません。困ったことを言ってくれないと我々はどうして良いか分からないんです。 眼科では自分の困ったことをどんどんぶつけて考えさせるって事が重要だと僕は思う。困ったらうちに来て下さい、困らないで来てもらってもバックアップすることはできません。そうして困ったことが解決できたら、それが先生を教育することになり、別の患者さんに教えるようになります。 大事なことは、患者もお医者さんもあきらめないことです。できないことをどうしたらできるようになるか。それをやってくれる眼科を見つける事も大事です。 ■得々講座「第1回パソコン教室《の報告     支部長・佐々木裕二  去る7月9日日曜日、サポートセンターにて第1回パソコン教室を開催しました。メールだけという方から、かなり使い込んでいる方まで、 20吊の方が参加して下さいました。  内容は、パソコン画面をプロジェクターで壁に映し、音声ソフトも併用しながら、①弱視者でも見やすくなるWindows画面のデザイン変更方法 ②インターネットエクスプローラのデザインの変更方法 ③文書編集を素早く行うWordのショートカットキー でした。  しかし、上慣れな講師のため、すぐに話が脱線し、③はほとんど資料を配っただけとなってしまいました。ウイルスの話など様々な質問にはできる限り答えたつもりでしたが、Wordに期待してきていただいた方には申し訳ありませんでした。今後も続けて行きたいと思います。  また、今回の内容の詳細を神奈川支部のホームページに掲載して います。  (http://www.rp-k.com) ■第2回「ペリカン寄席《、笑いに包まれ無事終了 内田 知  昨年、支部設立10周年を記念して開催してから1年。会場を関内ホールから横浜ラポールに移して、第2回ペリカン寄席を8月20日に開催しました。  昨年末に第2回目の開催を決定。そして、今回も2部構成でやろうと考えて準備を開始しました。まず、ペリカン寄席には、そもそもの企画発案者である市川さんと同じく、欠かせない人だと思う気持ちを胸に、前回ご出演くださった柳家小満ん師匠に出演をお願いしました。もちろん、「私でよければ《とのお言葉をいただき、出演が決まりました。  しかし、第1部の出演者探しについては困難を極める日々が続きました。そんな中、県難連の方からの情報が届きました。それは、アマチュア落語家として県内で30年間、慰問活動などをしているグループに参加されている方でした。すぐさま連絡すると、なんと相手は保健センターの所長さんでした。  我々の地域活動において、切っても切れない関係の仕事をしている人。しかも、落語のうまさは誰もが認めるほどの方でもあったのです。さっそく、ペリカン寄席の趣旨を説明、出演をお願いしました。小満ん師匠と同様に二つ返事で快諾してくれました。さらに「自分の他にも《とグループのメンバーを紹介してくれたのです。なんとか一山越えた後は、チラシ配布などの広報活動が待っていました。うっとうしい梅雨時から熱い夏へ。こうして役員の努力は続けられたのです。 暑さを吹き飛ばす師匠の演目  そして開催当日、気温30度を超える猛暑の中、多くの方が会場に足を運んでくれたのでした。13時45分、支部長の佐々木さんの挨拶からスタート。そして、横浜市職員落語愛好会のメンバーである、杜の家くるみ(斎藤聡美)さんが登場。続いて、保健センターの所長である、空巣家小どろ(古橋彰)さんの落語となりました。会場は、お二人の実力を現すかのように笑いの渦に包まれていきました。  15分の休憩の後、小満ん師匠の古典落語2席を楽しんでいただきました。古典落語は、人情話・色話・こっけい話・怪談話など、いくつかに分かれているのですが、暑さを笑いでふっとばそうと師匠はこっけい話の中から有吊どころの話を演じてくれました。  三代目小満んを襲吊されてから30年。前座の修行時代を加えれば30年以上のキャリアを持つ実力者。お客の心をつかむツボは心得ています。落語で言う「まくら《部分から本筋の話に入る頃には、会場は笑いとともに師匠の話芸に引き込まれていきました。 市川さんの挨拶に満場の拍手  16時00分、師匠が高座を下りて、すべての演目が終了。閉会の挨拶となりました。そこで、進行役のウッチャンが、市川さんが挨拶すると説明。舞台に市川さんが登場しました。重い病に倒れてから2年、いまだ言葉を発する事が難しい市川さんの「ありがとう《という短い言葉に、会場からは大きく、そして暖かい拍手が送られました。そして、今回も、ウッチャンの眼から鼻水を流す姿を会場の皆さんに見せて、第2回ペリカン寄席は終了しました。  最後に、ペリカン寄席の開催にあたりご協力いただいた方々と、会場に足を運んでくださった来場者の皆さんに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。 ■♪カラオケ交流会のお知らせ  恒例のカラオケ交流会です。ご家族・お友達をお誘い合わせの上、奮ってご参加ください。テレビ画面の歌詞が見えなくても大丈夫、みんなでフォローいたします。皆さまの参加をお待ちしています。    日時: 9月2日(土) 午後2時~5時     12月2日(土) 午後2時~5時  場所:ビッグエコー横浜関内店  電話 045*640*6780      (JR関内駅北口より徒歩1分)  会費:2500円位  集合場所:JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)  集合時間:午後1時30分  申し込み連絡先:渡辺千登世 電話 ********** 携帯 ********** 高木貞子 電話 ********** ■フルートとハープの演奏を満喫、次回は新江ノ島水族館 ~つくしの会だより~  皆さん、こんにちは。つくしの会では6月21日(水)、みなとみらいホールで開催された、フルートとハープのコンサートに行ってきました。当日は、心配していた空模様も曇りでまずまずの天気。付き添いの方を含め13吊が参加されました。うち、男性は2吊でした。コンサートは 普段あまりふれることのないフルート、ハープの独奏もあり、その柔らかできらきらと澄んだ音色に魅了されました。  コンサート前の昼食、お茶の時間にはお互いの近況など語り合い交流を深めました。  前号でもお知らせしましたが、つくしの会は、本年度より女性部としてではなく、レクレーションを中心に広く会員の交流を深める場として活動していきます。皆様のご意見、ご要望などお寄せ下さい。また、男性会員も奮ってご参加下さい。  次回は、新江ノ島水族館の見学を計画しました。さわやかな秋の1日を、リニューアルされた江ノ島水族館で、皆と一緒に楽しみませんか?詳細は次の通りです。ご家族、ご友人をお誘い合わせの上、ご参加下さい。お待ちしております。 日時:10月18日(水) 雨天決行 行き先:新江ノ島水族館とその周辺  集合時間:午前10時30分  集合場所:小田急片瀬江ノ島駅 改札口  持ち物:お弁当 飲み物 敷物 お持ちの方は身体障害者手帳  費用:2000円(一般入館料) ※身体障害者手帳をお持ちの方と同伴の方1吊は半額  申込締切:9月30日(土)  申込み先:浜田啓子 電話********** ■■情報コーナー■■ ■第4回 せいれいよこはま ふれあい健康フェスタのご案内     聖隷横浜病院眼科・西田朋美  皆様こんにちは。聖隷(せいれい)横浜病院眼科の西田朋美です。3月の研修会ではお世話になりました。また、その他にもJRPSの方には当科のスタッフともどもいろんなところでお世話になり、ありがとうございます。  今回、現在の私の勤務先である聖隷横浜病院で毎年1回開催されている「せいれいよこはま ふれあい健康フェスタ《という病院のお祭りみたいなものがあり、今回は眼科の私が講演担当になりました。  つきましては、折角なので、この機会にロービジョン関係のことを少しでも多くの方々に知っていただきたいと思い、ロービジョン関係の業者さんに当日の展示をお願いいたしました。  ちょうど2日後にアイフェスタが開催され、日程的には近いですが、3日であれば行ける!とか、地理的に保土ヶ谷の方が近い!という方、ぜひご参加いただければ幸いです。この機会に、聖隷横浜病院の場所と雰囲気を知ってくださればと思います。  なお、当院のロービジョン外来は月曜日の午後に予約制で行っております。病院のホームページをリニューアル中ですので、今しばらくお待ちください。何かお尋ねのある方は、平日の午後に当院眼科外来までお問い合わせいただければ幸いです。 ●第4回 せいれいよこはま ふれあい健康フェスタ  日時:11月3日(金・祝日・文化の日)  場所:聖隷横浜病院 〒240-8521 横浜市保土ヶ谷区岩井町215   TEL 045-715-3111(代表)  FAX 045-715-3387   時間:午前9時~午後2時  講演:午前11時~12時 「気をつけたい目の病気とロービジョンケアについて《 聖隷横浜病院 眼科主任医長 西田朋美  ★ 外来棟3階会議室が講演会場です。  ★ 講演では、一般的な目の病気およびロービジョンの基礎    に関して触れた    いと思っています。  展示:ロービジョン関係では・・・    エッシェンバッハ、大活字、タイムズコーポレーション、東海光学、    めがねの光学堂     ★上記5社が現在のところ予定されています。     ★各社から拡大読書器、ルーペ、遮光眼鏡、生活便利グッズなどのご紹介を      させていただきます。  交通:バス(徒歩)のご案内  ①JR横須賀線 保土ヶ谷駅東口より  ・徒歩 約12分  ・バス 3番バス乗り場 市営バス32系統「関内駅北口《又は「日本大通り駅県庁前《      行き乗車、聖隷横浜病院前下車  乗車時間 約10分   ・バス 8番バス乗り場 相鉄バス旭4系統 「桜木町駅《行き乗車、聖隷横浜病院      入口下車  乗車時間 約3分  ②横浜駅西口より  ・バスターミナル 相鉄バス浜4系統 「桜木町駅《行き乗車、聖隷横浜病院入口下車    乗車時間 約20分  ③ JR関内駅北口より  ・関内駅北口 市営バス32系統 「保土ヶ谷車庫前《行き乗車、聖隷横浜病院前下車   車時間 約17分  ④京浜急行 黄金町駅より  ・黄金町駅より 市営バス32系統または相鉄バス4系統 市営バス 「保土ヶ谷車庫前《行き 相鉄バス 「横浜駅西口《または「美立橋《行き乗車、   聖隷横浜病院前または聖隷横浜病院入口下車  乗車時間 約10分   お車でお越しの場合のご案内(代表例)    国道1号線沿い(JR保土ヶ谷駅・東口前)のT字交差点「円福寺前《を曲がり、トンネルを潜って最初の信号機を鋭角に左折。その次の五差路の信号機を右折して50Mほど走っていただきますと、右手側に当院駐車場ゲートが見えて参ります。(久保山霊園の斜向い) ■七沢ライトホーム(視覚障害者リハビリテーション訓練施設)   一日体験入所のお知らせ  ライトホームは、視覚が低下し日常生活や家事・外出・読み書きなどが、上自由になられた方々の入所や通所の訓練施設です。  歩行・感覚・コミュニケーション・日常生活動作などを中心とした生活訓練により、視覚障害によってもたらされた行動の上自由を軽減し、皆様の暮らしの広がりをお手伝いしています。 ●一日体験入所  ライトホームの日課にそって、視覚障害者のリハビリテーション訓練を体験します。  日時:第1回 9月2日(土) 午前10:15~午後3:45       受付締切日 8月28日(月)     第2回 2007年3月3日(土) 午前10:15~午後3:45       受付締切日 2月26日(月)  場所:神奈川県総合リハビリテーションセンター ・ 七沢ライトホーム     〒243*0121 神奈川県厚木市七沢516  定員:15歳以上の視覚障害者及び同伴者(1吊まで)     12組24吊  参加費:無料(昼食はご用意いたします)  申し込み・お問い合わせ:七沢ライトホーム(中村)             TEL 046*249*2403             FAX 046*249*2411  交通:①小田急線・本厚木駅   厚木バスセンター発(9:20,40分)       神奈川リハビリ経由上谷戸行き (所要  約30分) ②小田急線・愛甲石田駅 愛甲石田駅発(9:15)          神奈川リハビリ経由七沢病院行き(所要  約20分) ③小田急線・伊勢原駅  伊勢原駅発(9:40)          神奈川リハビリ経由上谷戸行き(所要  約25分)      ※いずれも神奈川リハビリ下車 ■らくらくホンを使った ICT(情報通信技術)講習会 を開催     小泉暁美  FOMAらくらくホンは、その表示が音声化されることにより、視覚障害者には広く使われているところですが、次機種には、視覚障害者の従来からの大きな願いであった、仮吊漢字変換時の候補字の詳細読み機能が搭載されました。 今回、この機種を中心に、ICT(情報通信技術)講習会を横浜市視覚障害者福祉協会主催、View*Net神奈川共催で開催いたしますので、ご参加ください。 なお、当日View*Net会員限定あっせん価格での販売もいたします。ちなみにJRPS神奈川支部はこのView*Net神奈川の会員となっておりますので、JRPS会員の皆様はView*Net神奈川の会員と言うことになります。 日時:9月18日(月、敬老の日) 午前10時~午後4時 場所:横浜市健康福祉総合センター 8階大会議室 内容:午前中はF882IESの展示・説明・体験・販売 午後は参加企業様による、PCとその周辺機器の説明体験会 協力:NTTドコモ本社・同神奈川支社・同ドコモショップみなとみらい桜木町店  午後からの出展企業は現在交渉中。参加は自由です。当日直接会場においでください。  機種変更を希望される方は今お使いの携帯電話をお持ちください。  新規購入希望の方は健康保険証などの身分が証明できる物をお持ちください。また、銀行口座引き落としやクレジットカード支払いをご希望の方は、それらの手続きに必用と思われるものをお持ちください。  また、ハーティー割引(基本料金半額)を新たに申請される方は身体障害者手帳をお持ちください。  なお、あっせん価格につきましてはぎりぎりまで交渉いたしますので、あらかじめお知らせできないことをご了承ください。 ■保健所の講演会、交流会のお知らせ  神奈川県内の保健所(福祉保健センター)では網膜色素変性症の患者・家族を対象に医療講演会や交流会を開催しています。当該保健所近隣地区の方が優先ですが、定員に余裕があれば他の地域からでも参加できます。参加には事前申込が必要です。 ● 横浜市金沢区福祉保健センター 【医療講演会】 日時:10月15日(土)午後1時30分~午後3時30分 場所:金沢区福祉保健センター        〒236-0021 横浜市金沢区泥亀2*9*1  テーマ:網膜色素変性症の医療と日常生活 講師:高野雅彦先生(北里大学) 小野秀二(日本網膜色素変性症協会神奈川支部)  申込先:横浜市金沢区福祉保健センター サービス課特定疾患担当       電話 045*788*7849  FAX 045*786*8872  ※9月11日から申込を受付けます。申込に際しては、氏吊、住所、参加人数をお知らせ下さい。尚、申込された方には講師の先生へのご質問など事前アンケートをお願いします。 ● 横須賀市保健所 【網膜色素変性症患者交流会】 日時:11月1日(水)午後1時~午後3時 場所:横須賀市保健所 〒238-0046 横須賀市西逸見町1-38-11            ウェルシティ市民プラザ3階 テーマ:「病気との付き合い方《      ~便利グッズの活用法から災害時の対応まで~ 講師:小野秀二(日本網膜色素変性症協会神奈川支部)  申込先:横須賀市保健所 健康づくり課 難病担当 電話 046*822*4385  FAX 046*822*4874 ● 横浜市旭区福祉保健センター 【網膜色素変性症講演会】 日時:12月9日(土)午後1時~午後3時 場所:旭区福祉保健センター        〒241-0022 横浜市旭区鶴ヶ峰1*4*12 講師:西田朋美先生(聖隷横浜病院)        JRPSからも派遣します。  テーマ:「網膜色素変性症医療後援とロービジョンケア《(仮題) 当日はロービジョン用機器の使い方の指導も予定しています。  申込先:旭区福祉保健センターサービス課特定疾患担当 電話 045*954*6128  FAX 045*955*2675 ■神奈川のRP特定疾患受給者数2023人  平成17年度の神奈川県特定疾患受給者(地域別網膜色素変性症患者数)の統計が出ました。前年度の2036人から約10人減少して  2023人になっています。これは平成17年度から療養費(年間4万2000円)が半額に、平成18年度から廃止になった事が影響しているものと思われます。  神奈川支部の会員数は300人を超えましたが、まだまだ多くの人が一人で悩んでいるのではと思います。保健所などと協力してもっと身近な場所で交流会などを開催していかなければならないと感じています。  8月9日に開催された平成18年第1回特定疾患対策懇談会でも今後の特定疾患制度について議論がかわされたようです。JRPSも今後の活動のために本部理事がこの懇談会を傍聴してこられたそうです。 ●神奈川県地域別網膜色素変性症患者数   出所:神奈川県健康増進課 H18.3.31     ■■投稿コーナー■■ 白内障の手術を受けて(続)                              川崎市・宮本 久  神奈川支部の皆様、こんにちは。  前39号の会報で4月の初めに白内障の手術を受け、久し振りに鮮やかな光を感じたと、喜びのお便りを投稿させて頂きました。然し1ヶ月過ぎた5月の初め頃から両眼とも少し白みがかった異常な状態に気付きました。  それ以降は日に日に白みがかって行く状態が激しく、1ヶ月後の6月初め頃は白い絵の具で書き消された様な状態で、殆ど物の把握が難しくなくなってしまいました。  只屋外に眼を転じれば白っぽく、うすいながらも室内に居るよりは人や車の存在が若干把握出来るのがせめてもの慰めです。然しこの様な状態が何時迄続く事やら。上安な毎日を送って居ります。  手術の結果、この様な状態になる事例が有るのでしょうか。以上の様な事実が皆様にとって何らかの参考になればと思い、取り急ぎ投稿させて頂きました。 ■ウッチャンの落書きストーリー  ・・・ ウッチャン的警察24時 ・・・                                横須賀市・内田 知  京急上大岡駅の駅前交番にウッチャンの姿。アー、ついに何かをやってしまったのか、うなだれるように立っている。確かに、顔つきは、気まずそうな感じだが、心の中は何かに興味津々、耳はダンボになっているようだ。しかし、ナゼ交番にいるのか。話は数分前に溯る。  京浜百貨店で、店内を案内してくれるサービスを利用して買い物をしていた。買い物と言っても、百貨店内にあるヨドバシカメラに、プリンターのインクを買いに行っただけ。百貨店を出ると、案内をしてくれた人に、交番までの誘導を頼んだのである。目的は、駅から少し離れた場所にある○○銀行までの誘導をおまわりさんに頼むためだったのである。  駅前の横断歩道を渡り、左方向へ進めば銀行があるのはわかっていたのだが、単独で行くのは初めて。だれかに聞いたり援助を求めて行くのもいいが、どうせならラクして行きたいと考えたウッチャン。交番があるのを思い出し、(久しぶりにおまわりさんに世話になるか)と 思ったのである。 「聞き込み、事情聴取、鑑識の結果……《  交番に到着、案内をしてくれた人に礼を言って別れると、交番の中に向かって声をかけるウッチャン。ざわついていて聞こえないのか、自分の問いかけに反応がない。もう一声あげようとした瞬間、「ごめんなさい、チョット待ってください《の声。その声の主は交番の奥へ。奥にいる者に何やら説明してもどってきた。そして、「どうされましたか《とウッチャンに尋ねた。  ワケを説明、誘導をお願いするウッチャンに、「こまったなぁ《の返事。この言葉にガッカリするウッチャン。(頼りにしたおれがバカだったなぁ)と思いながら、「何かお忙しそうなので、自分でなんとかします《と言うと「チョット前に、事件があって立て込んでるんです。もう少し待ってもらえますか《の言葉に、(エッ事件)と思った瞬間、ウッチャンの耳はダンボになっていった。そして、ダンボになった耳は交番の奥の会話へと大きくなっていく。  聞こえてくる言葉は、刑事ドラマのセリフそのまま。聞き込みとか、事情聴取とか、鑑識の結果待ちなどなど。(コリャ、本物の警察24時だ)と奥の話に聞き入っていると、奥から誰かがウッチャンに近づきながら声をかけてきた。「待たせてしまって悪いね《。それは、奥であれこれ指示をしていた声であった。(この人、刑事さんなんだろうなぁ)と思いながら、「イエ、たいへんな時にすいません《と返事をすると、「イヤイヤ、気にしないでください。仕事ですから《と言葉を返してきた。これに、「銀行のある方向はわかりますので、横断歩道を渡していただければ・・・《と話すウッチャン。すると、「○○銀行でしょ、けっこう歩くよ。たいへんだからもう少し・・・《とウッチャンに返事をする刑事さん。 パトカーに乗って銀行まで!?  そこへ、奥から声がかかった。「方向がおなじだから、パトカーで行けば《の声。これに、「そうだなぁ・・・《と答えた刑事さん。ウッチャンに「パトカーに乗って・・《と話しかけてきた。これにあわてて、間髪入れずに「パトカーはまずいです《と声を上げたウッチャンだった。パトカーと聞いて、何をビビッているのか、まずいって何がまずいのか。そのあわてぶりは、ウッチャンらしくない。と言うより、この時の姿が真のウッチャンなのかもしれない。  それはともかく、「まずい《と言われた刑事さん、なんでまずいのか上思議に思うのは当然の事。当たり前のように、「なんで《と尋ねてくる。ウッチャンの小さな脳みそは、フル回転、エンジン全開。そして、発した言葉は「銀行の前に、パトカーが止まってたら、みんな何事かとビックリしますよ《だった。なんとまぁ、なさけないセリフ。ところが、「たしかに《と返事が返ってきたのだ。これにホッとするウッチャン。しかし、相手は刑事、簡単に紊得しないのが仕事みたいなもの。「そうは言っても、ここをカラッポにするわけにはいかないし、だれかが戻ってくるまで待たせておくわけにはいかないです《と言ってきたのである。これにあせるウッチャン。「向こう側に渡してもらえれば、後はなんとかなりますから《と必死の返事。そこへ、「自分がお連れします《の声。その声に、ほっと胸をなで下ろすウッチャンだったが、そんな気持ちも、「バイクはどうするんだ《の刑事さんのひと言でふっとんでしまった。(パトカーの次は白バイかよ。かんべんしてくれぇ)と、身勝手な思いで交番に来たことを悔やむウッチャンだったのである。  しかし、話をちゃんと聞けば、あせる必要はないのだ。バイクはどうすると言っているのであって、乗せるとは言ってはいない。だいたいバイクと聞いて、白バイに乗るのかと思う方がおかしいのだ。 楽なバイクも、押していくなら鉄のかたまり  話は、どこかに行くように指示があって、バイクで行くのだが方向が同じなので、入り口までは、バイクを押して行くので、バイクの後ろにつかまってもらって行けば・・・と言う事だったのである。説明されて、やれやれと思うウッチャン。だが、やれやれと思うのはウッチャンではなく、バイクを押していくおまわりさんだったのである。  乗って走ればラクなバイクも、押して行くともなれば、何十キロもある鉄のかたまり。たいへんな体力を使う。ましてや、鉄のかたまりの後ろにはウッチャン。体力だけではなく神経も使う事になる。そんなたいへんな思いをさせている自分に、気づくのは横断歩道を渡ってからしばらくたってからであった。  ともかく、パトカーに乗らなくていいようになった事、どんな方法でも誘導してもらえる事が決まった事でホットしているウッチャン。刑事さんや、交番のおまわりさんに、何度も礼を言って交番をあとにしたのである。バイクの後ろにつかまり歩き出すウッチャン。横断歩道を渡り左方向へ、バイクにつかまり歩道を歩いている。久々の珍しい体験に(ヤッタネ)と思って歩いていた。  ところが、歩道がなくなる手前を知らせる点ブロを足下に感じて、1メートルほど進むと、バイクが一瞬倒れるような揺れを感じた。小さく、「オット《というおまわりさんの声。そして、つづけざまに「ウーン《と声を出してバイクを押したのである。  どうやら歩道にバイクを乗り上げようとした時、少しの段差に、バイクの前輪を乗せられなかったのが原因だった。この時、自分のしたことの重大さに、やっと気づいたウッチャン。バイクを押すようにして歩き出したのである。時間にして10分ほどで、銀行の前に到着。誘導してくれたおまわりさんに、何度も礼を言うウッチャン。そして、わがままな事を頼んだと謝罪したのである。それに、笑いながら気にしないでと答えるおまわりさんだった。  この体験をある友人に話した。それなりにウケて笑ってくれた。落書きのネタになるなと、喜ぶウッチャン。しかし、言葉にするには難しい、文字にするにはもっとたいへん。体験しなければ、経験しなければわからない思いがある。たとえ、それが数分にも満たない時間であっても。警察官として仕事をしている、イヤ生きている人間の姿を知ったウッチャン。おもしろおかしくこの話をしても、おまわりさんたちへの尊敬と敬愛の思いは消えることはないだろう。 (広告のページ1) 視覚障害者用福祉機器取扱店/補聴器取扱店  めがねの光学堂 ロービジョンルーム        視覚障害者手帳をお持ちの方や、見えにくくてお困りの方に    おすすめしたい商品を多数取り揃えております。        え!こんな便利なものがあるんだ!! え!どこで、注文すればいいの? 横浜初!ロービジョンルームです。お気軽にご相談ください。 紊得いくまで ゆっくりと実物を触ってお試しください。  遮光眼鏡 遮光眼鏡のお貸出し  高倊率ルーペ 150種類以上ご用意  拡大読書器  単眼鏡  弱視眼鏡  日常生活便利グッズなど  めがねの光学堂 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製造・販売 拡大読書器で読める世界を拓く   〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12  アイネットワーク有限会社   電話&FAX 042-583-7450 拡大読書器担当は宮武(みやたけ)です e-mail aivision@js7.so-net.ne.jp ◎アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です   (ホームページは有りません) (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2006年 8月14日発行 SSKA 増刊通巻5625号 KANAGAWA 2006 autumn 編集後記 ◆前号に掲載しましたFAXアンケートにご協力いただき有り難うございました。会報リニューアルに関しての評価、編集内容などについて貴重なご意見をいただきました。一つご紹介すると、「会報に掲載して欲しい記事や情報は?《の設問に対して、便利グッズが最も多く、続いて行政、医療、交流情報という順。今回、皆さんからいただいたご意見を今後の会報作りに生かしていきたいと考えています。      (宮村) JRPS神奈川支部事務局        齋藤 佳美    TEL : ********** 〒241-0005 横浜市旭区白根********** 支部長連絡先        支部長  佐々木 裕二   TEL/FAX : ********** 〒256-0812 小田原市国府津********** E-mail / **********         発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21 編集 JRPS神奈川支部会報編集部 宮村 聡 〒239-0811 神奈川県横須賀市走水********** E-mail /********** FAX : 0465*49*2848(佐々木) http://www.rp-k.com (おわり)